いわゆる あの「控えおろう! この紋所が目に入らぬか!」の小説である。
ついつい、引き込まれて気が付いたら鳥の鳴声であった。
先の大戦後、間もない頃書かれた時代小説だが、テレビドラマの浮薄単調な語り口とは違う、時代考証や背景、世相を煮詰めた昔日の物書きの筆力に驚嘆する。
この中の一節に、昨今の森友事件に関わる赤木さん自死を含めた騒動に、見事に符合するような語りが有ったので転載する。
物語の設定は、大阪城代の土岐伊予守(大阪の最高権力者、幕府要人)が、幕府中枢(柳沢吉保)の無体な政策(豪商淀屋の資産没収を狙った取り潰し)に抗する事無く、下級役人を弄して淀屋逮捕或いは抹殺を図り加えて、保身の為に黄門様を偽物として暗殺させようと、この謀が成就の後は証拠隠滅の為にその下級役人をも抹殺しようとしている場面である。
“” よき政治は万民をはつらつと活かしていくが、小人政治は味方までを次々に殺さねばならなくなる。
いま大阪市中へは三隊の凶兵がその小人政治の旨を含んで配置された。
誰が誰を反省させようというのでもなく、誰をよりよく活かそうというのでもない。徒労といえばこれ以上の徒労はなく、無駄といえばこれ以上の無駄もない。
しかもその費えは万民の収めた税による。万民の税を浪費して、いま、土岐伊予守は老公を薨し淀屋を潰し、成沢丹後を殺し、雨宮伊織を切ろうというのである。しかもそれが、何か天下に大切な、是非ともなさねばならぬ事のような錯覚におちいらせている。 人々をそうした錯覚に陥らせては浪費と悲劇を繰り返してゆくのが小人政治の実体なのだが・・・・””
物語設定といい、人物設定といい・・・・・・
幕府中枢(柳沢吉保)=(安??)、大阪城代(伊予守)=理財局(佐??)、城代配下与力(雨宮伊織)=理財局職員(赤??さん)
果たして太平の眠りに着いたままの我が選挙民は???
コロナ蒸気船で目が覚めるでしょうか??
いります。
でも、昔からこのような権力者に
よる悪事があったという証左なの
でしょうか。
であれば、現政権がやっても
おかしくない訳で、最後は、
選挙権をどう行使するかにかか
っているということになり
ますね。
それにしても、私利私欲には
悪知恵が働くのですが、コロナ
対策ではなんの知恵もでて
来ないのに呆れはてています。