普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

国旗・国歌訴訟の最高裁判決

2012-01-17 17:08:13 | 教育

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東京都教育委員会の君が代の起立斉唱命令に従わなかった教師に対する、戒告や減給、停職の懲戒処分を受けた教師たちが、それぞれ、その取り消しを求めていた訴訟で判決がでました。
 その判決は
・君が代の起立斉唱命令に従わなかった教師に、減給以上の重い処分を行う場合は慎重な考慮が必要だ。
・戒告処分については「裁量権の範囲内」だ。
・過去に卒業式で国旗を引き降ろすなどの妨害行為に及び、何度も減給などの処分を受けてきた元教師に対しては、停職を認める
・補足意見:不起立と懲戒処分が繰り返される事態の解消に向けて、全ての関係者による具体的な方策と努力が必要だ
 これに対して読売新聞はその社説の
国旗・国歌訴訟 最高裁判決で混乱収まるのかで次のように指摘しています。 (括弧内は私の意見です。)
式典のたびに違反を重ねる行為のペナルティーとして、半ば機械的に、減給や停職といった重い処分を科していくことは裁量権の範囲を超えて違法になる、との判断を示した。 (ツイッターでは多くの人達が橋下さんの教育条例制定を狙ったものだとツイートしています。)
 処分の行き過ぎに歯止めをかけたものと解釈できるが、これで式典の混乱が収まるのかどうか、疑問も残る。教師が「違反しても重い処分にはならない」と受け止め、不起立や斉唱拒否が続くことにならないだろうか。
 桜井龍子裁判官の補足意見は当然で、教育現場は耳を傾けるべきである。 (然し不起立する教師は確信犯ですから、上記のような読売の心配は続くでしょう。)
 学校の秩序を著しく害する行為を重ねた場合、停職という厳しい処分にするのは当然である。
 そもそも学習指導要領は教師に対し、国旗掲揚と国歌斉唱を指導するよう定めている。入学式や卒業式は、国歌への敬愛や斉唱の意義について、児童・生徒の理解を深める貴重な機会でもある。
 にもかかわらず、長い間、一部の教職員組合が、「反国旗・国歌運動」を展開し、教育現場の秩序を乱してきた。
 グローバル化が進む現代社会において、子供に自国や他国の国旗・国歌に敬意を表すという国際常識を身に着けさせるのは、教師の義務だ。教師が式典で模範を示すのは当たり前のことだろう。

[私の意見]
・教職員へ
 橋下さんの言うように教職員は公務員ですから、地方自治体の規則はたとえ嫌でも護らねばなりません。
 公務員は昔の兵隊のように徴集されたものではなく、本人の自由意志で応募したものですから、最初から応募しなければ良いし、後で辞めるのも自由です。
 また地方自治体の規則が気にいらなければ、規則を変える運動、民主主義ですから議員首長を選べば良いのです。
 それで失敗した以上は、教育者として児童・生徒に模範になる行動をすること、詰まり自治体の規則に従うしかありません。
 私は教師としては自分の意志を貫くより、自治体の規則に従うのが優先すべきだと思うのですが。
 だから幾ら心の中で国歌・国旗が反対としても先ず規則にしたがって行動すべきで、前記の選挙で失敗したのなら、規則の不合理性を裁判に持ち出して争うべきです。
 また、もし国旗や国歌が嫌いなら、その対案を出すべきです。
・政府・地方自治体または教育委員会へ
 読売が指摘しているように、グローバル化が進む現代社会において、子供に自国や他国の国旗・国歌に敬意を表すという国際常識を身に着けさせるのは教師や教育委員会の義務だと思います。
 その点から言えば同じ学校で、外国人の子弟や教師がいれば、その国の国旗掲揚と国歌の演奏をさせ、その後に日の丸掲揚と君が代の演奏をさせてはどうでしょうか。
 普通の人なら、特に教師なら生徒の目の前では、たとえ米国・中国・韓国が嫌いでも、自分の意志に反してでも起立すると思うのですが。
 それでも日本の国旗・国歌のときだけは起立しないのでしょうか。

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