平成26年7月22日(火)に,名取市でズッキーニ黄斑モザイクウイルス病のワクチン製剤接種実演会を行いました。きゅうり生産者10人が参加し,ワクチン製剤を開発した(株)微生物化学研究所の指導のもと,ワクチン製剤の希釈からコットンパフを用いた接種までを実演しながら使用方法の説明が行われました。
ズッキーニ黄斑モザイクウイルス病に感染した場合,果実が奇形になってしまうことに加えて,株が急に萎凋して枯死してしまうことから,その被害は甚大となります。管内でも発生が確認されており,普及センターではウイルス病を媒介者するアブラムシ類の防除の徹底に加えて,ワクチン製剤の接種を強く呼びかけています。これまで,自身でワクチン接種を行った生産者については,(株)微生物化学研究所に協力して頂き,感染率の調査を行ってきましたが,生産者によって感染率にばらつきがある状況です。そこでワクチン製剤の適正な接種方法を改めて確認し,ワクチンの感染率をあげるため実演会を行いました。
実演会では,コットンパフをこする強さや希釈倍率が感染率に影響するとのことで,実際に手にコットンパフをこすりつけて強さの確認も行いました。生産者からは,「こすりつける強さが自分でやっている時よりも強かった。今後は気をつけたい」といった声を聞くことができ,接種時に注意するべき細かい点などを再確認できたようです。
普及センターでは今後もワクチン感染率やウイルス病の発生調査を行い,きゅうりの安定的な生産支援を継続的に行っていきます。
連絡先 亘理農業改良普及センター先進技術班 TEL:0223-34-1141