天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 その5

2010-08-04 | 宇宙
その4からのつづき

相模原キャンパスのシンボル、M-Vロケット2号機



ここで仲間たちと合流。
一緒に目指した先は…


第3会場特殊実験棟の電気推進ロケット展示。
「はやぶさ」の翼であったイオンエンジンの実験が行われている部屋です!


「はやぶさ」に搭載されていたものと同形式の、イオンエンジン「μ10」
この小さなエンジンが、奇跡の宇宙船の航海を支えたのです。


イオンエンジンスラスタのカットモデルでしょうか?

ところでイオンエンジン(Ion Engine System)=IESといえば、はやぶさファンなら忘れちゃいけないのが、
はやぶさ帰還ブログTwitterでブレイクして僕ら宇宙クラスタのハートをがっちりキャッチしたニクい奴…
そう、我らのIES兄だっ!!(なんなんだw)
今日は何と、IES兄貴自ら見学客の熱い視線を浴びつつ、特殊実験棟前でスピーカー片手に抱腹絶倒のコント?を交えて行列の整理をされていました!
何故、兄貴だと分かったのかって?
だって…しっかりIES兄と書かれた名札を付けておられたんだもんwww

そんな訳で最後はIES兄さんにも会えて、今年の「はやぶさ帰還祭り」 JAXA相模原キャンパス特別公開大盛り上がりのまま幕を閉じたのでした
皆さん、また来年の夏、M-Vロケット2号機の前でお会いしましょう!

(レポート終わり)

番外編1につづく

今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 その4

2010-08-04 | 宇宙
その3からのつづき

第1会場の1階、大混雑の「はやぶさ」展示コーナーの奥にあるイカロス君のコーナーに行ってみましょう!



太陽光圧による加速を確認した人類史上初の「宇宙帆船」であり、
つい先日、姿勢制御デバイス(液晶デバイス)による姿勢制御にも成功するなど、まさに“順風満帆”で宇宙を往くイカロス君(小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」)、
その華々しい成果のみならず、イカロス君が自らTwitterで近況をつぶやく姿の可愛らしさから今や宇宙ファンのみならず特に女性に大人気!








イカロス君の試作モデルを前に、イカロスチームの方にお話を伺いました。
世界初のソーラーセイル機を限られた期間で制作して打ち上げるまでには、想像もつかない苦労があったそうで…

「高度の上空で実験することも検討したんですが、実はスケートリンク実験というんですが、新横浜の某スケート場を真夜中だけ貸し切りまして、試作モデルを運んでスケートリンク上でセイルを展開する実験をやったんですよ」
「え~っと…それは、クルマか何かに試作機を積んで新横浜まで持って行ったということですか!?」
「そうです。何度も実験しましたが、なかなか上手くいかなくて…実験が失敗した夜は、皆しょんぼりして朝帰りです」

「打ち上げに備えて、セイルを畳んで機体に巻きつけるのも大変でした。
チーム全員で手分けして巻くんですが、バランスが崩れると綺麗に均等に巻けなくて、そうなると宇宙で上手く展開できないので何度もやり直しです」
「ははぁ…手作業で畳んで巻いたんですか。それはまた手間ですね!」
「そうなんですよ。それに、クリーンルームで作業するという訳にもいかなくて、全員でアルコールで膜面を清掃しながらの作業でした」
「何と!!それ、事前に言って下さったら我々がお手伝いに駆け付けましたのに(いやマジでw)」

これ以外にも、思いも寄らぬ「イカロス君誕生秘話(悲話?w)」をいろいろと教えて頂けました。

それから、Twitterのイカロス君については、
「あ、あれイカロス君本人が書いてますから!!」 とハッキリおっしゃってましたよ。
やっぱりそうだったんだー!そうだと思ってたよイカ坊!!

続いて、第4会場の飛翔体環境試験棟へ。

これが、イカロス君の実物大試験モデル。
なるほど、こいつが夜な夜な宇宙からTwitterで「寝るー」とかつぶやいたり、運用チームのメンバーに自己紹介を無茶ブリしたりしてるのか…


電波無響室を覗き込んだところで、個人行動の時間は終了。
待ち合わせの場所である「M-Vロケット2号機」の前へと向かいます。

その5につづく

今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 その3

2010-08-04 | 宇宙
その2からのつづき

そろそろお昼。
相模原キャンパスでの食事といえば、普段の平日なら学食「ハーベスト」の名物メニュー
“超大盛りカレー(カレールーの補助ブースター付き)”が有名ですが、
今日は特別公開に合わせてお好み焼きやうどん等の軽食しか取り扱っていません。
仕方なくホットドッグやお好み焼きを調達して、仲間たちと一緒に中庭の木陰に腰を下ろして「れいめい」の運用アンテナや「はやぶさカプセル方探班」のアンテナを眺めながら昼食タイム。

