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14少量長期インターフェロン療法について

2007年11月28日 | インターフェロン療法について

インターフェロン療法というと決められた量を決められた期間しなくては、効果がない、なんとしても最後まで頑張らなければと気合いを入れて、考える方がいます。以前のインターフェロン療法であれば6ヶ月しか使えないから、なんとしても頑張りましょうという感じが漂っていたと思うのですが、現在は併用療法によるインターフェロン療法以外は、何回も繰り返すことが可能となってきており、体調に合わせて、ゆっくりやるのがいいと、頑張っている、高齢の患者さんもいらっしゃいます。

インターフェロン療法の目的は、ウイルス排除が一番の効果ですが、現在は、炎症を改善したり、肝癌の発生を抑える可能性があるということで、少量で一年以上の長期間加療を受ける方が増えてきています。ウイルスが消える可能性は少ないですが、副作用の強い治療を続けるよりも、ゆっくり気長に出来る治療を選択することも、大切な場合があります。もちろん休んだり、再開したりも可能となっていますので、仕事や、家の用事なども考慮しつつ行うことも出来ます。
すべてにおいて、望ましいというわけではありませんが、いろんな工夫をしながら頑張っている患者さんがいます。

私も、なんとか、インターフェロン療法の効果を引き出して、肝癌の発生を少しでも減らしたいと思って、色々と考えてきました。インターフェロンはしたいんだけど、副作用が心配と言うことでできない人、体力に自信がないとできない人いろんな人がいます。そういう方に、お試し的にインターフェロンをしてみましょと話す場合に、普通量の16分の1の量でどうかなと話してみることがあります。これはペガシスというインターフェロンですが、180を週一回というのが普通量なのですが、45で月1回ということで、はじめてみましょうといつでもやめられますからね。無理はしちゃダメですからねと話ながら行います。
実際この方法ではじめてみたら、10人に一人は無理と言うことでやめていますが、残りの9人の方はこれなら何とか出来そうだと喜んでくれました。

その後続けられるかどうかは、人それぞれですが、半分以上の方がつづけられていることから、本来ならインターフェロンをせずにあきらめていた人たちが、インターフェロン療法に取り組めたということがまず一歩となっています。ウイルスが消えてくれた人もいますし、炎症が治まった人もいます。全く変わらない人もいますが、治療を行えたという前向きな気持は、やって良かったと思えるレベルでした。生きがい的な面をどう評価するか、それが治療として意味があるかなど評価方法はむずかしいですが、この点も徐々に明らかになるものと思っています。