ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

としまえん閉園!

2020-08-31 18:47:37 | 雑談
もう開園から94年も経っているのですねー。

じつは ぬえは としまえんの近所で生まれ育ちまして、今でもすぐそばに住んでいます。
地域住民には無料パスがあったので、子どもの頃から 当時は「豊島園」と漢字書きだったこの遊園地が遊び場でした。学校が夏休みになると、日本中の子どもは「流れるプール」で遊ぶものだと思ってましたw。大きなローラースケート場もあって、よく遊んだなー。

練馬区では成人式が「としまえん」で行われるのは有名だと思いますが、のりもの券が配られて、式が終わるとみんな遊園地で遊んだものです。晴着とか羽織袴のままでジェットコースターに乗るとかw。

豪華メリーゴーラウンドの「カルーセル・エルドラド」が導入され、「波のプール」が登場し、少し遅れて「ハイドロポリス」というスライダーがプールに現れたり、と何度か盛り上がりを見せていましたが、その後はだんだんと人気がなくなってしまって。。

それでも東京ディズニーランドが開園すると、としまえんも触発を受けたのかリニューアルしまして、入園口が今のようにきれいにデコレーションされたり、木々にイルミネーションを取り付けたり、かなり様相が変わったようでした。でもそれも一時の賑わいで、外から見る限りでは夏のプールのほかはあまり人気があるようには見えませんでした。

ぬえも2~3年前に車椅子に乗った父を連れて園内に花見に行ったのが最後になってしまいましたが、昔のアトラクションがいまでも現役なのを見て衝撃。事故は起きないように、係員さんは世代を超えてメンテナンスを続けていたのでしょうねー。

子どもの頃は夏休みの期間の毎週土曜日に30分間の花火大会があって、自宅からよく見えました。。というか毎週なので見に行く気はしなかったのですが、風向きによっては花火の火の粉が降ってくるような至近距離で、大きな音でテレビも聞こえないので、見に行くしかなかったw これもバブルのあとには段々と規模が縮小されて、ひと夏に1回だけになって、最近は毎週末になりましたが ほんの8分? だけの規模になりました。

そういうわけで昨夜は「閉園イブ」で、近所で短い花火を見上げました。



もう花火も最後だからか、ご近所さんが結構な人出でした!

そして今日。最後だしちょっと覗いてみようかな、とも思ったのですが、例にもれずコロナウイルス問題で入場制限がかかっていて、チケットはすべて事前予約制、当たり前でしょうがすべて完売だそうでした。



なので入園口だけ画像に撮りましたが。。こんなに混んだ入園口を見たのは初めてかも。。なんと行列が出来てます!



この後 ぬえはまたコロナウイルスを避けて鹿嶋市に移動してしまいましたが、今夜も20時からラストの花火大会が。。8分間だけ打ち上げられるそうです。まだ時間があるのでお近くの方はぜひ。

最後に、ぬえの子ども時代の「豊島園」でのスナップを。。



普通の遊園地じゃん!

でもまあ、ぬえの思い出の遊園地でした。長い間お疲れ様でした。ありがとう、としまえん。

ハマグリ、拾いました

2020-05-03 19:09:38 | 雑談
新型コロナウイルス問題で大変な昨今で、ついには能楽師の仲間を失うという最悪な結果になってしまいました。ぬえ個人としても(能楽師はみんな同じ状況ですが)、3月11日の東日本大震災の追悼のために石巻で奉納したのが最後の舞台活動になりまして、その後公演も教室もすべて休止となり、もうかれこれ1月半、何も仕事がなくなってしまいました。

3月に最初に公演が中止となって、教室も少しずつ停止になってきたので ぬえは父が遺してくれた茨城県の海のそばの家に、まあ最初は休養のつもりで滞在したのですが、その後政府から「緊急事態宣言」が出されたため東京に戻ることができず、家族とも離れてずっと一人で過ごしています。

