日伊協会主催特別セミナー(同時通訳付き)『プーリャ ー「イタリアのかかと」への旅ー 』に行ってきました(2015.2.28)@日伊協会
毎回ほぼ聞きにいっている日伊協会主催の同時通訳セミナー 今回は『プーリャ -「イタリアのかかと」への旅-』がテーマでした
今回もまたまた満席で 回を追うごとに聞きやすくなっている同時通訳養成クラスの皆様 そして私が「質問したいなぁ~」と心の中で思っていると まるでそれを知っているかのように(笑)ちゃんと説明してくださる司会の先生方 嬉しいです!!
今回はプーリャ州バーリ出身の先生のお話で 観光スポットや地理 文化 料理そして言語について詳しく 美しい映像を見ながら説明してくださいました プーリャ風フォカッチャのレシピもいただき(じゃがいもを入れるんですね!) また終了後には懇親会でワイン等も出たようです(*^^)
* * *
「イタリアのかかと(il tacco d'Italia)」と呼ばれるプーリャ州
歴史豊かなこの州には 何世紀にもわたり 家族から家族へと伝えられた伝統が根付いています
その伝統的レシピによる食べ物は世界的に有名で 驚くばかりの青い海 手つかずの
自然にも恵まれています
興味深いもののひとつが「グリーコ(griko)」と呼ばれる方言
かつてこの地には古代ギリシャ人が住んでいましたが そのギリシャ語に由来し 今でもいくつかの地域で話されているのがこの方言なのです
さてまずは南から北上する形で最南端のオトラント(Otranto)から レッチェ(Lecce) 首都バーリ(Bari) アンドリア(Andria) そして最東端のヴィェステ(Vieste)へと向かいました
南のサレント(Salento)地方のタランテッラ(tarantella)という激しくテンポの速いダンス これは毒グモに噛まれた時に汗でその毒素を出すというダンスで 女がハンカチを男に渡すと求愛を受け入れた印なのだそうです
3月19日の「サン・ジョゼッペの祭り」には丸いパンを食べるそうです このお祭りに招かれた人も皆聖人の役を演じるそうで 隣人と仲直りするというお祭りとのこと
サレントの碧い海にぽっかりと浮かぶボート まるで宙に浮かんでいるように見えるほどに透明な海...溜息が出る程美しいです
Torre dell'orsoは有名で 風が強くサーフィンに向くとのこと 徒歩のみで行かれるBaia dei Turchi (1480年にトルコの侵略を受けた) Santa Cesarea Termeは洞窟の温泉 古代の鹿狩りの絵が見られる「鹿の洞窟(Grotta dei Cervi)」 サレントのモルディブとも呼ばれるクリスタルのような海 まさに手つかずの自然がそこにあります
* * *
次は「バロックのフィレンツェ」と呼ばれる レッチェ(Lecce)
古代ローマ人の都「ルピア(Lupie)」として栄えた街で 狼がここの紋章(stemma)に使われているとのこと
今も使われている古代ローマの円形劇場anfiteatro romano
レッチェのバロック様式は スペインのカルロ5世の影響で 「バロックのフィレンツェ」と言われていますが これはサレント地方で採れる 加工しやすい石灰岩を使っているため精密に掘ることができたのだそうです
そして素朴な手打ちパスタ sagne'ncannulate 肉巻き内臓料理のTurcineddi カリカリのパン La Puccia rustico leccese という田舎風ピザ さまざまなドルチェ...
* * *
さぁそして話題は言語へと 「グリーコ(griko)」と呼ばれる方言についてです
かつてここに住んでいた古代ギリシャ人たちの話したギリシャ語に由来し 今でも小学校などで第二言語として学ばれ継承されているという貴重な 今はもうお年寄りしかほとんど話していないという方言です 2万人しか話す人がいなくて 「危機に瀕する言語」のひとつだそうです
ここでは数キロ進むごとに方言が変わってゆき 計22もの方言が分布しているそうですが 1861年のイタリア統一により追いやられていった方言を 文化遺産として評価してゆこうということです
司会の先生のご説明によると 他にもフリウリ語やサルド(サルディーニャ方言) 等の保存運動があり またオック語(occitano)というピエモンテ山脈の間ではイタリア語と併せて公用語として併用されている方言もあり 興味深く聞きました
* * *
さぁそして州都バーリ(Bari)です
サッカーではレッチェとライバルとのこと 一日中いつでもバーリ風フォカッチャ(la focaccia barese)が様々な機会に食べられます 家の戸口でオレキエッテを作る女たち 薄い物ほど難しく高く売れます
地下礼拝堂にその墓があり 巡礼者が訪れるサン・ニコーラ大聖堂(Basilica di San Nicola)はロマネスク様式で それ以降の宗教建築の原型となったといいます
ポリニャーノ(Polignano)の旧市街にある洞窟のレストランも紹介されました
* * *
なんといっても プーリア州といえば 有名どころは アルベロベッロですね!!
