宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

太陽系形成の謎に手がかり?

2013年02月17日 | 宇宙 space
すばる望遠鏡による観測で、原始惑星系円盤内側の穴や、それをまたいで伸びる腕のようなチリの構造などが発見されました。

“さそり座J1604星”の原始惑星系円盤とその構造

この原始惑星系円盤は、およそ470光年かなたにある“さそり座J1604星”の周囲にあり、
チリの構造は、内部にひそむ惑星の重力で曲げられたと考えられています。

原始惑星系円盤とは、生まれたばかりの恒星の周りにできるガスとチリの構造です。

その中でチリが集まって、小さなかたまりが作られます。
そして、それらがぶつかって合体して、大きな惑星が誕生すると考えられています。

円盤の外側にはチリが豊富に残るのですが、内側では惑星の材料として消費されるので、やがてその領域が穴になります。
この穴の観測が、惑星形成について知るうえで重要になってきます。

今回すばる望遠鏡の赤外線画像にとらえられた構造は、
穴の深さや幅、そして腕構造の形状や湾曲の度合などが、惑星が作られる際にできると理論上予測されているものとよく似ているんですねー

また、円盤の左側に見えるくぼみも、やはり予測される構造にあたるものでは っと考えられています。

これまでにアルマ望遠鏡が、チリの腕をとらえた例はあったのですが、
太陽と同等の質量を持つ天体の円盤で、チリの腕構造が直接見つかったのは、今回が初めてです。

この円盤は、地球から見てほぼ正面を向いているので、惑星形成の研究にはうってつけなんですねー
なので、太陽系形成の謎を解明するうえで、重要な手がかりを与えてくれるのかもしれません。