今日の朝日新聞はその社説の「年金改革―民主案は税方式なのか」 で概要次のような主張をしています。
・「税と社会保障の一体改革」をめざす政府・与党は、野党とも協議を進めたいという。だが、肝心の民主党の年金改革案があやふやでは、話が始まらない。
・原因は民主党がきちんとした案を示さず、中途半端な説明をしてきたことにある。
・月額7万円の最低保障年金をつくるとし、その財源は税で賄う「税方式」→「未納・未加入ゼロの原則 保険料の確実な徴収により無年金者をなくす」と、保険方式を強調→「社会保険方式である所得比例年金を基本に、税を財源とする最低保障年金を補足給付と民主党の方針が変わってきた経過のに説明。
・これなら「社会保険方式で改革するのが合理的」という与謝野氏と根本的な違いはない
・保険方式を是としている自民党や公明党などと協議する上でも有効だ。
・現行制度の最大の問題は、未納者が多く発生し、いずれ低年金・無年金になってしまうことだ。貴重な税財源をどう使ってそれを防ぐのか。与野党で一致できる点を見つけ出して改革を進めるには、政府・与党案の骨格を早く示すことが欠かせない。
[私の意見]
健全財政を主張する与謝野さんの入閣で、いきなり所得税増税を含む財政の在り方が議論になっています。
それに対して、亀井さんはTPP問題に加えて、消費税率引き上げを視野に入れた社会保障と税制の一体改革に関しても、「財源をどう工夫するかを議論すべきで、それもせずに野党に協議を申し入れるのは手順を間違えている」と指摘。『これをやりたい、あれをやりたい』とぶちあげる。そんなことは小学生でもできる。と菅政権を批判したそうです。
私は亀井さんの言い方を借りて言えば、「税と社会保障の一体改革」を議論するなら、消費税論議の前に年金問題を含めて、社会保障の在り方をまず決定すべきだと思います。
少子高齢化の対策、医療・介護をどの程度充実させるかなどなど問題山積です。
勿論この討議には財源の問題も或る程度考慮に入れるのは当然ですが、まず基本的な考えを纏めてその年金のように各項目について基本的な対策まで考えるべきだし、その結果を野党に提示して協議に入って貰い、次に財源問題も同じ手続きで進めるべきだと思います。
然し事実は与謝野さんの登場に関して、所得税増税問題ばかり報道しています。
そして自民党離党し、自らが立ち上げた民主党打倒が目標の「立ち上がれ日本」を離党した与謝野さん批判の報道ばかりです。
菅さんと与謝野さんへ
私は与謝野さんが自分の政策を進めて行くためには、自民党が言うようにまず議員離職をすべきだと書きましたが、彼は某テレビで辞職しない旨言っていました。
読売新聞の社説は「社会保障改革 与謝野氏軸に政府案を急げ」 と朝日新聞以上に与謝野さんを支持し、民主党の姿勢を厳しく批判してきた与謝野氏の入閣に対して、与野党双方から反発が出ている。与謝野氏は、迅速かつ着実に成果をあげることで応えるしかない。
起用した菅首相もここは腹をくくって、与謝野氏が思い切った仕事のできる環境を作るべきだ。と書いています。
与謝野さんは海江田さんと同じ東京1区、然も彼とは2勝3敗、そして与謝野さんに対する批判を考えれば、読売が言うような成果、それも余程大きな成果を上げない限り、与謝野さんが次期の衆院選で勝利する道は限りなく遠いような気がします。
それならあっさり批判の材料の一つの議員辞職問題をすっきり整理してはと外野の私は思うのですが。
何故なら玄番さんが与謝野さん批判に応えて対外折衝に当たると言っても、「税と社会保障の一体改革」の中心である与謝野さんの出番は必ず出てくるし、野党側も彼を引っ張りだそうとするのは間違いないし、それが審議の妨げになるのは間違いないからです。
与謝野さんの発言からは、自分の将来に就いても大きな覚悟で入閣した様ですが、でも政治家は一般の人と違う神経を持っているのでしょうね。
読売が言うように菅さんも与謝野さんを何処までも与謝野支援しなければなりませんし、いずれ必ず出てくる消費税増税に就いても、国民の心の訴えるような発言、演説が必要と思うのですが。 (支持率の落ちていたオバマさんが議員射殺事件に際しての演説で一挙に50数%まで支持率を回復したように。)
「税と社会保障の一体改革」はそれこそ菅さん、与謝野さんの政治生命を賭けた仕事と思います。
菅さんの強いリーダーシップの発揮と与謝野さんの思い切った決断が、ことの成否を左右しかねない大きな要因になると思うのですが、果たしてどうでしょうか。
自民党へ
少し頼り無い菅さんですが、自民党によく似た経済政策を言い出してきました。
正に自民党の政策実現のチャンスです。
そして読売、朝日、毎日ともその推進を社説で訴えています。
テレビでは識者が今は政局でなくて政策の論争をすべきだと話しています。
然し谷垣さんは相変わらず政権との対決を打ち出しています。
マスコミは野党時代の民主党に優しかった一昔と違って、自民にも批判の眼を向けています。
昨日も書きましたが、自民党が国会の審議を遅らせれば、その批判は民主党の政策の失敗でなく、自民党へ向けられて来るのは間違いないでしょう。
今国民が自民党に期待しているのは、自民党の立ち直りと民主党政権が国を誤らせないことだと思います。
政権奪還を目指す政党として国会運営の難しいのは良く判りますが、自党のイメージと支持率のアップのために如何に動き、発言すべきかも良く考えて貰いたいものです。
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道義をわきまえぬ狸爺さんですがせめて仕事くらいはまともにして欲しいもんですね。
ま、ああいう輩はどうせ部下が付いては来ないでしょうが・・・
お手並み拝見と行きましょうか。
若宮健 著
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