今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

テンちゃん FOREVER

2019年06月22日 | (故)テン
テンちゃんのいない生活
自分でも意外なほど大きな穴が開いた
リードで外に繋いでいるときも所用で出かけたときも
その存在を片時も忘れたことがなかったからね
保護して介護していたつもりが
いつの間にかなくてはならない存在になっていた

ペットという言葉は好きじゃないけど
これがいわゆるペットロス?
店の人たちもみな同じ
大怪我を負わされたテンちゃんなのに
涙を流してくれた人もいた


左:散歩の途中店裏で草食べ      右:病院の待合室にて

食事の時間になると思い出す
テンちゃんはどうしても一緒に食べたくて
熟睡していても具合が悪くても
こっちがご飯を広げるとムクッと起きて横に来る
行儀が悪いからとどかしても何度も何度もやってきて
ご飯の横にちょこんと座る
自分の食べれるものじゃないとわかっても
とにかく横にいて、その時間を共有したがった

遂には自分も諦めて、食事のときはいつも一緒
そのうち具合が悪くて起きてこないと
むしろ不安になったりしたもんだ
今はゆっくり落ち着いて、ひとり寂しく食べてます


左:オジンのデスクでお邪魔虫     右:保護チビの寝床を拝借(亡くなった前日)

他の何者にも従属しない猫という動物は
自分の気持ちにとことん忠実だ
人は相手に気を遣い自分の思惑にこだわるから
人間社会はいい意味でも悪い意味でも駆引きに満ちている
だから人は猫の真っ直ぐな心情に触れると
一服の清涼剤を得た思いがするのです

例えノラと言えども
例え世話になろうとも
期待はするが決して頼らず恨まず、常に対等でいたい猫
おそらく全ての猫が持つ真っ直ぐな心
でも、人にそう感じさせてくれる猫は少ない


左:わが家にてニャーと       右:店にてテンチビと

人に興味を持ち人に注目し
人とコミュニケーションを図ろうとする猫だけが
人がその気持ちと向き合ったときに
ピュアで真っ直ぐな心根を伝えてくるのです
テンちゃんはあの凶暴性の反面
そのピュアな気持ちを見せてくれる猫だった
テツやニャーと同じように

人間が大好きだったテンちゃん
猫の中では変わり者だったに違いない
リードで繋がれた生活をいつも不憫に思っていたけど
テンちゃんは結構幸せそうだった
テンちゃんにとっては
リードが我々人間との絆だったのかもしれないな
まるで保護者の愛情の証のようにね
その証拠に、リードが外れてもテンちゃんの行動は変わらなかった


うたた寝するオバンにしがみついて幸せそうな顔

そうか、何だか少しわかってきた
安心安全、不都合のない贅沢な暮らしが幸せなんじゃない
どのくらい愛されているか
周囲の愛情をどのくらい感じているか
幸せの指数とは、そんなことなのかもしれないな

死してなお
テンちゃんは大切なことを教えてくれる
自分にとってはかけがいのない猫なんです
いつまでも

いつまでも


テンちゃんが見ていたお店の風景


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