梅が咲き、梅が散り。桜が咲き、桜が散り。いまはツツジが咲き始めました。何もすることがない。。

毎朝5時に海までジョギングをして、風がない午後には やはり海辺の堤防の上で本を読んだり(でも今日完読したのは「源平盛衰記」だったりするのが。。職業病)、あとは趣味のギターの練習に勤しんでいます。日課といえばこんなものですが。。

こんな事を書くと、なんだか優雅な休日のようですが、2カ月も能から離れるなんて事は ぬえも能楽師になって初めての経験で、精神的には少々追い詰められた状態でした。世間ではもっと苦しい状態の人がたくさんいると思いますが。。

それにしても田舎にいると、東京の感染者の増大は本当に恐ろしく思えます。ぬえ自身もそう思うけれど当地でもご近所さんからは「まさか東京に行かないよね?」と言われるし、先日車に給油したガソリンスタンドでは「。。今日こちらに来たんですか?」と尋ねられました。都内のナンバーの車だったからでしょう。それでも今日(5月3日)は海辺には子どもさんを連れた家族とか、外国人とか、普段こちらで見かけないような人々20名以上が遊んでいました。。

ちょっと情緒不安定でもあった ぬえですが、噂の「リモート稽古」もようやく始まりました。若い方少々だけですが、それでも新しい生徒さんもいらして、こちらはもう3日連続のお稽古ができています。一昨日には個人事業主対象の「持続化給付金」の申請が開始されましたが、盟友の寺井宏明さんから懇切丁寧にアドバイスを頂いて初日の午前中に申請を完了できました。

ああ、これから少しは好転するかも。と思い始めたら、毎朝のジョギングで浜辺でハマグリを拾いました!!



いや、ウワサには聞いていたのです。この浜辺でハマグリが打ち上げられて、早朝に行けばそれを拾うことができると。たしかに海岸にはハマグリの貝殻がたくさんありますが。。生きたハマグリが拾えるとは! そこでかれこれ1カ月、毎朝ジョギングがてら探すわけですが。。やはり見つけるにはコツもあるらしく、なかなか釣果? には恵まれず。それが昨日、とうとうハマグリをゲットしました! 貝の色は黒くて見栄えはあまりなかったですが、砂抜きをして焼き蛤にして美味しく頂きましたー。



あとは。。仙台でも2月にゲットしたアルコール消毒液を、当地でこまめに探したら、田舎だからかついにこちらもゲット! これは師匠に送ることに致しました。

それから鯉のぼり! 茨城県は鯉のぼりを派手に揚げる風習がありますが、それにあやかったのか、父が初孫を喜んで買った大きな鯉のぼりをこの家に残してありまして、ヒマを持て余して10数年ぶりに揚げてみました。ご近所さんも大喜び。



ああ、「緊急事態宣言」も延長されそうだし、5月いっぱい東京に帰れることはないでしょう。ずっと会えていない伊豆の子どもたちもどうしてるかな。。早く事態が終息して、元の生活に戻れることを祈っております。

幸い、かな。ぬえにとっては事務作業をまとめて行う良い機会かもしれません。こちらのブログも放置しっぱなしでしたが、東北の被災地支援活動など、ずいぶん長くご報告をしていないのを、これから取り戻していこうと考えております。

やはり時間を持て余しておられる方も、この機会に「リモート稽古」をなさってみては如何でしょうか! お好きな時間にいつでもお相手できますゆえ。。

突然ではありますが。。再び

2016-09-19 08:18:55 | 雑談
毎々 当ブログをご愛顧頂きましてありがとうございます。
またブログ投稿が滞り、大変申し訳なく思っております。

一昨日になりますが、伊豆でお月見の美しい催しをしておりました。国宝の運慶仏を蔵する伊豆きっての名刹の、枯山水庭園での能とフルート演奏の催しで、かなり ぬえも力を入れておりましたので、思った以上の成果は出せたのではないかと思います。共演者や会場、それから地域の方々にも大変献身的な協力を頂きましたことも催しが成功した大きな要因です。関係の方々に厚く御礼申し上げます。

