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2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その1 サンライズエクスプレスで上京

2011-01-09 | 旅行
この冬休みも、年を跨いで旅行してきました。
今回の旅先は、日本国内各所。行く先々で仲間に会い、色々なことをして遊んできましたよ。
そんな旅の想い出を、絵日記風に綴っていってみます。暫しお付き合いを!

旅立ちの日は、12月25日クリスマス。
この日で仕事納めだったので、終業後そのまま自宅最寄りの駅から列車に乗って出発です。
熊本駅で博多行きの特急に乗り継ぎ、博多駅で新大阪行き新幹線のぞみの最終便に乗り継いで、
大阪駅から乗り込んだのは今夜の宿となる東京行き寝台特急「サンライズ出雲/サンライズ瀬戸」

東京と九州を結ぶブルートレインが全滅した今日、唯一残された東京と西日本を結ぶ寝台特急であるサンライズ・エクスプレス。
寝台特急の復権を目指し、JR西日本とJR東海が社運を賭けて製作した新設計の寝台電車285系を使用しています。
個室中心の2階建て客室の廊下は、まるでシティホテルのようです。


今夜は、サンライズ・エクスプレスの標準的な客室であるシングル個室に宿泊します。
2階部屋のシングルは、天窓が魅力的。ベッドに横になると、晴れた夜なら一面の星空を見ることが出来ます。が、さすがに今夜は仕事を終えてそのまま旅立った疲れから、星を見ながら旅立ちの喜びを味わう間もなくあっという間に夢のなかに入ってしまいました。

車中で日付が変わって平成22年12月26日

目覚めると、終着駅の東京駅はもうすぐ。
早朝にもかかわらず大勢のTwitter宇宙クラスタの仲間たちが、東京駅の到着ホームで出迎えてくれました。

皆で朝食を摂ってから、上野に向かいます。

上野の山の上、デゴイチのいる博物館へやって来ました。

その2に続く

「内之浦宇宙空間観測所特別公開2010」レポート

2011-01-09 | 宇宙
写真:特別公開を無事に終えてM台地に佇むミューロケット発射装置

毎年恒例のJAXA内之浦宇宙空間観測所特別公開
今年は、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還カプセル特別公開と併せて、2日間に渡って内之浦でイベントが行われました。
勿論、僕も両日共に満喫してきましたよ。その様子をレポートします。



2010年12月4日
おかえりなさい【はやぶさの里帰り】 再突入カプセル特別展示

内之浦の町からシャトルバスに乗って、山の上の観測所へ。
内之浦宇宙空間観測所特別公開、先ずは「はやぶさ」くんのカプセル展示から始まります。

内之浦宇宙空間観測所のM台地にある組み立て室、
そう「はやぶさ」が最終整備されM-Vロケット5号機に載せられて地球を旅立った、まさにその場所、その部屋でのカプセル展示です!
何億キロの旅の果てに、地球で最後に居た部屋に帰ってきた宇宙機…事実がSFを超えた、まさにその瞬間なのです。


公開前には、
「はやぶさ」の打ち上げられた2003年5月9日と、
地球に帰還した今年6月13日に地元で産まれた子を招いてのテープカットも行われました。

「旅立ちの部屋」で会うカプセル…
今回は、これで一般公開に供されるのは最後とも言われる前面ヒートシールドを含むオールスターキャストでの展示となりました。
「この部屋で、これらは組み立てられ整備されて『はやぶさ』になった…そして今、この部屋に帰ってきたんだなぁ…」
思わず胸が熱くなります。そして涙が零れます。
「今、きみの旅が本当に終わったのかもしれないなぁ… おかえり、はやぶさ」




「はやぶさ」のカプセルの帰還を見届けて、胸が一杯のまま、
気が付けばM台地の海沿いの端にある、ここに来ていました。
彼が宇宙へと翔び立って行った、ロケットランチャー。ミューロケット発射装置


7つのM-Vに噴射炎を叩きつけられた痕跡が生々しく残る、フレームデフレクター。

今日はミューロケット発射装置のすぐ間近まで近寄れるので、思い切ってランチャーを覗き込んでみました。

これが、ランチャーを旋回させて整備棟から引き出す「動輪」です!


超巨大な、機関車のようなギアが凄い迫力です。
でも、すっかり赤錆びていて痛々しさも漂っています。最後にこの動輪がM-Vロケットを引き出したのは、7号機が太陽観測衛星「ひので」を宇宙に送り届けた2006年9月23日。
あれからもう4年も経ってしまいました…


ミューロケット発射装置は、万が一の打ち上げ直後の不測の事態に備えて、ロケットを一刻も早く海上に出す為に海沿いの急斜面の上に建てられています。
全ての「ミューの称号」を持つ名機たちが、この海めがけて内之浦から宇宙に翔び立っていきました。
全ての「ミューの子どもたち」である科学衛星・探査機も、そして勿論「はやぶさ」も、この海を見て旅立ったのですね…


海を見ていると、整備棟の大扉が開いてロケットを据え付けるガイドレール部が姿を現しました!
やっぱりカッコいいですねぇ…
ロケットがいなくてもこんなにカッコいいのだから、実際に打ち上げ直前のM-Vをセットしたランチャを間近で見たら、本当に素晴らしい光景だったでしょうねきっと!

