私は特定の主義に固まった党や特定の宗教の支配下にある党を除けば、日本のためになることをする党ならどんな党でも良いと思っています。
然し一党支配の害を防ぐために適当な時期の政権交代が望ましいと言う、おそらく大多数の国民と同じ考えを持っています。
その一般国民の立場で今の政局を考えて見ました。
先日のNHKの「クローズアップ現代」で珍しく民主党の岡田幹事長が出演して、国民は民主党政権の成果を知らないのでこの点をしっかり訴えて行きたいと述べ、大きな失敗もしたが(勿論普天間基地問題の処理のこと)子ども手当て、高校の無償化、高速道路の無償化、教育費予算を増やしたことなど、民主党政権だからこそ自民党政権では出来なかったことやって来たと言っていました。
岡田さんが言い忘れていたと思うのですが、国民が一番に民主党政権に期待し、評価しているのは(官僚のやる気をなくさせた)政治主導の行政や(中途半端に終わった)事業仕分けです。
それはさておき岡田さんが上げた項目で、外野が見て唯一文句なしに評価できるのは、教育予算の増額だけで、所謂ばら蒔きの4本柱は識者からも殆ど評価されていません。
菅さんも民主党の実績を訴えたいと言っていますが、いくら熱弁を振るっても国民の心には触れてこないと思います。
民主党の立場で言えば彼ら(そして国民にとっても)拙かったのは民主党政権の成立が一億総中流意識の時代なら良かったのですが、経済環境の激変という最悪の時期に成立したことです。
そして博愛の精神、社会主義的な思想で一律、平等のばら蒔き政策に固持した上に、乏しい財政収入、その場凌ぎの埋蔵金でやろうとするから総ての政策が行き詰まってしまうのだと思います。
私は以前から民主党のマニフェストは、野党の公約だと書いて来ました。
だから民主党内でも政権を取り財源問題に遭遇し、マニフェスト見直しを開始しているのは、政権政党だから当然の話しと思いますが、鳩山・小沢グループの党内野党が依然としてマニフェストの本道に戻れとおり、小泉さん流に言えば大きな抵抗勢力になっています。
そして菅さんは社会保障と税の一体改革とTPP加入とそれに伴う農業改革を訴え、与謝野さんを経済財政相に迎えました。
それに対して、自公は一致して与謝野経済財政相の政治姿勢を追及 する方針を決め、 「社会保障と税の一体改革」に関する超党派協議についても、民主党が国民負担のあり方などの具体案を提示しない限りは応じられないとする考えで一致した。そうです。
また岡田さんは民主党が野党の時の国会運営を反省した上での、国会運営に関する提案に対して、てかって政権党にで民主党から苛められた自民・公明が今更こう言うことを言うとはと反発しているそうです。
確かに誰が見ても過去の経緯から見れば明らかに、今になっての民主党のやり方はいかにも厚かましいと思います。
然し参院の問責決議の位置付けの見直しは、余りにもその場主義で首をひねりますが、
・国益および外交上の観点から、首相や閣僚の国会出席義務を緩和し、海外出張を理由とする国会欠席について弾力的に運用する。
・両院協議会のあり方を見直す。例えば「協議案が出席委員の3分の2以上の多数で議決したときに成案となる」の規定を「過半数による議決」に緩和する。
などは国会運営正常化のため十分に検討の余地があると思います。
さらに重要なのは菅さんの社会保障と税の一体改革に伴う所得税の増税は自民党に取っても多年の悲願であり、TPP参加はともかくとして農業の体質強化は、自民党が進めてきた方針です。
外野から言えば管政権が自民党の政策に似てきたいまこそ、日本の方向を修正するチャンスです。
自民党は今こそ民主党政権打倒のチャンスとかっての民主党の様に民意を問えと言ってといます。
然し民主党内閣が政権を投げ出さないのは、自民党政権末期と同じで絶対にないのは判っています。 (当時と違うのは前回の選挙は自民党の意外な大敗でしたが、今総選挙をすると民主党の敗北が始めから決定的ですから尚更です。)
それとはっきりしているのは今の中国の台頭に伴う日本に取って不利な大きな経済情勢の大きな変化が今後大きく変わることはないことです。
それともう一つはっきりしているのは世論調査で見るように、民主党がこれだけボロを出しても、肝心の自民党の支持率が低迷を続け、その指導者の谷垣さんの人気が全く上がらない状態が続くことです。
これで判るように国民の自民党アレルギーはまだまだ続いているようです。
そんな中での谷垣さんの民主党政権打倒の声は自民党には気の毒ですが空虚にしか聞こえません。
これからの自民党は難しい舵取りを迫られるでしょう。
かっての野党時代の民主党流の国会対策をすれば当時と違ってマスコミの厳しい批判が待っています。 (不公平なマスコミの対応ですが事実だから仕方がありません。)
そうかと言って管政権を批判ばかりしていてはマスコミから対案を出せと言われるし、対案を出せば多分抱きつき政策で皆政権に取られてしまい、民主党政権の延命に力を貸すことになります。
これに対してどうすれば良いかは素人の私には判りませんが、少なくとも自民党は最大野党、元の政権党として民主党政権が国方向を誤らないようにブレーキを掛けるしかないのでしょうか。
ただ一つはっきりしていることは、自民党は政権政党時代の批判や、前回の衆院選敗北の基本的な要因を排除して、国民の眼から見て生まれ変わった政党になることだけは党のためにも日本のためにも絶対に必要だということです。
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