幼稚園のころから、私は大の鉄道ファンである。小学6年生頃からは、鉄道模型にはまり込んでいった。
狭い家で、その上「ふとん屋」を商っていたから、線路を走らせる場所が無かった。模型を持って、裕福な同級生の家に行って、走らせてもらったものだった。親父にうるさく頼み込んで、ようやく屋根裏のようなところに、畳一畳分だが場所を確保した。
お年玉を貯めて、模型の部品を買いに隣の市まで、路線バスに乗って行ったものであった。心トキメかせながら、30分弱のバス旅行は幸せであり、のんびりした時代でもあった。
今でも、ホームへと上がっていエスカレーターに乗る時は、少し、ほんの少しだけ興奮する。
仕事柄、出張がある。私はJR東海のEXPRESS CARDの会員だ。あまり使わないかもしれないがと思いつつも、カード会員になったのはメチャ早かった。
このところ二人での出張が重なり、EX-ICの利用するチャンスに恵まれなかった。
昨日初めて、EX-ICを利用した。toicaと重ねて新幹線の改札機にタッチした。トラブったらどうしよう・・・などと、変にいつもと違うドキドキを楽しんでいた。
スムーズに改札機を通過できた。
我ながらカッコ良く改札機を通ったつもりで、・・・なんとも言えぬ幸せ感が込み上げて来た。
証拠写真をと思い、一枚シャッターを切った。
ここまでは、良かったが、EX-ICご利用票(座席のご案内)を取り忘れ、恥をかいた。
改札機のところの女性駅員さんが、クスッと笑ったようだった。