。。が、終演後に後片づけをしている最中に、父の訃報が飛び込んできました。。
すでに八十九歳。入院中でもあり、脳梗塞を起こして会話は不可能になっていたので、いずれ近いときに訪れるであろうとは予想していましたが、まさかこの日とは。

たまたま数日前にお見舞いに行って父の手を握ったのが せめてもの思い出か。その前は多忙にかまけて2週間もお見舞いに行っていなかったものなあ。

伊豆から急いで東京の病院にたどり着いて事情を聞いたところ、父が亡くなったのが確認されたのは伊豆での催しで ぬえが能『羽衣』の上演を終えた直後のことでした。ということは父が最期の戦いをしているときに ぬえは舞っていたのね。

思えば昨年1月に母が急逝し、残された父の介護を兼ねて実家に戻った ぬえでしたが。その年は車椅子に父を乗せて花見に行ったり 名月を眺めに出たりしたものでした。今年に入って、母の一周忌で寒い1月に父を外出させたところから歯車がかみ合わなくなって来たように思います。父は肺炎を起こして入退院を繰り返し。。結局、母の亡きあと1年8ヶ月で、父は母の待つところへ旅立ってしまいました。

親の死に目には会えない仕事、なので そこは仕方ないとして、せめて その時、人々に幸福を与える天女の役を演じていたのが ぬえの救いかな、とも思います。

伊豆から深夜に帰京した ぬえは、そのまま病院で父と対面、その後葬儀社さんと打合せもあって、それから就寝。そして昨日はまた名古屋近郊の舞台のために5時半に起き出して慌ただしく家を後にしました。道中、あちこちに連絡を取りながら。

とうとう ぬえは両親とも失ってしまいました。
本日の予定はキャンセルし、葬儀の準備に入ります。まだ実感ないですが。。

母、一周忌法要

2016-01-20 01:02:11 | 雑談
ご無沙汰しております ぬえです~。

母が急逝して はやくも1年が経とうとしています。

このブログも放置しっぱなしで。。
いえ、母の死のショックが原因ではなく、その後 老いて一人残された父の介護も兼ねて父と同居するために ぬえの家族ごと実家に戻りまして、その引っ越しの際の多忙と、そのどさくさに資料があちこちに分散したり 見あたらなくなったり。。 あれやこれやと思い悩んでいるうちにご報告の時期を逸したイベントも数多く。

そんな事情にはお構いなく押し寄せてくる舞台などに追われて、ついブログの執筆から足が遠のいてしまいました。

本日、母の一周忌の命日を前に、法要を相済ませまして、ようやくいち段落することができました。
なんだか、あっという間の1年でしたね~。
昨日は東京でも久しぶりの雪が舞い、交通はだいぶ混乱したようでしたが、今日はうってかわって素晴らしい晴天に恵まれました。
じつは今年、母の一周忌だけでなく、祖母の13回忌にも当たっていたため、今日は2つの法事を併せて執り行うことになりまして、親戚も多く集まって にぎやかな。。って言っちゃいけないか、昔話に花が咲きました。

母の死の直後、ぬえの周囲では いろいろと不思議な出来事も起こったのですが。。 敏感な方からは「急なことだったので、お互いに混乱しているみたいですが。。もっと高いところに行けるようお祈りして差し上げるしかないと思います」ともアドバイスを頂きまして、どうかなあ、結局 自分の舞台の時に着ている装束の下に形見の品を身につけたり、そっと遺影を目立たぬように置いて被災地で舞ったり。。そんな事のほかは どちらかというと努めて母のことは考えないようにしていたかも。冥福は祈っていましたが、それ以上のことは出来ないし、当初 ぬえはだいぶ狼狽してしまったので、それは母も望まないだろう、と考え直したり。

いま、ぬえは亡き母が使っていた部屋を使っています。ここは実家にいた当時、もともと ぬえが使っていた部屋でもありますが。。 いろんな事を思い、かえって頭からその思いを追い出すように、葛藤は続きながら、いつの間にか平安な日々に戻った、今日はそんな思いを持っています。うん、自分がこれほどマザコンとは思ってもみなかったです(笑)