食後は持参した「邪草茶(どくだみ茶の宇宙クラスタ的言い回しw)」を片手に暫しのんびりおしゃべり。
ピクニック気分です。

さて、午後は仲間たちと別れて単独行動してみましょう。
先ずは「昨日は凄い混雑で、身動きが取れなかったぞー」と散々脅された第1会場の研究・管理棟へ。

ここには御存知、我らの「はやぶさ」実物大試作モデルが鎮座在しています!
それにしても、本当にすごい混雑です。みんな「はやぶさ君」に会いに来たんだねぇ…


あまりの混雑に、「はやぶさ」関連の展示への行列に並ぶのは諦めて、
2階の天文衛星大集合!コーナーへと向かいます。

宇宙の真実の姿を見せてくれる天文衛星、「はやぶさ」のような波乱万丈の大冒険のミッションではありませんが、好奇心に胸踊る観測ミッションを確実にこなす綺羅星のような天文衛星たちはどれも魅力的です。
現在開発中のX線天文衛星ASTRO-H運用チームの、小学生の頃からの夢を叶えて天文学者になったという、僕と同年齢の女性研究者の方の情熱ある解説を聞いてちょっと感動、そして何故か
「ああ…努力して夢を実現した人って、すごいなぁ…それに引き換え、僕は努力してるかなぁ…」
とちょっと感傷的な気分に(苦笑)

開発中にトラブルが発生して、現在打ち上げ計画が未定となっているVSOP-2計画の科学衛星ASTRO-Gについては、直接、運用を担当されている研究者の方に現状を伺うことが出来ました。
それによると、9m大型展開アンテナの精度に技術的な問題があったが、何とか問題を解決出来る目処が立ったとのこと!

「確か、あのアンテナはきくはちぞう技術試験衛星VIII型「きく8号」(ETS-VIII)の愛称)のものと同じですよね?
きくはちぞうではアンテナの運用に問題はなかったと思いますが、何故、ASTRO-Gでは技術的な問題が発生したのですか?」

「ええ、言われる通り『きく8号』と同じアンテナなのですが、
ASTRO-Gでは高精度な電波天文観測を行うので、衛星通信を行う『きく8号』よりもアンテナのパラボラ面の精度が高度に要求されるのです。
その精度の問題を解決することが、必要だったのです。」

とのことでした。
宇宙にブラックホールの謎を解き明かす大輪のパラボラの花が咲く日が、今から楽しみ!

その4につづく

今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 その2

2010-08-04 | 宇宙
その1からのつづき

JR淵野辺駅南口からの無料送迎シャトルバスが運行されている筈ですが、
どうせ利用客で満員だと思われたので諦めて、徒歩で相模原キャンパスまで向かいます。
ゆっくり歩いても15分程です。




開場時刻の午前10時頃に相模原キャンパスに到着すると、この大混雑。



今年の目玉企画、「はやぶさ」カプセル特別展示は既に長蛇の列が出来ており、
その長い長い長い長ーい行列を見ているだけで頭がクラクラしてきたので、見学を断念。
カプセルは今後、全国各地で公開されることになるというから、いずれまた会い見える機会もあるだろう。
今日は、日頃は入れない宇宙研相模原キャンパスの中を見て歩くことにします。

仲間たちと連れ立って、先ず向かったのは第2会場である研究・管理棟 新A棟の4階。

ここでは小型高機能科学衛星「れいめい」INDEXの運用実演を見ることが出来ます(時間指定・定員制)。
本物の衛星の運用をナマで見ることが出来るのは全国でもここだけという、宇宙ファンとしては見逃せない企画です。


普段、実際に「れいめい」を運用している部屋で、オーロラの観測画像を見ながら運用担当の先生が詳しく、時にユーモアを交えて楽しく説明をしてくれます。
実際に、相模原上空を「れいめい」が通過するのに合わせて、本当に通信運用を行ないながらの素晴らしく豪華な実演です!
参加者は皆興味津々、矢継ぎ早の質問と即座の回答も飛び交います。


運用実演終了後、室内で見つけた「れいめい」の守り神さま。


地上に降りてきて研究・管理棟を見上げると、屋上に3mパラボラアンテナが見えます。
以前は内之浦宇宙空間観測所で使われていたものを移設したとのことなので、
「元は小うっちーさんのさがみはらさん」とでも呼べばいいのかな。
あのアンテナで、先程「れいめい」と通信運用していたんですねぇ。

研究・管理棟横の中庭では、
6月13日の「はやぶさ」帰還の日にオーストラリア・ウーメラ砂漠で実際に「はやぶさ」のサンプル回収カプセルを探した方探班が使用した八木アンテナの実物が据え付けられ、方探の実演が行われています。



僕も方探班のメンバーになったつもりで方探のデモンストレーションに挑戦してみました。
あのとき、この機器を使って、舞い降りるカプセルの正確な方位を探したんだねぇ…
感慨深いです。

その3につづく