現在、このミューロケット発射装置の今後の処遇については一切、公式の発表がありませんが、
開発が本格的に開始された次期固体燃料ロケット「イプシロン」の射場として内之浦が第一候補にあがっています。
内之浦からイプシロンを打つとしたら、当然ここM台地を使うでしょうから…
今後、イプシロンの射場整備に伴い、ミューロケット発射装置は解体されるのではないかとも聞きます。

M台地を離れ、シャトルバスで町へと戻ります。

「あっ、はやぶさバスだ!」 これはカッコいいですねぇ

午後からは内之浦の町の「銀河アリーナ」「おおすみ」40周年記念式典が開催されました。


挨拶・祝辞に続いて「おおすみ/L-4S-5」の記録映画上映。
懐かしい思い出話として、
ロケットを撮り続けて半世紀 牧工さん(元南日本新聞通信員)、
ロケットを支えた婦人会 橋本雅子さんが楽しく興味深いお話を披露して下さいました。


そして基調講演。
元宇宙科学研究所所長の秋葉鐐二郎先生による「来し方行末、宇宙の浦」

―COSPAR(国際学術連合宇宙空間研究委員会)での「おおすみ」誕生秘話に始まり、
IT、ナノテクの進歩により「携帯電話を軌道に投げ込めば、ちょっとした衛星になる」

―昭和は遠くになりにけり。
平和な時代をずっと過ごしてきた人は、何かやろうとしても出来ない理由から考えたりする。

―アメリカの民間の力は桁外れ。
日本は、地元・一般が盛り上がって民間が参加していく宇宙開発にしていく必要があるのではないか。

―軌道上組み立てなら、衛星に合わせてロケットを大型化する必要がなくなる。
小型のロケットをたくさん打ち上げ、ロケットを有翼にして飛んで戻ってくるようにすれば良い。
それも海上に落とさず、そう、内之浦にたくさんいる鳶のように!

続いて的川泰宣先生「宇宙に一番近い町 内之浦」

測量で内之浦を訪れたことがある伊能忠敬の話から始まり、神話の中の内之浦へ。
海幸彦と山幸彦は、内之浦が舞台らしい。宇宙に近い町は、実は竜宮城にも近い。

内之浦の歴史への登場は、景行天皇から。
景行天皇の内裏が内之浦にあり、これが地名の由来となっているという。
その内裏の隣にある神社まで早朝散歩に行ったら、地元の人達が何やら祈願をしていた。ここの人たちは信心深いんだなと思っていたら、実はそれは「おおすみ」打ち上げ成功の祈願だったという想い出。

打ち上げに失敗して、内之浦の「ロケット」というバーで酔い潰れていたら、町の人が「元気を出せ!」と言って自宅に連れて行って猪鍋をご馳走してくれた想い出。

そして、内之浦宇宙空間観測所誕生のきっかけとなった伝説の「糸川先生小便小僧」建立の計画(如何にも的川先生らしい、会場大爆笑の楽しい計画披露!)。

宇宙研の名高い先生お二人のお話を聴けて、今日は大満足!

宿を取っている鹿屋市まで戻って、その夜は特別公開の為に内之浦に集結した宇宙ファン(twitter宇宙クラスタ)の合同大懇親会!
夜遅くまで大盛り上がりのまま、初日は終了となりました。

2010年12月5日
内之浦宇宙空間観測所特別公開

一晩明けて、今日が特別公開の本番の日となります。

内之浦宇宙空間観測所内の各施設で普段は見られない建屋内部の公開や設備の操作体験等、様々なイベントが開催され、とても全部は回りきれません。
昨日に引き続いての「はやぶさ」帰還カプセル展示やKSセンターの観測ロケット発射ドーム内ランチャ起立駆動実演、M台地のミューロケット発射装置操作体験などが目玉イベントですが、今日は宇宙講演をメインに1日じっくり宇宙研の先生方のお話を聴くことにしました。

今年の宇宙講演は何と!
“宇宙の語り部”的川泰宣先生
「はやぶさ」の帰還カプセルに情熱を燃やした山田哲哉先生
ミューの功績と栄光を未来に引き継ぐ次期固体ロケット「イプシロン」を今まさに作っているロケットボーイ森田泰弘先生
そして“はやぶさを翔ばした男”川口淳一郎先生という超豪華講師陣が続けて登場!
各先生方の公演ごとに整理券が必要でしたが、実際には席に余裕があれば整理券なしでも聴講OKという措置だったので4講演を続けて聴いてしまいました。
凄い先生方のお話をたっぷり聴けて、大満足!!

宇宙講演を終えて外に出ると、冬の陽はもう傾いています。
「はやぶさ」の故郷への里帰りを皆でお祝いする、楽しい2日間でした!
来年は、「はやぶさ2」とイプシロンロケットの新しい旅立ちの始まりを見守るために、
またこの山の上のロケット基地に来るぞ!



(レポート終わり)