上手に眠れば元気になれる・・・ オーダー枕とベッドの快眠ひろば

寝具の商品情報から正しい使い方まで。健康的に上手に眠る(科学的?)サイト。ふとん屋の爺の「寝言戯言独り言・趣味」の話。

画家の思いとお客の思い

2009-09-04 23:30:00 | 爺の寝言戯言独り言

 高校時代の同級生(井上四雄君)の案内で、愛知県美術館に「形象派展」を見に行った。力作に溢れた会場には、若い方から年配者まで愛好家たちが熱心に観ていた。

 婆と二人で行った。絵画などは好きで、先々週も京都・大阪のルーブル展へ行ったことはすでに書いた。行く理由は、もちろん名画を見ることが主であるが、別の理由が爺婆にはある。

 リビングと寝室に飾る「絵」が欲しいのだ

 この春から、デパート・美術館(複製画になる)の絵画売り場なども何度も覗いてはいる。が、コレ!っという絵にお目にかかれない。絵が気に入らない訳ではない。爺婆のリビングと寝室に似合う絵に遭遇してないのだ。

 絵の役割は時代と共に変化していると思う。今の絵画の目的は何だろう。文字の読めない人に聖書の内容を知らしめるための宗教画であったり、また、写真の無い時代は、それは事実を伝えたり、王侯貴族の威厳を示すための肖像画であったりしている。当然写実的である。

 ところが写真が発明されると、写実の部分は必要度が極めて小さくなった。風景画であったり静物画であったり、写実が必要なのは一部の絵画にのみとなった。 早春、美術大生の卒業制作展を見ると、前衛的なもの抽象的なものが実に多い。また、大作が多い。絵を絵として観れば、素晴らしい作品が実に多い。だが、爺婆のリビングや寝室に飾る作品が無いのだ。

 美術の世界にマーケティング的視点を取り入れるなどとは邪道と言われるかもしれない。だが、爺婆が探している一般家庭の「リビングや寝室」に飾ることのできる絵画が、もっとたくさん出てきても良い筈だ。4号程度から精々20号程度までで、トイレなら1号・2号でも、良いだろう。フェルメールの作品「レースを編む女」は、実に小さなかわいらしい絵だ。

 場所・季節によっては前衛的でも構わない。だが、色彩的に暗い絵は好まれないと思う。巧い絵に越したことはないが、「ほっとする絵」が欲しい。メルヘンな絵=ほっとする絵ではない。日本画の雰囲気や水墨画を連想させるようなそれでいて黒でない絵などあったら、それらは現在の(和モダンの)家屋に合うのではないかと思う。

 画家としては、大作に挑戦したいのは解る。だが、それらが前衛作品であったり抽象画であったりするのは構わないが、部屋に飾れる大きさで「ほっと」する絵であったりして欲しいものだ。

 絵を描く人には、それなりの絵があり、絵を見る人にはそれなりの理由がある。

 絵を描いて、収入を得るためには、人気の出る絵を描かねばならない。芸術として鑑賞しようとする絵であろうとするならば、描く人の思いだけで描けば良い。生活の中に、大衆の中に、絵を広めんとするような、そんな会派が生まれても良いのではなかろうか。

                      

 明日(5日)と明後日は、滋賀医大の睡眠学講座の後半戦だ。勉強しょう!

コメント
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