当代餌場争奪戦 ～ノラの世界は厳しいよ～

外猫さんたちの近況です。

ソトチビが姿を消し、ほどなくしてリン一家を家中に保護したことでわが家の家裏には無機質な静寂が戻ってきました。ソトチビを中心に２年間、みうやリン一家といろいろなドラマを生んだ家裏です。リンたちが家裏に残していった当時の用具はきちんと整頓してそのまま残っています。ソトチビもいつまた来るかわからないし、臭いだけは残しておこうと・・。

ところが灰白くんが現れた。リンたちを保護してから１週間も経たない頃です。ソトチビ来訪を確認しようと少しだけ置いていた置き餌を見つけたのか、中で大騒ぎするリンたちに反応したのか、どうも最初の感じは後者のようでした。でも、そのうち残り餌も食べるようになった。

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　家の中に興味のありそうな灰白くん

灰白くんが純ノラなのか外飼いなのかはわかりません。昨年の夏に幼い姿を見かけたので、どこかにお世話になって育ったのは間違いないだろう。ソトチビの本家と思われる旧農家さんとは反対の方からやって来ます。何より困ったのは、灰白くんがとても声のでかいこと。

家中の特にリン家族に呼応して外から鳴き喚きます。早朝だろうが夜中だろうがお構いなし。ご飯をあげるとしばらく静まるけどまた鳴き喚き、おかわりを２度くらい済ますとようやく消える。そんな感じで１日に３，４回来るようになり、さすがに対策を迫られていました。

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　だんだん声も大きく鳴き方も激しくなってきた

しかし１週間ほど前から、再び様相が変わったのです。

さらに新しいニャンコが現れた。しかも２匹。白に黄色のブチと黄色に白のブチです。ある夕方に家裏で凄まじいニャン喧嘩の声がして、勝手口を開けると向かい合っていたその２匹がクモの子を散らすように逃げていった。お隣の裏で小さくなって見守っていた灰白くんも一緒に消えた。黄色に白のブチはかつてソトチビが連れて来た"お兄さん"に似ていたけど、その後は妻が一度目にしただけ。

それからしばらくして、置き餌も止めていたのに今度はあの白に黄色のブチ(白黄くん)が勝手口の下にいました。灰白くんの代わりに居座った白黄くんは、ご飯の催促はするがとても小さな声でキュキュとたまに鳴く程度なので、家裏が静かになって助かった。

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　白黄くん：年齢不明だけどノラとしてはベテランか

このところ白黄くんは朝夕、ニャーたちの食事の時間に合わせて勝手口の下で待機。しかし家裏にはかなり長い時間いるようだ。ことによると灰白くんが来ないか見張っているのかな、と思いきや案の定、今朝はその２匹が遭遇した。白黄くんが勝手口の下に、灰白くんはちょっと離れた隣の家裏で鳴いていたのです。

しかし灰白くんが近寄ろうとすると白黄くんが唸る。どうやら相容れないようだ。今朝はその後、勝手に牽制し合って２匹とも消えていった。こうなるともうこっちには制御不能なので、本人(猫)たちに任せるしかない。どうやら灰白くんの方が分が悪そうで、やっと得た餌場なのに、タイトルのぼやきは灰白くんを代弁したものでした。

いやはや、こっちはソトチビが再来したときにどうやって迎えるか、事態はまた難しくなってきた。

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　リラックスモードで待機する白黄くん

さて店の方はと言うと；

そう言えば先月末、久々にモドキがやって来ました。やっぱりどこか別のところでお世話になっているようです。ふらっと１日だけやって来て、殆ど食べずに長いことくつろいで、いつの間にか消えていました。

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　ご飯出しても「またこれか」って顔のモドキ

店ではこのところ食欲減退したテンちゃんのおかげで、残りを置き餌しています。すると、毎日必ず食べてある。全部食べてあるときとウェットだけ食べてあるときがあって、ウェットだけ食べるのはモドキではないかと推察。全部食べるのは、当初はダイフクやカブキを期待したけど、どうやらあのミケちゃんのようです。

ミセミケは１、２週間に１度、閉店後の店でスタッフが確認している。ちょっと小柄だけど初めて見たときよりは随分恰幅がよくなった。そう言えば、最初の頃はダイフクにエスコートされながら食べてたんだったな。果たしてダイフクはどうなったのか。ミセミケが忘れ形見なんてことにならなければいいのだけど。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　まだ童顔残るミセミケ(ＳＹさん撮影)