普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

管政権とTPPと農協

2010-11-16 14:28:06 | 農村問題

 「週刊ダイヤモンド」でTPPは危機ではなく好機(とする)農協の逆襲にすくむ菅政権と言う記事(括弧内は私の注記)がありましたのでその一部で表題に関する記事を紹介します。 黒字は私の意見です。)
(同紙のTPP推進の主張の前文省略)
 民主党政権は、農家から農協を通じてコメを政府が高値で買い上げる自民党が築いたシステムを、事実上、戸別所得補償制度にすげ替えた。これは農家の赤字を補填するもので、主食用米ならば10アール当たり1万5000円が生産者に直接支給される。減反にさえ参加していれば、零細兼業農家にも支給される。つまり、中間業者の農協を中抜きした農家への直接給付への切り替えで、米価によって手数料収入が左右される農協にとって、それは大打撃だった。農家の農協離れは深刻で、組合員数は年々減少傾向にある。民主党は集票マシンとして期待するどころか、「全中は敵対団体に指定され、政府首脳との面会もままならなかった。たとえば鳩山内閣で農水相を務めた赤松広隆氏と全中首脳の面会がかなったのは、就任から半年たった今年3月に入ってからだった。しかも6月の交代まで、わずか2回だけだった」と、全中幹部は認める。 (つまり民主党は自民党支持団体である農協をバイパスして農家に直接に金を支給することで支持層を拡大したいのでしょう。)
 政権与党に見捨てられかけた農協は、勢力維持の苦肉の策として、貯金や保険商品の勧誘を通じた准組合員の増殖に躍起になった。 (これで思いだしたのですが、農協は農家に金を貸し付けて、農協が売る高額の農業機械を売りつけ、その借金で農家が農協から離れられないようにするのは、現代的な小作農制度を作ったと批判した記事を見たことがあります。
 私の提案のように農協が農家の味方なら、農業機械を戸別の農家に売りつけるのでなく、リースで貸し付け全国レベルで農業機械の稼働率をあげるとともに、農家の経費節減に資するのが当然と思うのですがが。)
 そこに、降ってわいたようにTPP論議が持ち上がった。全中にとって、これは危機ではなく好機だった。「TPPの破壊力をあえて声高にあおり立てることで、農協離れを起こした農家を再度囲い込もうとしている」(官邸筋)というのだ。この逆襲に、支持率が急低下する民主党政権が疑心暗鬼になり始めた--。
 じつは戸別補償制度は、自由貿易論者である小沢一郎氏が民主党幹事長時代に公言していた政策であり、市場開放を前提としていた。
 戸別補償制度の意義は、不透明な価格維持制度による消費者負担から、透明性の高い財政負担に切り替えることだ。だから、TPPによる自由化で農家の損失が拡大した場合は、その補償額を増額することによって対応できる制度なのである。 (戸別補償制度の透明性の高いのは良いとして、折角、自民党政権が農家の生産性向上のために大規模農家の育成をやっと始めた時に、兼業農家は大規模を目指す農家へ貸した田んぼを貸し剥がし始めたそうです。)
 しかし、民主党政権が自由化を放棄すれば、この制度は農業世帯数163万戸、なかでも約60%を占める零細兼業農家票を狙った単なる“バラマキ”であるとの誹りを免れまい。 (マスコミからそうでなくてもばら蒔きと批判されていますし、私もそう思います。)
 減反による生産調整を上回るスピードでコメの需要は減少しており、米価の下げは止まらず、戸別補償制度はそれを補填しなければならない。今年度5600億円の予算が付けられたが、(現状でさえ)財源枯渇が懸念される。 (まして農業改革なしにTPPを推進し安い米が入ってくれば、補償制度の財源は何処から出てくるのでしょう。)
  与野党の区別なく、政局への思惑も絡みTPP参加、不参加で議員は真っ二つに割れた。象徴的だったのは、茨城県選出の日立製作所労組出身で、先の代表選では小沢氏を支持した大畠章宏経産相である。大畠経産相は、支持母体である労組の要請を顧みず、TPP参加反対に回った。本来開国派であるはずの小沢グループは、反政府に回った。 (小沢さんの今までのやり方からすれば、小沢さんは自分の自由化の主張を捨てても、野党相手でなくて、管政権を得意の「政局に持ち込もう」としているとしか思えません。)
 開国か鎖国か--。この判断は、農業に対してだけではない。資本、人材、あらゆる観点で今後、日本がグローバル資本主義のなかで生きてゆくのか、国を閉じつつ特異性を増していくのか。「国のかたちを決める」最後の選択である。

 日本は今後どう言う方向に進むかも知れませんがグローバル化の中で生き抜くためには、鎖国と言う選択肢は無いと思います。
 自民党、民主党を含む日本の政治家はややこしい農業の生産性向上について、膨大な国債と同様に問題の解決を先送りにして来ました。
  戸別所得保障制度は貿易の自由化を前提にしているそうですが、今でもその財源確保に苦しんでいるのに、安い米が入って来だしたらその額は遥かに大きくなると思います。
  そして農業の生産性向上も今までの形こそ違え政府の補助金に慣れた来た農家や農協など気持ちの切り替えが大きなネックになりそうです。
 またややこしいTTPがでて来ましたが、また今まで通り先送りにしてしまうのでしょうか。
 そんなことで日本はどうなるのでしょうか。

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3 コメント

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戦犯企業・三菱自動車の光州ショールームを閉鎖に追い込んだニダ! (愛信)
2010-11-16 22:59:56
http://specificasia2.blog12.fc2.com/blog-entry-3736.html
また、「日本政府は光州での教訓を模範として、過去の過
ちを深く謝罪し、日帝強占期の被害問題解決に努力を傾
けなければならない」と促した。

100年前の朝鮮併合が無効の要求に日本政府の謝罪
宣言が引き起こすであろう様々な問題に反日政党民主
党はどのように対処するのだろうか。

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Unknown (誠に残念ながら)
2010-11-17 01:44:51
仰ること、同意致しますが
税金で弱者を救え、規制緩和が日本を駄目にしたが主張のブログ主様としては
ずいぶんこの農政に関しては、我々よりのご意見なのですなあ・・・

不思議な気が致します。
返信する
レアアース代替素材「中国と共同研究」 経産相 (愛信)
2010-11-17 13:22:41
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E4E2E2998DE3E4E3E3E0E2E3E29C9CE2E2E2E2
大畠章宏経済産業相は16日午前の閣議後記者会見で、
「中国とレアアース(希土類)の代替材料やリサイクル技術
を共同研究したい」との意向を示した。
【関連情報】
既に開発が済んでいるものをわざわざ中国を名目上の共
同開発国とすることは、民主党は中国にこの莫大な特許
料も譲る魂胆なのでしょう。

【レアアース不要の車載モーター NEDOと北大、開発に成功】http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100929/biz1009291844029-n1.htm
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