イトリア渓谷に位置するトゥルッリ群が 領主からの納税を免れるために作られたという逸話 そしてトゥルッリのシンボルマークの意味が紹介されました (私は昨年行きたかったけど アクセス等の関係で行かれずじまい...残念!!)
ここで驚いたのが Castello Normanno Svevo di Gioia del Colleという フェデリコⅡ世の伝説にまつわるお城です フェデリコⅡ世の息子マンフレディと不倫の恋に落ちたという娘を幽閉したという城ですが その独房で生まれた赤ちゃんを手にかけ 自らの乳房を切り取って自害したという話があるとのこと
また latticiniというモッツァレラのような乳製品の数々...ぷわぷわ~としておいしそう!!
stracciatella というほぐしたものや burrata という袋状のもの cacciocavalloという馬蹄型チーズ 中にバターの入ったmanteca 袋状のgiuncata等など...
* * *
さらに北上して アンドリア(Andria)へと ここで有名なのはなんといっても カステル・デル・モンテ城(Castel del Monte)ですが ミステリーに包まれた8角形のお城ですね フェデリコⅡ世は何のために作ったのか?諸説ありますが説明していただきました
最東端のヴィエステViesteに到着です サンフランチェスコ岬 旧市街 海辺等が紹介されました
今回は比較的わかりやすいテーマで 旅情たっぷりで楽しめました なんとか聞き取れるようになってきましたが いつか同時通訳レシーバーなしでちゃんとわかるようになりたいものです('◇')ゞ
素晴らしい同時通訳特別セミナーを開催してくださいました 公益財団法人日伊協会様に あらためてお礼申し上げます
* 参考: 配布資料・「南イタリアに行こう」(双葉社/田島麻美著)
今受けているイタリア語レッスン(IPA)で ちょうど「南イタリアの手つかずの大自然」の名所についてやっていたこともあり 熱が入りました!!行きたいですねぇ~
開催のお知らせは こちら
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毎回ほぼ聞きにいっている日伊協会主催の同時通訳セミナー 今回は『プーリャ -「イタリアのかかと」への旅-』がテーマでした
今回もまたまた満席で 回を追うごとに聞きやすくなっている同時通訳養成クラスの皆様 そして私が「質問したいなぁ~」と心の中で思っていると まるでそれを知っているかのように(笑)ちゃんと説明してくださる司会の先生方 嬉しいです!!
今回はプーリャ州バーリ出身の先生のお話で 観光スポットや地理 文化 料理そして言語について詳しく 美しい映像を見ながら説明してくださいました プーリャ風フォカッチャのレシピもいただき(じゃがいもを入れるんですね!) また終了後には懇親会でワイン等も出たようです(*^^)
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「イタリアのかかと(il tacco d'Italia)」と呼ばれるプーリャ州
歴史豊かなこの州には 何世紀にもわたり 家族から家族へと伝えられた伝統が根付いています
その伝統的レシピによる食べ物は世界的に有名で 驚くばかりの青い海 手つかずの
自然にも恵まれています
興味深いもののひとつが「グリーコ(griko)」と呼ばれる方言
かつてこの地には古代ギリシャ人が住んでいましたが そのギリシャ語に由来し 今でもいくつかの地域で話されているのがこの方言なのです
さてまずは南から北上する形で最南端のオトラント(Otranto)から レッチェ(Lecce) 首都バーリ(Bari) アンドリア(Andria) そして最東端のヴィェステ(Vieste)へと向かいました
南のサレント(Salento)地方のタランテッラ(tarantella)という激しくテンポの速いダンス これは毒グモに噛まれた時に汗でその毒素を出すというダンスで 女がハンカチを男に渡すと求愛を受け入れた印なのだそうです
3月19日の「サン・ジョゼッペの祭り」には丸いパンを食べるそうです このお祭りに招かれた人も皆聖人の役を演じるそうで 隣人と仲直りするというお祭りとのこと
サレントの碧い海にぽっかりと浮かぶボート まるで宙に浮かんでいるように見えるほどに透明な海...溜息が出る程美しいです
Torre dell'orsoは有名で 風が強くサーフィンに向くとのこと 徒歩のみで行かれるBaia dei Turchi (1480年にトルコの侵略を受けた) Santa Cesarea Termeは洞窟の温泉 古代の鹿狩りの絵が見られる「鹿の洞窟(Grotta dei Cervi)」 サレントのモルディブとも呼ばれるクリスタルのような海 まさに手つかずの自然がそこにあります
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次は「バロックのフィレンツェ」と呼ばれる レッチェ(Lecce)
古代ローマ人の都「ルピア(Lupie)」として栄えた街で 狼がここの紋章(stemma)に使われているとのこと
今も使われている古代ローマの円形劇場anfiteatro romano
レッチェのバロック様式は スペインのカルロ5世の影響で 「バロックのフィレンツェ」と言われていますが これはサレント地方で採れる 加工しやすい石灰岩を使っているため精密に掘ることができたのだそうです
そして素朴な手打ちパスタ sagne'ncannulate 肉巻き内臓料理のTurcineddi カリカリのパン La Puccia rustico leccese という田舎風ピザ さまざまなドルチェ...
