正月のある一日、妻と子供が親戚宅に出かけたので、久しぶりに一人でふらりと旅に出ました。
中央線の普通電車に乗り込み、何度もぶどうのお手伝いに訪れた山梨市付近を過ぎ、これまた地域おこしNPOの会合に何度も通った韮崎の懐かしい風景を過ぎた辺りから、八ヶ岳が大きく見えてきました。
雪をかぶり、裾野を広く広げた穏やかな山容は、いつ見ても気分が洗われます。その反対車窓には、甲斐駒ケ岳や鳳凰三山、北岳などの南アルプスが、そしてその後方には、遠くに富士山が見えます。好天下の中央線は、右に左に日本を代表する山が見えるのが醍醐味です。
そして、横浜から4時間ほど普通電車を乗り継いで久しぶりに野辺山へ。今日の宿は、旅人が集まり交流する「とほの宿」ネットワークの「こっつあんち」です。
ダジャレと茶目っ気たっぷりのご主人に、前日予約の際は、「泊まるのは一人だけどさびしくて泣かない?何しに来るの?」と訊かれて面食らいましたが、その後当日に予約がバタバタと入り、結局他にも同宿者が3人。皆でにぎやかにお話しできて、久しぶりに読書と、YHやゲストハウスで他の旅行者と交流する一人旅の楽しみを堪能しました。
翌朝は、氷点下10度前後の厳しい冷え込みの中、間近にそびえたつ八ヶ岳を眺め、その雄大な姿に改めて見とれました。平沢峠からは、日本海と太平洋の分水嶺をまたぎながら八ヶ岳を北岳を望みました。
高原野菜の産地、また大型のパラボナアンテナを持つ宇宙観測所もあるほど星がきれいに見える町としても有名ですが、やはり今回の旅は、八ヶ岳の雄大さと「こっつあんち」が印象的です。
最後は、野辺山駅から、日本初のハイブリッドディーゼルカーに乗って東京へ戻りました。