そんなこんなで、ようやく これを機会にブログを再開しようと思っています。

思えば、自分の能の舞台でも、伊豆の子どもたちの舞台でも、被災地での活動でも、これまでの休止期間中にご報告は山のようにあるかも~。

あまりにもタイムラグが大きすぎて、しばらくの間は 今さらそんな時期の話題?? と怪訝に思われるかもしれませんが、ぬえの活動を記録しておくためにも、またその当時にお世話になった方々への恩義を尽くすためにも、細々ながら昨年のご報告から再開していきたいと思います。

ご迷惑の段、まことに申し訳なく、お詫び申し上げながら、改めまして今後ともよろしくお願い申し上げます~ m(__)m

気仙沼だよおッ母さん

2015-02-06 08:11:59 | 雑談
母の葬儀を終え、気仙沼に来ています。

葬儀には石巻や気仙沼からもお花や弔電を頂き、伊豆の教え子たちも何人か参列してくださいました。まことにありがとうございました。この場を借りて御礼申しあげます。m(__)m

普段お寺とはおつきあいのない ぬえ家。突然の死だったもので、慌ただしいことではありましたが、それでも見ず知らずのお坊さんに母をゆだねる事が ぬえにはどうしてもできず、ぬえの発案で伊豆で懇意にさせて頂いている願成就院の小崎祥道住職さまに わざわざ東京までお出まし頂き、葬儀の導師をお勤め頂きました。子ども能からのご縁で ぬえが個人的に長くおつきあいをさせて頂いている願成就院さまですが、これはまったくの偶然で、ぬえ家と同じ宗派のお寺だったのです。

小崎住職さまには心のこもった美しい法名を頂き、遠方からお出まし頂いたのにお疲れの色も見せず法要をお勤め頂き、親族一同も大変喜んでおります。

それにしても。。親を亡くすということが、こんなに悔いの残ることだとは想像もしていなかったです。自分を責め続けてしまって。

そんな気分のまま気仙沼に来てしまいました。以前からの計画だったとはいえ、どうなることかと思ったけれど。。ひとつにはお花を頂いた方々へお礼のご挨拶をすることができまして、これはよかったです。もちろん みなさん全員にお目に掛かることはできず、鹿折復幸マートの由美子しゃんと、いつもプロジェクトの活動に献身的に協力してくださり、「気仙沼支部事務局長」にまで上り詰めた(笑) 緑さん、それから児童劇団「うを座」の夏帆さんにご挨拶に廻らせて頂きました。

マートでは由美子しゃんが連絡してくださり、急遽 ゆかぽんがマートに急行、お目にかかることができました~



なんだ、楽しそうじゃん。

不思議なこともありました。昨日、マートの うどん屋さん「団平」でランチを食べたのですが、一人で店に入ったのにもかかわらず おしぼりとお茶が2人分出されまして。。



お店を出るとき、そっと理由を尋ねたのですが「あ、なんだか、2人だな、と思い込んじゃって。。おひとりでしたね」と、まあ、談笑して終わったのですが。

そして昨夜、ある人から「なんというか。。facebookで ぬえさんがアップした お花が供えられた祭壇の画像を見ていたら。。 ”一番手が掛かったけれど一番かわいい息子なんですよ” と声が聞こえたような気がして。。」「お母さんは喜んでいると思いますよ」と言って頂きました。

ぬえ、この言葉を誰かに言って欲しかったのだと思います。。ちょっとだけ気が楽になりました。

そんなわけで、今朝 東京からそっと持参していて、これまで開けられなかった箱をとうとう開けました。
葬儀社から遺族である ぬえの、兄弟それぞれに贈られた母の写真。ここが気仙沼ですよ。みんなが優しくしてくれた街なんです。



