今日は、2年に1回、西暦の奇数年に開催される、国の重要無形民俗文化財である糸崎の仏舞を見に行きました。
福井市の越前海岸、鷹巣海水浴場からほど近い糸崎寺は、小山の上にある小さなお寺です。周りはのどかな田園風景と海岸ですが、この日ばかりは田んぼの真ん中に路上駐車の列ができていました。
真言宗の小さなお寺の境内には石造りの舞台があります。境内は桜の木が植えられており、例年であれば、桜を見ながら仏舞を見ることができそうです。開花が早かった今年はもう散っていましたが。
仏舞は、黒い衣装に金色の仏の面をつけて舞う、国内でも貴重なものです。8世紀に糸崎寺の本尊である千手観音が海から現れた際、菩薩や天女が舞い降りて喜びの舞をしたことが由来だとか。
僧侶の読経の後、遍路衣装を着た女性や子供がリンを鳴らし、歌を歌いながら歩いて舞台にのぼり、舞台で整列して歌った後、また本堂へ戻っていきます。
その後、いよいよ黒装束と金色の面をつけた仏が登場。白い面をつけた子供も誘導されながら行進しています。
8人の踊り手がそろうと、舞台の上で輪になって優雅な舞が繰り広げられます。
30-40分舞った後、お寺の住職、雅楽の演奏隊に続き、仏が本堂へと引き上げます。生演奏の雅楽が鳴り響く中、厳かに行われました。
なかなか見られない光景が見られて良かったです。33戸の小さな集落でこのような伝統文化が承継されているのは立派なですね。