かつてNHK「ダーウィンが来た」の猫特集で、はぐれ♂猫から子供を守るコムギやシャームの話があった。♀猫に受け入れてもらえない♂猫が、子育て中の♀猫を発情させるためにその子供を殺すことがあるのだと言う。またネットなどには、♂猫は自分の子孫を残すために他猫の子を殺すという記事も。
本当にそうなのだろうか。確かに野生動物の世界では、自分の遺伝子だけを残そうと他の子を殺すことがある、そんな報文を読んだことがる。果たしてノラや家猫の世界でもそうなのか。実は、自分がこれまで見てきた限りではまったく逆なのです。ネット上の記事を調べても、実際にそんな子殺しを確認したという話は殆どない。たまにそんな記事に遭遇しても、これは違うケースではないかと思えるようなものだった。どうもこの話は、いわゆるネット上の"安易なコピペ記事"によって拡散された可能性が高いのです。他人を中傷するようなコメントのコピペ拡散は問題になっても、猫の話なんてどうでもいいから放任されているのではないか。
ヒールキャラだったのに、子猫のちび太にはやさしかったダイフク(左)
当ブログに登場する♂猫たちはどうかというと、とにかくみな子猫にはやさしい。幼くしてわが家に迎え入れたチキンやキリンはもちろん、少し大きかったイエチビやテリー、もう少し大きかった(生後6ヶ月くらい)ちび太にキーにクウそれにポニー、もっと大きかったケンだってなんなく迎え入れられている。大人猫には厳しかったニャーでさへ子猫たちには寛容だ。番長の異名を持つテンちゃんはちび太の育ての親だし、テリーやレオにも懐かれた。あのヒールキャラだったダイフクも、コンやミセミケやちび太にはやさしかった。
"孤高の猫"ニャーにくっつく幼猫キリン
自分が見た限り、子猫にも厳しかったのは若い頃のモドキとレオだ。しかしそのレオも後にココを受け入れたし、モドキも最近はサビを見逃したりしている。思うに1才くらいまでの子猫は守ろうというルールみたいなものが、猫社会にはあるのではないだろうか。最近多くなった、子供を巻き込んだ事件事故のニュースを見聞きするたびに、そんなことを思うこの頃です。
ただ、それ以外の理由で他猫に襲われたり、また他の動物に襲われたり、病気や事故や子育て放棄など子猫にとって危険がいっぱいなのも事実。かつて当ブログで導き出した1才生存率が20%以下(人間のサポートがない限り)という現実も理解できるのです。
シロキ(奥)は子猫には好かれるけど、外時代にはサクラに嫌われた
ついでに言うと、女性(♀猫)に対するエスコートではやはり得手不得手があるようだ。公平を期すために去勢後の行動は別にして、ミセミケやミケチビを追い払っちゃったレオやモドキは下手な方。でもその後、モドキはハルと結ばれた?(Mさん情報) 家では結局サクラに嫌われたシロキとルイ。逆に意識の薄いキジロは、最近になってサクラと近くなりつつある。でも何と言っても最高のナイトはソトチビだ。みうとリンのエスコートぶりは見事だったし、リンの息子キーとクウの子育てを陰ながら支えるなどイクメンぶりも発揮した。
過去記事「白馬の騎士、シャームとソトチビを偲ぶ」でも書きましたが、♂猫の鑑でもあるソトチビには是非もう一度会いたいものです。
リンの手術の間、キー(奥)とクウ(手前)の面倒を見たソトチビ(中央)
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