今朝は気仙沼で初めて泊まった宿にまだおりますが、絵に描いたような「ボラ宿」。。被災建物を借りて1階を店舗に、2階を相部屋のボランティア用宿舎に改装したもの。。まだこうしたボラ宿が残っていたのですね。ぬえには住み慣れた環境ではありますが、母にはキビシイか。(笑)





これから四十九日の法要がありますが、足が悪い父の希望で納骨はすこし先。。暖かくなってからに延ばすことになりました。そして四十九日の法要は、やはり伊豆の願成就院さまにお願いしたいと思っています。これから今日は仙台でワークショップを行い、夜行バスで東京に帰ってその朝に再来週に迫った『富士太鼓』の能の稽古を師匠につけて頂き、翌日は子ども能の稽古のために伊豆へ。このときに葬儀の導師をお勤め頂いたお礼のご挨拶を兼ねて、四十九日法要のお願いもしてみようと思っています。

ご高齢の小崎住職さまに何度も東京までご足労頂くわけにもいかず、そうなると法要は伊豆で、となるのですが。。すると今度は喪主である父はおろか、兄弟・親族も参列できないことに。。しかし、どうも母の死に対して遺族の中で一番”キて”しまっているらしい ぬえを慮ったのか、父はじめ兄弟も「ぬえの気の済むようにやりなさい」と言って賛成してくれました。

いろいろなところにご迷惑をお掛けしている ぬえのわがままをどうかお許しください。

サンタさんは実在するか

2014-12-24 19:42:26 | 雑談
毎年恒例の投稿ですがー

サンタさんは実在するか

。。という話題が先日お稽古場でもちきりになりました。
 
稽古に来ている女の子(小4)ヒトちゃんが、やはり同学年のお友達の女の子のアヤちゃんに尋ねていました。「ね?ね? もうサンタさんにプレゼントお願いした?」。。なんだかとってもうれしそう。
ところがアヤちゃんは ふ、とため息をつくとヒトちゃんに言ったのです。「サンタさんなんて。。ホントはいないんだよ」
ををを~っっっ!!??
 
 
「え?」きょとんとした顔で ヒトちゃんは聞き返しました。「だって、みんな信じているじゃない。去年だってプレゼントもらったよ」
「ううん」首を横に振って、今度ははっきりと、でもどこか寂しそうな声でアヤちゃんは言いました。「でもやっぱりサンタさんはいない」
 
 
あっけにとられたように、信じられないという顔のヒトちゃんは、それでもアヤちゃんの真剣な声を聞いて、疑念がわき出てきたようでした。おそるおそる、ヒトちゃんはアヤちゃんに尋ねます。「それじゃ。。ホントは誰だか知ってるの?」
「うん。知ってる」
 
 
ああっ、それを言ってしまうの!? いつかは知らなければならない真実。それは大人になるために必ず通らなければいけない残酷な試練。いつも私を見守ってくれている、神様のような方がいるんだ。。そういう甘い幻想から、いつかは決別しなければならない。そうして大人になって、彼女たちもいつかは母親になり、そのとき自分が見守る子どもたちに、世界中があなたを愛している、と言ってあげたい。だから彼女たちも 我が子にやはり言うだろう。「いい子にしていればサンタさんがプレゼントを持ってきてくれるのよ」。。その言葉を聞いた幼子は、誰か知らないけれど自分を見守ってくれる優しい神様のような方を想像して安らかに眠りにつくだろう。そうして安心して育つ子もまた、いつか真実を知る日が来るのだ。。
 
