昨日の「高齢者が考えた高齢化対策」で私の小さい経験と設備と人体の健康管理に就いての知識から得た、下記の様な提案をし、主として国と企業から見た問題点とメリットに就いて書きました。
私の提案と問題点(昨日読まれた方は青字の部分を読みとばして下さい。)
・定期的な健康診断が欠かせないこと
健康に自身のある人達は受けないことが多い。
・検診や日常生活で身体に不具合が起こったら直ぐ医者に掛かること
仕事の忙しさにかまけて、もう一つはそれが大きな病気の前兆であることを恐れてつい敬遠してしまう。
・その不具合も特に異常と思ったら、地域で名医と言われる専門医に見て貰うこと
忙しさにかまけて、つい近くの一般医にで済ませてしまう。
それが大きな病気の前兆であること気付かない。
・そのために病気の関する情報には何時もアンテナを張っておくこと
毎日の残業などで新聞特にテレビなど見る暇が無い。
・喫煙や過度の飲酒など明らかに健康に悪いことはやめること
飲酒など仕事上または所属場所のコミュニケーションを図る上でかかせない。
喫煙や飲酒は自己責任で他から言われる筋合いではない。
・中高年になれば特に上記のことを厳守すること
中高年の人達は多数の人達が責任のある仕事に就いていて、前記のことより仕事を優先にしがちだ。
私の提案には大きな(恐らく最大の)問題点があります。
それは本人の意識の問題です。
私は少子化の問題に就いて書いたこともありますが、少子化の基本的の問題は経済問題を除いて一番障害になるのは当事者の今の若い人達の「子育てよりも自分の生活優先」、「子育てより自分達の生活を楽しみたい」と言う考え方です。
参照: [静かな有事] 少子化…崩れる社会の注記
戦前、戦中では政府が「産めよ殖やせよ」と号令をかけましたが、今でできることは、産婦人科、保育設備の充実、男性の育児参加など環境の整備をするだけで、肝心の本人の意識改革など出来ないので、少子化は進んで行くばかりです。
私の提言も分かりきったことばかりですが、(少子化問題よりは難しくはないと思いますが)、やはり当事者の意識が変わらねばどうにもなりません。
私の健康は主として趣味の山登りのお蔭と思いますが、山に行くために休暇を取る人より、休暇返上で仕事をする人の評価が高くなるのは当然ですし、管理される方も今の競争社会では他人より優れた業績をあげようと思うのは当然です。。
健康のためにアフターファイブに友達や部下達との付き合いをセーブするより、健康を無視してもそれを優先する人の方が評価されるのも当然です。
更に問題なのは私は「中高年からの健康管理が重要だ」と言いますが、その頃の人達は仕事でも重要な立場になり、自分の仕事と健康のどちらを優先するかに悩むのは当然で、人によっては、老後には大して自分の力を発揮できなのだから、今仕事に全力を尽くそうと考える人がでるのも当然です。
詰まり健康管理の問題は人それぞれの人生観、価値観などによって対応が変わってくるのは当然だし、他人がとやかく言うべきではありません。
唯一つ言いたいのは、昨日も書きましたが、高齢化した団地に住む私の周辺では明らかに、若い頃のの不摂生の影響で、定年直後から70才近くで亡くなった人が余りにも多いことです。
それでも良いと言うのも人生観かも知れませんが、多くの国に殉じた人達の話しを聞いてきた戦前派の私にとっては、国や企業のために殉じなくても、適当な所で折り合いをつけも良いと思うのですが。
[若い方へ老後の暮らしも考えてみては?]
私は今まで健康管理のことを中心に書いてきましたが、もう一つの提案があります。
健康面でも、人生に生き甲斐を持つためにも、(出来れば若いときから)頭と身体を使う趣味を持つことです。
然し趣味に関する私の提案も最大の問題点は高齢者本人の問題です。
何故なら人それぞれに価値観や信条があるからです。
だから私は長い勤務が終わったのだから、もう楽に暮らしたいとか、好きな庭いじりなどして暮らしたいと言う人達を批判する気は全くありません。
ただ、私が見聞きした経験から言いたいのはこれと言った趣味も、人生の目標もなくただ漫然として暮らしたいと言う人達に、どんな生活が待っているかと言うことです。
私の住み始めた頃の団地は、退職間際かその直後の50~60代の人が殆どでした。
だから団地生活が始まったころは、町内会の活動も活発で盆踊りや文化祭、老人会、公民館でのクラブ活動も盛んでしたし、ついでにそれに伴うゴタゴタなど活気がありました。
然し高齢者の平均年齢が70才を越せば、町内の活動も衰えてきます。
高齢化の進んだ団地は静かなものです。
その人達は何をしているのでしょう。
テレビを見ているか、庭いじりか、散歩か、家事か。
家事と言っても子どもも孫もいない家庭で家事の量も極端に減ってきます。家の内外の掃除と洗濯と買い物。炊事も億劫になることと経済的にも安上がりになりスーパーやコンビニのパック料理で済ませます。
中でもある意味で悲惨な人は会社の仕事中心にやってきた男性です。
女性は自分達は定年がないと言って文句を言いながらも、炊事、洗濯など仕事やお喋りで時間を過ごせます。
男性の中では料理に目覚めたり、掃除などで家事をしますが、ただでさえ少なくなった家事の全てを女性から奪うわけには行きません。 (と言うのは男性側の言い訳ですが。)
後出来ることは家の中に籠もって読書かのテレビです。
有名な脳科学者の茂木さんが言っていましたが、テレビを見ている時の脳の活動は完全に停止しているそうです、そして家で動かないための身体機能の衰え、これと言ってやることもない生き甲斐のない生活、そして私の言う不適切な健康管理。
そんな生活の全てが老人ホーム入居、介護保険対象者への道を歩いていると思いませんか。
高齢者やその予備軍の人達も大半は退職後も生き甲斐を持って働きたいと思っていると思いますし、私も経験から働けるだけは働いた方が良いと思います。
そうでは無い人達も働かなくてもそれなりの生き甲斐を持つためにどうすれば良いか考えて貰ってはどうでしょうか。
私が属している三つのクラブでも多くの人達がその活動に生き甲斐を感じて生き生きと暮らしている人達が殆どです。
私も若いころからの趣味のお蔭で、クラシックギターのクラブでは伴奏、英字新聞ではアドバイザー的(と自分で思っている)な役割、川柳では報告をパソコンで清書と会計、山登りでは新人の道案内など、私の性格に合った裏方の仕事でほんの小さな生き甲斐を感じています。
今の若い方達は厳しい競争社会の中で、健康管理や趣味どころではないと思いますが、一度立ち止まって退職後の長い2~30年をどう暮らして行くかを考えて見られては如何でしょうか。
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