今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

テツ一周忌追悼 「君のくれたやさしさを」

2017年09月25日 | (故)テツ 
2016年9月25日午前6時47分
大きく息をした後に呼吸が止まって、オジンとオバンに見守られながら君は逝った
テツ、あれからもう1年だよ
早いものだね

      
             ささやかな献花と供香しました

君は老夫婦を悲しませまいともう少し生きたかったようだけど
確実に進行するIBDという病気は非情だった
でも君は、本当によく頑張ってくれた
最後の1年は日々の強制給餌にも耐えてくれたし
痛かろうが苦しかろうが、いつも穏やかな表情で我々夫婦に接してくれた

何よりも、夫婦がハナとくもを入院先で亡くしたことをどんなに後悔したか
君はよく知っていたんだよな
だから君は亡くなる前日の朝に、自分が悟ったことをこのオジンに暗示した
おかげでこっちはその日どれだけ苦しい思いをしたことか
そして君が危篤状態に陥ったその日の夜
救急病院には行かずに君との時間を過ごした
走馬灯のようにいろんな思い出が浮かんでは消えて
君との別れとなった最後の一晩を、しっかりとまっとうできたんだ

            
              晩年になっても穏やかな生活
         でも病気の苦しさに耐える表情は厳しかった

テツ、君のいない生活なんて考えられなかったけど
自分は今もこうして生きている
君のために費やしていた自分の時間を
今では君の仲間たちのために使いたいと頑張っているよ
君にもらったたくさんのやさしさを、今度はこっちが配る番だとね

君はオバンの知り合いの家裏でノラの子として生まれた
5ヶ月になっても里親が決まらない君が
わが家に来たのは1998年の早春だ
そのときわが家にはハナがいて、実は自分は引き取りに反対だった
今はオバンの、その時の実力行使に感謝しなくちゃな
それと、君を優しく迎え入れ世話までしてくれたハナにも感謝

            
             ハナに舐められて少し緊張気味
                (テツ8ヶ月くらい)

君は小さいときから、人に興味を示す変な子だった
特にこのオジンのすることは、傍でジーッと見つめていたよな
寝るときはオバンの布団の中と決まっていたけど
男同士の絆ってやつかね

くもを迎えた頃から3人の子供たちが次々とひとり立ちして
オジンとオバンと、君たち3匹での生活が始まった
自分は出張で家を空けることが多かったし
オバンも働いていたから君たちは留守番ばかり
でも、家にいるときは3匹揃ってよく散歩に行ったっけ
好き勝手行くわリードがこんがらがるわで、いつもてんやわんや
ご近所の評判になったもんだ

そして君の失踪と生還
それを機会に家族の絆は急速に強まった
君はハナを慕い、くもを遊び相手にして
人間と猫の橋渡し的な存在になった
その頃から以心伝心、このオジンと気心が通じるようになった

            
              駐車場で3匹揃って日光浴
          (左ハナ8才、中奥くも1才、テツ3才くらい) 

何より、君はいつも同じように接してきた
外資系特有のM&Aの連続で職場の変化に疲れ果てたときも
大きな投資に失敗して破産寸前に陥ったときも
変わらない君がいたから、頑張り通せたのかもしれないな

そう、君は決して変わらなかった
どんなときも変わらずに、まるで見守られているようだったよ
それは君にIBDの兆候が現れて激ヤセになっても
食べてもすぐに吐いてそのうち食べられなくなっても
ハナとくもが立て続けに亡くなってひとりになったときも
陰でこっそり黄昏ることはあっても
夫婦の前ではいつも変わらない君だった
そして人生の節々で、我々に大切なことを思い出させてくれたんだ

            
              当家に来たときのテツ(と次女)
              小さい頃はむしろ小柄だった

テツよ、この家に来てくれてありがとう
君がくれたたくさんのやさしさを、本当に本当にありがとう
そして長い間、ご苦労さん
これからはこのオジンの心の中で、いつまでも安らかに過しておくれ

コメント
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