 
「ホントに知ってるの?」
「知ってるよ」
 
 
ああ~~っ、しかし! しかしっ! それを知る日が、今日のこの日である必要がどこにあるのだろう!? 明日ではいけないの? あさってでは許されないの? 知ってしまえば。。知ってしまえば時計の針を元に戻すことは出来ない。彼女たちが母になる日はずっと先の未来だ。いつかは誰だって大人になる。。でもその日をせめて少しだけ延ばしてやることはできないの? 世界中が君たちを愛してる。それはひとつの真実なのだ。でも、それを知ってしまったら。。サンタさんが誰なのかを教えてしまったら。。この言葉さえ色を失ってしまう。家族だから愛しているんじゃない! 親だからプレゼントをあげるんじゃない! そうじゃない! 世界中が君たちを愛しているんだよ、と伝えたいから親はプレゼントを用意して、誰からかがわからないように、そっと君の眠っている横にそれを置いて立ち去るんだ。そうして次の朝、驚く君の顔を見て、そして満面の笑みで君がこう言うのを待つんだ。「パパ! サンタさんが来てくれたよ!」
 
それは本当はパパが枕元に置いたものだけれど、それでもパパからのプレゼントじゃないんだ。君が夢の中で見た美しい世界。。ねたみも争いもない、そんな世界のみんなからのプレゼントなんだよ。心の中でつぶやいて、そうしてパパは思う。この子が大きくなるまでに、きっと世界は良くなる。パパだってがんばってそうしてみせるさ!
だから、だから もう少しパパに時間をおくれ。君は安心して美しい夢の中に生きていておくれ。そうすればその夢が君の現実になる日が必ず来るさ。。
 
 
「じゃ、誰なの? サンタさん」
「それはね。。」
 
 
うわわわ~~っ! それを言ってはいけない! 私の名前を言ってはいけない! 私の名前は悪魔を呼び出す魔法の呪文。その名前は呪いが掛けられた罪深い言葉。それは君を恐ろしい魔界の迷宮につき落とす禁断の謂い。その名前は。。その名前は。。
 
 
 
「ママ」
 
 
 
。。え? 何ですと? (゜_゜;)
 
 
 
 
「ママだよ」
 
 
。。えええ~~?? (O_o)WAO!!!
パパぢゃないの? (__;)
。。そうなのか。。
その後周囲に聞いて回ったところ、「あ、今はママでしょう。昔はサンタさんは じつはパパでしたけどね~。最近はこんな世の中だからパパは仕事に忙しくて家にいないから存在が薄いのかな~。わっはっは」ですって。
んんん~~。。複雑。
 
 
「なんだぁ、ママなのかーっ、ねえママ~、プレゼント買って~!」
 
 
 
毎年の投稿ですみませぬ。。
彼女たちも いつのまにかもう中2になりますた。

サスペンス・ドラマに出演(その4)

2013-09-24 00:53:49 | 雑談
フジテレビ系「金田一耕助vs明智小五郎」見ました~

。。と言っても9時直前まで国立市で稽古をしていて、帰りの車の中でワンセグをチラ見しながら。。

面を外すところは、計算した通りの雰囲気にできたんではないかなあ。あれほどコマ切れになるのなら続けて演じないで、一度撮影止めてもらって天冠着けるんだった。。とか、思うところはありますけれど。

それより、能の場面がちょうど終わったところで帰宅した ぬえ、テレビ画面を指さして開口一番「犯人はコイツだ~~~っ!!」と禁断のネタばらしの暴挙に出させて頂きました~。(^◇^;)

暴挙? いやいや、いつもの ぬえのそのままというか。。

放映中に伊豆からメールが来たので「オマエにも犯人教えてやろうか~~」と返信したら、「ぬえ先生がやっぱり犯人ですね!(笑) アップが二回もでたし重要人物間違いなしです」と。。負けた。

「犯人は。。ちょっとだけ出てた能楽師ですっ」「なるほど!。。なんで?」( ・o・)??

ところで、ツイッターで。。(ときどきしか見ていないのですけれども)。。なんとこのドラマの原作者さんと知り合ってしまいました! ぬえのアカウントに気づいてる方は見てみてください~

伊豆のエリート集団、大活躍!~長岡南小学校の運動会を観戦!

