「Shappo in dream」という記事を書いたのは4年近く前のこと。唐突に姿を消したシャッポを捜しているうちに、店にはテンちゃんが居ついたりで刻々と状況が変わっていく。シャッポが見つかっても元の生活には戻れないという現実を、夢にして突き付けられた気分だった。夢の中でシャッポは店に戻って来たけど、様相が一変した店に驚いて再び立ち去ろうとする。何十年ぶりかに見た、いわゆる明晰夢と呼ばれる夢でした。
左:今は懐かしい行方不明になったシャッポ (右はニャー)
その時以来の夢を、年甲斐もなくまた見てしまったのです。外ネコたちの世話で開閉機会が多い勝手口、そのドアラッチの調子が今一つなのが気になっていた。ある上天気の日、2階の自室で仕事をしていると裏のお宅から電話が。出た自分に奥さんが告げる。「お宅のネコちゃんたち、外に出ちゃってるわよ。」 大慌てで確認すると閉めたはずの勝手口が少し開いていて、シロキ以外は全員外に出た後だった・・。
ちび太も脱走しことがあるけど、家の近くですぐに保護できた
それは明晰夢ではなく、まるで現実と区別がつかないような夢でした。思い切り途方に暮れたところで目が覚めて救われたのです。ああ、何でこんな夢を見たんだろう。ことによると今週ようやく見つかった「ふくまる」くん(※1)の影響か。それとも何かの虫の知らせか。そういえば昨年はネコたちの脱走が一度もなかった。しかし一昨年までは、それこそ心労と自虐的後悔の連続でした。
※1 ドラマ「おじさまと猫」の主人公。次週最終回(関東)
家猫となったみうも一度脱走、でもその日のうちに帰って来た
かつては庭にいたテツのリードが外れて行方不明に。(※2) ニャーは家に移った初めの1年で7回も脱走した。(※3) さらにはキーとクウなど大型脱走が続いた3年前の出来事は「大脱走」のカテゴリーにまとめてあります。一昨年もキーが2回脱走、テンちゃんが旅立ったときはニャーが脱走中だった。
※2 過去記事 「テツとの対話その6・ 絆 ~帰還への想い~」2017.1.24
※3 過去記事 「ああ、またしても ~ニャー脱走の軌跡~」2017.9.17
懐かしいテツも、一度だけリードが外れて行方不明になった
不幸中の幸いなのは、わが家からの脱走で失った子がいないこと。特に思い出すのはニャーが家に来たばかりで脱走したとき。土地勘のないところで当時家裏にいたみうを追いかけて路頭に迷った。執念の捜索を続け、夜更けになってあるアパートの空室の庭でニャーの影を発見。足元に寄って来たニャーを抱き上げたとき、ニャーは小刻みに震えていた。ふくまるくんと同じなんです。脱走しちゃったネコちゃんだって心細い。
「ノラと家猫と」の主人公キーとクウには、随分鍛えられました。
そのとき以来の自分の方針は「絶対に諦めない」。もうまさに執念そのものです。その結果として、これまで脱走した全員が事なきを得た。なんて、本当はそんなエラそうな話じゃないです。ネコたちは結果的にみな自分で帰ってきました。もちろん諦めないことが大事だけど、ネコたちを信じ切ることも大事。帰ってきたネコちゃんが家に入れず諦めちゃう、なんてことが間違ってもないようにしたいものです。これ、わが古女房殿から学んだことです。
何と言っても脱走回数が圧倒的に多いニャー
今なら脱走しちゃっても、100%自分から帰って来る自信があります