宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

震災農地での水稲栽培

2011年11月22日 11時43分14秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 東日本大震災の津波により,仙台市沿岸部の農地は大きな被害を受け,多くの農家は米作りを断念しなければなりませんでしたが,仙台市若林区の専業農家大友一吉さんは,塩害と戦いながら米作りに取り組みました。
 先日,仙台市農業委員会研修会の講師として招かれた大友さんは,除塩作業を3回行っても塩分濃度が基準値を下回らないため,稲の生命力を信じて田植えを行い,無事に活着した事や,通常の中干しでは塩分濃度が上がる心配があるため,苦労しながら初めて飽水管理に取り組んだ事,そして稲刈りの日に,平年並みの収穫を実感した喜びなどを話されました。
 大友さんの話を聞いた農家にとっては,来年の水稲栽培の再開に向け大きな励みとなりました。
 津波被災農地での水稲栽培事例が乏しいため,普及センターでは,除塩ほ場の土壌塩分濃度の推移と水稲の生育調査結果を基に,栽培指導を行って参りました。
 来年,仙台市では500haの農地復旧を予定しており,普及センターでは,今年の調査結果を基に,水稲栽培の再開に向けた取組を支援して参ります。

 〈連絡先〉
  宮城県仙台農業改良普及センター 地域農業班
  〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
  TEL:022-275-8320
  FAX:022-275-0296
  E-mail sdnokai@pref.miyagi.jp


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