昨夜の英字新聞輪読会の資料の「After North Korean launch, next move is unclear」(Japan Times社の Student Times )と言う気になる記事が有りましたのでその要点を紹介します。 (web上ではそっくりの表題の報道ががありますが紹介する資料とは内容が違っています。)
・(米国の)統合参謀本部副議長の James Cartrright は「北朝鮮は弾道ミサイル発射に不可欠のロケット・ブースターの切り離しに失敗した」と言った。
・然し、北朝鮮の3段ロケットは98年より倍の距離を飛んだと言う小さな勝利を得た。
・前米国の国連大使であり、核関連文書作成担当の国務次官の John Bolton は言った。 「今回の発射は依然として、懸念の種だ。これは失敗どころではない。日本は明らかに射程圏内に入っている。君たちが日本とお別れのキスをしたくなかったら、このテストの心配をすべきだ。」
・外交官仲間では平壌が実際的に使えるICBM(大陸間弾道弾)を持つ方向に技術的に何らかの範囲で近づいているかどうかと言われている。
・国連の安保理の発射に対する北朝鮮への非難決議は無視された。
・専門家の間では北朝鮮の長距離ミサイルが殆ど進歩していないか、かなり進歩しているかで論議が別れている。
・「平壌では今までのように段階的に少しづつ改良するのではなくて、(失敗の可能性もあるかも知れない)新しい考え方を投入しているようだ」と、Glolbalsecurity 組織の上級技術アナリストの Charles Vick は言った。
詰まり、北朝鮮は独自の技術を導入するほど技術的にも大幅な進歩をしていると言う指摘のようです。
・そして大きな1段のブースター・ロケットはミサイルを大気圏外に飛ばした。
そしてそれは日本海の北朝鮮が予測した通りの地点に落下した。
・然し2弾目は予想した着弾点より手前で落ちた。米軍の報道によれば、2弾目と3弾目が一緒に落ちたと言うがそれは明らかではない。
・もし仮にそれが分離したのであれば、2弾目は上手く働き、3弾目に問題があったことになり、それは直ぐにでも続いて発射できる道を開いたことを意味している。
・Vick は(米国の)タイタンとほぼ同等のテポドン2号の新しいテストが今年の8月の終わりに行われるだろうと信じている。
・Vickは言った。「彼らは早く次のテストを行うことを目指している。そして彼らはテストごとに学んで来ている。」
・「民間で撮影された発射サイトの発射前、数週間の画像によれば、06年の発射時より大きな改善が行われたことを示している。地上での発射準備時間は前回の20日から12日に減り、給油時間は3日から僅か1日に減った。」
・「北朝鮮西岸の新しい発射場は今年の夏に完成するだろう。そして北朝鮮はそれ以後は他国の領空を冒すことなくロケット発射することが出来るようになるだろう。」
素人の私に取って、この報道の真偽も米国の専門家の見方が当たっているかどうかも判りません。
然し日本は北朝鮮ミサイルの射程圏内にあること、そして米国の専門家が指摘したように、1段目が北朝鮮の予測した地点に落下したことは、開発済み?のノドンの存在とともに日本に取っては大きな意味を示していること。
そして少なくとも、「ミサイル発射の誤報を(鬼の首を取ったように?)批判したり、北朝鮮ミサイルの落下物の迎撃の大騒ぎは、麻生内閣の支持率アップを目指したものだ」など言う暇があれば、もう少し真剣に日本の外交や国防の基本的なあるべき姿を討議すべきだと言う事だけは、はっきりしていると思うのですが。
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