2013-06-12 10:22:09 | 雑談
えと、遅れ遅れのご報告で申し訳ありませんが、去る6月1日に伊豆の国市の長岡南小学校の運動会を見に行きました~。

なんで伊豆の小学校? そりゃ、ぬえが指導する 伊豆の国市子ども創作能の教え子たちが登場するからです! しかも幼稚園生~中学3年生まで全部で25名いる子ども能参加者のうち じつに半数近くの11名までがここ、長岡南小学校の児童なんですから、これはもう一大勢力。。というか、ほとんど学閥ですな、こりゃ。



そんなわけで、土日など学校がない日に子ども能の稽古を行っているのですが、なにかの都合で土日に南小に行事があると、子ども能の稽古も事実上できなくなるという。。(^_^;)

今回も年間の稽古日を ぬえのスケジュールをもとに決めて会場を予約して頂いたら、早速父兄から「先生~、この日は南小の運動会ですよ~」と教えてもらって、南小か。。これは ぬえが折れるしかないな~、というワケで稽古日を翌日に変更したのでした。そしたら「運動会、見に行っちゃえば?」と、悪魔のササヤキが ぬえにもたらされまして、泊まりがけで運動会+翌日の稽古日と伊豆に行くことにしたのでした~。

朝8:30の開会式から見たのですが、まずは学校に到着すると父兄から「開会式では学級委員が暮らすの先頭に並ぶんですよ」と教えられ、見ると。。おや! 3年生のサキちゃんは学級委員だったのかっ



。。そういえばサキのお姉ちゃんのリサ(6年生)も去年だったか学級委員だったな。それとリサと同級生のイチイも。。と思ったらリサは運動会の委員として司会のアナウンスなんかやってましたが、そのほかにも低学年の子を引率してたり。



子ども能でのリサの勇姿はこちら!



開会式では校長先生の挨拶のほか、新しく就任された小野市長さんもご挨拶されていました。



さて競技が始まり、ぬえも本部席からプログラムをもらったのですが、いやいや実際、子ども能から11人もが出場していると、この春にピカピカの1年生になった子はさすがにいないが、2年生~6年生まで もれなく教え子がいるので、ほぼすべての競技を見なければなりません。

。。それにしても伊豆の国市は子どもが多いです。イベントなんかに出かけるといつもそう思う。長岡南小はその中でもダントツの児童数だと思いますが、この地域にこれだけの子どもがいるのかと思うと、少子高齢化もどこ吹く風、という感じですね~。おかげさまで、教え子が出場しても見つけるのにひと苦労です。



父兄にはそれぞれの子どもが何番目に走るのか、団体競技では校庭のどのあたりに出ているのか、の一覧表が渡されていたらしいので、折々父兄をつかまえては情報を仕入れての観戦です。

お昼をはさんで午後までしっかり観戦。いまは紅白じゃなくて赤組・青組・黄組に別れての対戦なんですね~。父兄のみなさんは我が子の属する色を応援するわけですが、ぬえは11人の応援なので、結局どの色の組が勝ったのか覚えてない~

団体競技で棒を持って走るケイゴ。



走る! サキちゃん



走る! きっぺ。





ソーランに出演する よっち。





こちらが子ども創作能に出演している時の画像。



6年のイチイはやはり運動会委員として出番を待つ児童の交通整理。



こちら、舞台の時のイチイ。



団体の体操に出演する モカちゃん。



お姉ちゃんの応援に来てたルカちゃん(幼稚園=この子も子ども能出演者!)



これが今回のハイライト! 6年生による組体操。その名も「頼朝物語」です! さすが伊豆。



組体操に出演のユカも子ども能では立派に北条政子役を全うしました。





で、その最後にみんなでタワーを作るのですが、その頂点に立ったのこそ! 我が子ども能のホープ、コオくんでした。じつは昼休みに偶然コオと出くわして、彼から「組体操のトップやるんですよ。見てね」と言われていたので、体操が始まったら写真を撮るベストポジションを狙って、走った 走った(父兄ぢゃないのに)。苦労の甲斐あって良い写真が撮れましたよ~





閉会式では5年のユッキーナが児童を代表して挨拶しました!