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さぁそして話題は言語へと 「グリーコ(griko)」と呼ばれる方言についてです
かつてここに住んでいた古代ギリシャ人たちの話したギリシャ語に由来し 今でも小学校などで第二言語として学ばれ継承されているという貴重な 今はもうお年寄りしかほとんど話していないという方言です 2万人しか話す人がいなくて 「危機に瀕する言語」のひとつだそうです
ここでは数キロ進むごとに方言が変わってゆき 計22もの方言が分布しているそうですが 1861年のイタリア統一により追いやられていった方言を 文化遺産として評価してゆこうということです
司会の先生のご説明によると 他にもフリウリ語やサルド(サルディーニャ方言) 等の保存運動があり またオック語(occitano)というピエモンテ山脈の間ではイタリア語と併せて公用語として併用されている方言もあり 興味深く聞きました
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さぁそして州都バーリ(Bari)です
サッカーではレッチェとライバルとのこと 一日中いつでもバーリ風フォカッチャ(la focaccia barese)が様々な機会に食べられます 家の戸口でオレキエッテを作る女たち 薄い物ほど難しく高く売れます
地下礼拝堂にその墓があり 巡礼者が訪れるサン・ニコーラ大聖堂(Basilica di San Nicola)はロマネスク様式で それ以降の宗教建築の原型となったといいます
ポリニャーノ(Polignano)の旧市街にある洞窟のレストランも紹介されました
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なんといっても プーリア州といえば 有名どころは アルベロベッロですね!!
イトリア渓谷に位置するトゥルッリ群が 領主からの納税を免れるために作られたという逸話 そしてトゥルッリのシンボルマークの意味が紹介されました (私は昨年行きたかったけど アクセス等の関係で行かれずじまい...残念!!)
ここで驚いたのが Castello Normanno Svevo di Gioia del Colleという フェデリコⅡ世の伝説にまつわるお城です フェデリコⅡ世の息子マンフレディと不倫の恋に落ちたという娘を幽閉したという城ですが その独房で生まれた赤ちゃんを手にかけ 自らの乳房を切り取って自害したという話があるとのこと
また latticiniというモッツァレラのような乳製品の数々...ぷわぷわ~としておいしそう!!
stracciatella というほぐしたものや burrata という袋状のもの cacciocavalloという馬蹄型チーズ 中にバターの入ったmanteca 袋状のgiuncata等など...
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さらに北上して アンドリア(Andria)へと ここで有名なのはなんといっても カステル・デル・モンテ城(Castel del Monte)ですが ミステリーに包まれた8角形のお城ですね フェデリコⅡ世は何のために作ったのか?諸説ありますが説明していただきました
最東端のヴィエステViesteに到着です サンフランチェスコ岬 旧市街 海辺等が紹介されました
今回は比較的わかりやすいテーマで 旅情たっぷりで楽しめました なんとか聞き取れるようになってきましたが いつか同時通訳レシーバーなしでちゃんとわかるようになりたいものです('◇')ゞ
素晴らしい同時通訳特別セミナーを開催してくださいました 公益財団法人日伊協会様に あらためてお礼申し上げます
* 参考: 配布資料・「南イタリアに行こう」(双葉社/田島麻美著)
今受けているイタリア語レッスン(IPA)で ちょうど「南イタリアの手つかずの大自然」の名所についてやっていたこともあり 熱が入りました!!行きたいですねぇ~
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