今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

訃報、テン逝く

2019年06月16日 | (故)テン
今朝6時50分、誇り高き猫テンちゃんが旅立ちました。
ここ数日殆ど何も口にしなかった。昨日は水すらもまったく口にせず、朝多めの輸液を行った後、昼頃にシートの上でオシッコをしてそのまま倒れた。その後はじっとしていたテンちゃんだったけど、夕方19時頃に立ち上がろうとして再び倒れ、そのときは痙攣もした。これはダメかと妻を急遽呼び返したのだが、テンちゃんは夫婦が寄り添う中で一晩頑張った。でもそれ以後再び立ち上がることはなく、早朝になってついに力尽きて呼吸を止めた。


昨日の朝、輸液を待つテンちゃん

夫婦は一晩、テンちゃんの顔や前足に触れていました。自分は手のひらを枕に置き、テンちゃんが夢遊病のように前足で何かを探るのでその足にも触れた。前夜から目は見開いたまま、一点を見つめていました。でも夜半前から、もうテンちゃんの意識はなかったと思います。朝が近付くと体温が低下し始めたので、ホカペを強くして暖めました。

出来る限りのことをしたので、保護者夫婦に悔いはありません。自分としては、やはり輸液の量が少なかったのかなと気になるところだけど、吸収されない場合はそうするしかないというのが先生の意見でもあった。今はテンちゃんの介護道具を片付けながら、一抹の寂しさに襲われています。


昨日の19時頃、ばったり倒れて痙攣した

テンちゃんは本当に頑張ったと思います。保護した2年半前の半死半生状態から回復し、番長さながらの攻撃性を見せた反面、人にはとことん甘えん坊だった。自分だけじゃない、店のスタッフやお客さんにも、人々の心の中にしっかりと入り込んでいた。リードをつけて散歩する姿はSCで評判になった。昨年後半からはボケも出始めたのか一層人当たりが(猫あたりも)よくなって、店の看板猫の立場を極めたのでした。


夜半に体温が下がっても頑張り続けた

テンちゃんに関してはまだまだ書きたいことが山ほどあります。特に介護の本丸であるトイレ問題については、是非書き留めておかなければならないと考えています。でも今じゃないな。今はテンちゃんの思い出に浸りまくって、しっかりと見送ろう。テンちゃんは誰にも従属しない誇り高い猫でした。食べなくなったとき2度ほど強制給餌を試みたけど、頑として受け付けなかった。やっと口に入れても呑み込まずに出してしまうので、これはダメだと諦めました。テンちゃんは、最後まで自分の誇りを守り続けたのだと思います。


息を引き取った直後のテンちゃん

この1週間はテンちゃん以外にも本当にいろいろなことがあった。まずチビちゃんの保護お迎え。すると家の猫たちの生活が変わり、リビングに寄らなくなった。シロキとリンを除いてみな食べなくなって、ご飯の時間になっても誰も来ない。特にキーは食欲廃絶と言われる状態になって、3,4日続くと「肝リピドーシス」という重篤な病気になる恐れがある。キーは今日で4日、まったく口にしていません。ニャーはというと、また脱走しました。結果的に帰って来たけど必死の捜索で保護者が傷を負った。自分で傷つけたのがちび太。顔面を強打し、溜まりに溜まった内液が噴出したのが昨日だった。このそれぞれのエピソードを、落ち着いたら書いていこうと思います。


お店のスタッフから花束が届きました

でもこれだけのドタバタの中で、テンちゃんは静かに逝ったのです。一昨日はたまたま店に行き、殆ど動くこともなかったけどスタッフのみんなや懇意にして頂いたお客さんたちに会えたのも良かった。そう、テンちゃんは独りじゃなかった。我々と出会う前はいろいろ大変なこともあっただろうけど、最後は幸せな人生(猫生)として締めくくることができました。


テンちゃんは明日、荼毘に付されます

テンよ、
やっと本物の自由になれたな。
たくさんの思い出や、楽しかったことをありがとう。
そのうちまた会おうぜ、そっちでな。

REST IN PEACE, TENN.





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