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2014-15 イタリア三都ガリレオ追っかけツアー その17:フィレンツェ散歩。ミケランジェロ広場からの眺め

2015-03-15 | 旅行記:2014-15 イタリア

その16:フィレンツェ、ガリレオの聖地。ガリレオ博物館からの続き

ガリレオ博物館から少しアルノ川沿いを上流へと歩き、ヴェッキオ橋の隣のグラツィエ橋を渡って向こう岸の丘を登っていくと…


この絶景が目の前に広がります!
フィレンツェの街並みを一望するここはミケランジェロ広場。フィレンツェ随一のビュースポットとして有名な広場だそう。ちなみに、その名の通り広場の中央には大きなダビデ像が建っていますが、これはレプリカだそうです。



ダビデ像はレプリカですが、風景は本物の素晴らしいフィレンツェの夕景です。
ガリレオ・ガリレイの息遣いとルネッサンスの薫り漂う花の都が、2014年最後の夕焼けに包まれていきます…






日が落ちて、辺りが暗闇になると真冬の寒さが身に沁みます。
そろそろ、帰りましょう…

ミケランジェロ広場から路線バスでフィレンツェの下町をうねうねと走ってサンタ・マリア・ノヴェッラ駅に戻り、ピサ行きのローカル列車に飛び乗ります。
昨日イタロで到着した時にイタリア鉄道トレニタリアのきっぷ購入で散々苦労したのを教訓にして、今日は朝からピサを発つ時にしっかり往復きっぷを購入済みなので、難易度の高いサンタ・マリア・ノヴェッラ駅からのローカル列車への乗車も安心です(笑)

しかも、乗り込んだピサ行き近郊列車はLED照明を備えた新型車輌。車内は明るくて真新しいし座席もピカピカで快適!



デッキには液晶モニタの情報表示システムまで完備。
「おおっローカル列車なのにこれは凄い!やる時はやるなトレニタリア!!」
…でも、これを全列車でやることが出来ないのがいかにもイタリア鉄道トレニタリアなんだよね~(苦笑)




ピサの町に戻ったら、B&Bの近くに派手な看板を見つけていた大型ショッピングモールのカルフールに買い出しに出かけます。
今夜は大晦日、やっぱり年越しそばならぬ年越しパスタを作らないとね~などと言いつつカルフールに行ってみると、何と店内に煌々と灯りをつけているのに人っ子一人おらず既に閉店している模様…
「しまった、イタリアではショッピングモールは年末年始は早仕舞いするのか!?」

やむを得ず、旧市街に出かけて、昨日買い物をしたインド人夫婦の営む小さなスーパーマーケットへ。
若いインド人夫妻は我々日本人グループ客のことを憶えていて、「Discount!」と支払い会計の端数をおまけしてくれました。笑顔で「Thank You! Happy New Year!!」と手を振り、ちょっといい気分でB&Bに帰宅。


さぁ、今夜も皆で腕をふるって美味しい年越しパスタを作りますよ!

…でも、普段から「男の手抜き料理」しか作れない僕はすぐに女性チームの足手まといになって、結局「いいから座ってて、待ってて!」ということになってしまいましたが(´・ω・`)


という訳で、じゃじゃ~ん完成!本場イタリア、ピサの年越しパスタ!!
「いただきま~す」ああ、これでTVで紅白歌合戦でも見れば日本の大晦日の晩と変わらないや(笑)
そう言えば、紅白歌合戦なんてここ十数年見てないねぇ、ここんとこずっと外国をウロウロしてるうちに年が変わってたからねぇ…

まぁ実際には、イタリアと日本では8時間の時差があって日本では既に元日の朝になってるんですけどね。
年越しパスタも食べて眠くなったし、そろそろ各自の部屋に引き上げて寝ようか…おやすみなさい、明日は朝から斜塔に行くよ。良い新年を!

(P.S.…ああっしまった、せっかくだからこの時に眠くても頑張ってピサの斜塔まで行って、塔を眺めながら年越しの瞬間を迎えればよかった…と帰国後随分後悔しました(泣)

その18:ピサの斜塔~ドゥオモ広場散歩・前編~に続く

2014-15 イタリア三都ガリレオ追っかけツアー その16:フィレンツェ、ガリレオの聖地。ガリレオ博物館

2015-03-15 | 旅行記:2014-15 イタリア

その15:フィレンツェ散歩。花の聖母教会、ヴェッキオ橋からの続き

ヴェッキオ橋から程近いアルノ川の岸辺に、その博物館はあります。


museo galileo、ガリレオ博物館です!

2010年までは単に科学史博物館と称していたようですが、現在はフィレンツェで暮らしていた事もある地元ゆかりの偉人ガリレオ・ガリレイの功績を讃えその名を冠した博物館となっています。

ガリレオの足跡を追う今回の我々の旅で、ここが最も重要な訪問地です。
ガリレオの聖地である彼の博物館を、大晦日の午後一杯かけてじっくりと見学しました。











館内にはガリレオの時代からの歴史的な科学実験器具が並び、専門知識が無くても科学好きなら見ているだけで心躍ります。

数多い展示物の中でも、一際目を引いていたのが…



展示ホールの中央に鎮座まします、美しく巨大な渾天儀(天球儀)
天動説に基づく宇宙モデルを表す原始的なプラネタリウムである渾天儀としては世界最大級のもので、16世紀の終わりにフィレンツェの天文学者アントニオ・サントゥッチにより製作されたもの。





渾天儀の構造体の、あまりの美しさと不思議さに思わず引きこまれてしまいそう…
カール・ツァイスのプラネタリウム投影装置にも通じる、不可思議な世界へと通じている謎めいた機械の魅力が漂っています。



…ガリレオ博物館なのにガリレオの説いた地動説と真っ向から対立する天動説の渾天儀の美しさに感嘆してしまいましたが、もちろんガリレオが天体観測に用いた屈折望遠鏡の数々も展示されています。








さらに、天文学と並んでガリレオの名声の一つである物理学の落体の法則を証明した、球を斜めに転がす実験装置も。


ガリレオの落体の法則の証明といえばピサの斜塔の上から球を落としたという実験があまりにも有名ですが、これはガリレオの死後に弟子が創作した出来事で実際にはピサの斜塔の実験は行われておらず、ガリレオ自身はこの斜めに球を転がす実験で落体の法則を証明したというのが近年の定説です。

…まぁ、有名な歴史的建造物であるピサの斜塔で大科学者が世紀の実験を行った、とするほうがよりドラマチックですし、偉大な先生をより格好良く描きたいという弟子の想いが生んだ創作劇なのでしょうが、ガリレオが弟子から大いに慕われていたということがよく伝わってくるエピソードではありますね。

地動説の「ガリレオモデル」による太陽系模型の古典プラネタリウムもありました。



ちゃんと木星の「ガリレオ衛星」も回っていますよ…あれ?よく見たら3つしか無いな。
土星にも衛星がたくさん回っていますねぇ。生命に必要な要素が全て揃っていることが分かって今話題になっているエンケラドゥスはどれかな?







…かくして、ガリレオ・ガリレイのみならず中世以降からの科学研究史の全てを網羅していたフィレンツェのガリレオ博物館を満喫しました!
博物館の外に出ると、大晦日の夕暮れ時です。今年はガリレオと科学の偉大な歴史に浸りつつ、一年を終えることになりそうです…

夕暮れまでには、まだ少し時間があります。Leonaさんの提案で、フィレンツェの街を見下ろす丘に登って夕陽を眺めることにしました。

その17:フィレンツェ散歩。ミケランジェロ広場からの眺めに続く