akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

山形県無形民俗文化財「松山能」へ

2019-08-20 | 映画・芸術・エンターテインメント

今回の帰省の大きな目的の一つ、酒田市松山地区(旧松山町)の伝統芸能「松山能」の皇大神社奉納能を観ました。

370年の歴史をもつ山形県無形民俗文化財です。

高校の大先輩のお兄様(数えで88歳)が最年長で尽力なさっており、「ぜひ一度!」とお招き頂きました。

子ども狂言は、松山小学校の6年生3人による「盆山」。なかなか上手で、楽しめました。

能「竹生島」は、演者、地謡の皆様の年齢の高さと技に敬服。
光輝く弁財天(面をつけて演じていたのは中学生の女の子とのこと)が姿を現すと同時に雨が降り始め、傘をさしながら鑑賞。
最後に龍神が竜宮へ戻っていくと、雨が止みました。

最年長88歳のお兄様も、「演者の身内に不幸があったため急遽代役を務めることになって」とアヒ狂言として出演しており、頭が下がりました。

少子化、高齢化、そしてせっかく育ったいい人材も地元を離れてしまうという状況の中で、中学含め松山地区あげて伝承に取り組んでいるようです。

今日は酒田市長もいらしていました。

せっかくだからと、「松山能」の前に、高校時代の体育の恩師と両親とともに久しぶりに松山地区の観光名所を回ってみたのですが、ほとんど閉館、休館で残念でした。

松山地区は酒田市内から車で30分。観光客も少なく、観光施設が成り立たないのがとても切ないですが、松山城下は、どこへいっても綺麗で、芝生、庭園、杉木立の手入れが行き届き、城下町の品格を感じる町並みです。

この文化、佇まい、人々の生活がなくなってほしくない
でも一方で、昔と同じ共同体の形では、縮小していくばかり

今回は、庄内平野の愛すべき村落や、勢いある「スイデンテラス」等を巡りながら、しばし来し方行く末に思いを馳せています

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