普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

首相に相応しい人が居ない日本?

2009-02-09 16:46:43 | 麻生内閣

[将来の首相候補が居ない日本?]
 昨日のフジテレビで元首相の中曽根康弘さんが出演した「新報道2001」、同じ日の読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」でも、下記のような「首相に相応しい国会議員」の世論調査の資料が提示されていました。

首相に最もふさわしいと思う国会議員
 1.小泉純一郎 14・4%
 2.小沢一郎  13・7%
 3.舛添要一  7・5%
 4.麻生太郎   4・7%
 5.渡辺喜美   4・6%
 6.菅直人    3・1%
 7.石原伸晃  2・7%
 8.鳩山由紀夫 2・4%7
 9.前原誠司  1・9%の
10.岡田克也 1.7%

 この中で麻生さんの 4.7%の数字は彼の不人気を示すもの、小沢さんの13・7%は麻生さんとの比較と次期首相になる可能性の高いかいこと、小泉さん、舛添さん、渡辺さんが上位を占めているのは、同時に行われた、今の時代の首相に必要な資質として、国民は「指導力」59%、「決断力」51%を上げたように、首相の強いリーダーシップを望んでいることが判ります。
 然し、舛添さんや、渡辺さんが現在の時点で首相に相応しいとはとても思えません。
 小泉さんについては、彼がひたすら追随してきた米国式自由主義経済が今見直しを言われていること、米国発の経済危機に伴う非正規社員大量解雇と小泉さんの時代に緩和された労働者関係の諸法規の緩和、経済危機発生前から問題になっている、年金、介護や医療など社会福祉に関する予算削減に伴う崩壊など、小泉さんのやってきたことの後始末で大騒ぎしているのに何を今更、小泉さんの登場を期待せねばならぬのかと思います。

 それで小泉、舛添、渡辺さんをを除くと残るのは小沢さんだけです。
 然し、中曽根さんも
・小沢さんが首相としてどうするか予想が付かないこと
・小沢さんの健康不安
・小沢さんの持つ暗いイメージ
など問題のあることを指摘していました。
 結局、後は3%以下の人達が残るだけで、それで日本は上手く行くのかと言う気がします。

 日本にこれと言ったリーダーが出ないのは
・日本の政治家達は次のリーダーとなる人の育成を怠ってきたのか、
・今や一大権力となったマスコミが些細な失言など取り上げるなどして、粗相のない言動ばかりする官僚的、矮小な政治家ばかりにしてきたのかと思いたくなります。
・そして勿論将来国のリーダーを狙う政治家自身がどうあるべきかを考えるべきなのは当然です。

[国のリーダーとなるには]
 今日は中曽根元首相やオバマさんの例を取り上げて、国のリーダーとしてどうあるべきかと考えて見ました。
・人間として優れていること
自分のことより国優先、責任感、決断力、判断力、才能、健康など人間として優れていること

・しっかりとしたぶれない精神的支柱を持つ
 政治だけでなく、経済、宗教、文学など幅広い識見を持つ。

・ブレインを持つ
 中曽根さんは若い時からその道に優れた多くの知友をもち、その人達を集めて中曽根マシン」 
と言うグループを作ったそうです。

・自分のことを国民に考えを知って貰う→意見を纏めた本の出版
 その際はブレーンの人達にも見て貰って間違いや、余りにも偏った思い込みのないようにする。
 最近では安倍さんの「美しい国へ」が有名ですが、中曽根さんはWikipediaによると11冊の本を出しています。
 麻生さんも「とてつもない日本」を出して居ますが、彼の性格そのままに余りにも楽天的過ぎます。
 自分の考えを本に纏めねばならぬ理由は
  ・マスコミは特定政治家の人となりや考え方など報道しません、特に自社の主張に沿わない人の提灯持ちをしません。
 だから自分で自分のことを知って貰うには、自分で本を出すか、本ほどポピュラーでないがホームページやブログによるしかありません。
 ・米国では自分のことをPRしなくても、2年近くの予備選を含む大統領選挙のお祭騒ぎで充分に自分のことを国民に知って貰えます。
 オバマさんの場合演説の草稿は優れた若手のスピーチ・ライターがいたそうで、彼の就任                    
 ・米国では大統領に当選しても、就任までは2カ月近くありますから、その政策の立案にかなりの時間を使えますが、日本では首相就任後いきなり実務に付かねばなりません。
 そのときは党の公約を実行するだけで、自分の意見を入れて一部修正など出来ません。

・人を有効に使う→考え得る最強の内閣を作る
 中曽根さんは彼のことを嫌いだといってい剛直な後藤田正晴さんを官房長官に起用しました。
 オバマさんは最大の政敵で意見も違うヒラリー・クリントンさんを起用し、その他の閣僚もほぼベストと言われる閣僚を起用しました。
 若い安倍さんは官房長官に若い塩崎恭久を起用し、その他の閣僚も色々問題のある人達を起用し「お友達内閣」と揶揄されました。
 そしてその内の人が「政治の金」の問題を起こし、結局は安倍内閣の命取りになりました。
 麻生さんの場合は官房長官には今までは文教制度調査会会長の他は、各委員会の副会長程度の経歴しかない河村 建夫を起用し、閣僚には中川昭一さん、与謝野馨さん、二階俊博さんなどの他は初めて聞くような人達を揃えました。
 中曽根さん、安倍さんの場合は日本や自民党に取って危機状態では無かったので、党内事情もあったのでしょうが、麻生さん、オバマさんとも国の危機、麻生さんの場合はそれに加えて、自民党の危機でもありました。
 オバマさんは最強のメンバーを組んだのに、麻生さんの場合は---。
 麻生内閣発足時から支持率が伸びなかったのは当然です。
 リーダーが幾ら優れていても、自分一人では何も出来ません。
 小泉さんでも、もし竹中平蔵さんがいなかったら、金融危機の脱出も遅れに遅れたか知れないし、郵政民営化も中途半端で終わったかもしれません。
 やはりリーダーは本人自身が優れているのは勿論ですが、人の能力を100%引き出す能力も必要な気がします。

 私ごとですが、以上偉そうに書いてきて、今更のようにその殆ど全てに欠けていることに気づきました。
 技術屋で半世紀を過ごし、後は80歳までボランティアという凡人として終わるのも情けないような気もしますが、分相応でまあいいかと言う気もしております。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ

政治ブログへ