運動会、満喫させて頂きました。じつは ぬえ、南小の運動会を観戦したのはこれが2回目ですし、南小では学芸会も見に行ったことがあるのでした。でも、今回の運動会では、終わってからデジカメを確認したら、600枚以上撮ってた。(父兄ぢゃないのに)

それにしても、みんな学級委員だったり、運動会の委員だったり、組体操のトップだったり、リレーの選手だったり。。子ども創作能の出演児童は学校でも絵に描いたようなエリートなんだねえ。感心しました!

沼津港深海水族館(シーラカンス・ミュージアム)

2013-04-30 08:08:54 | 雑談
日曜は久しぶりに沼津御用邸で結婚式への出演に行って参りました。天気がよく気候もよいこの時期の御用邸はやっぱり気持ちよいですね~~。新郎新婦さんも厳かに、優雅に挙式され、大変よいお式だったと思います。

さて午後早めに出番も終わったので、前から気になっている「沼津港深海水族館」に行ってみることにしました。もう開館から1年近く経っているのではないかと思いますが、行くのはこの日が初めて。沼津御用邸で挙式のスタッフさんにも聞いたのですが、だ~れも行った人はありませんでした。。ま、そんなもんです。ぬえだって未だにスカイツリー上ってないし。

結論を先に言ってしまうと、この水族館。。オススメです。じつは水族館オタクの ぬえが言うんだから間違いない。いや、規模は小さいし、水槽も小さいのがズラッと並んでいる、という印象ですから、巨大水槽に太平洋が再現されている、とか、イルカショーなんかを期待されるとちょっと違うのですが、それでも展示されている内容は、とって~~も濃いです。一例を挙げると、壁に埋め込まれたガラスケースの前に開閉可能なパネルが覆いのようにありまして、そこに書かれているのは「虫の嫌いな方は開けないでください。 非常にインパクトのある虫です」。。すでに水族館という定義に挑戦するかのような。。 まあ、深海水族館ですから、「インパクト」系の展示、ですよね。こういう、いわゆる「キモカワユス」系の水族館、登場を待っていた人は多いのではないかなあ。

で入場するとさっそく最初の展示が「ダイオウグソクムシ」です。いきなりです。間違って入館した人はここで帰るかも。



これは。。ウミウシの仲間だったかな~?



こちら、これでもナマコなのだそうです。



カラフルなウミウシ。。ちょっとホッとします。



タカアシガニ。西伊豆の名物ですよね。



カニ。。ご本人は小さいです。





で、こちらが目玉の展示です!この水族館が別名「シーラカンス・ミュージアム」であるように、本物のシーラカンス5体が展示されています。そのうち2体は冷凍の状態で、巨大なガラス張り冷凍庫の中で展示されていました。ここまで来るとSFですね。







ほお~~と思って次に進むと、こちらはハリネズミさんだそうです。いや、あの、水族館。。



やはり、というかシーラカンスを見て盛り上がった心のスキにいきなりボディブローをたたき込まれたところで展示コーナーは終了。ミュージアム・ショップに行ってみると、やっぱり ありました。シーラカンスの ぬいぐるみ。



水族館のマスコット的存在の「メンダコ」くん。ヒラヒラと動く「耳」を持って、水槽の底につぶれたようにいました。現物は撮影不可。



リアルなメンダコくんもおります。



ん。。こちらは。。?

深海生物と「古代生物」の ぬいぐるみでした。え。。ちょ、ちょっと待って。。



ああ、やっぱり道をどこかで踏み間違えているみたいですよ。。





正しいおみやげ。深海生物の樹脂標本です。高価だったけど。3,000円くらいから。



食べ物もあります。タカアシガニのおせんべいと炊き込みご飯。伊豆ならでは。



シーラカンスの「アーモンドチョコ・クランチバー」。。え、なぜ?



深海魚のおまんじゅう(クリーム)、ご贈答にぜひ。



メンダコさんのミルククッキー。。完全に間違ってます。



で、こちら ぬえが自宅へのおみやげに買ったチョウチンアンコウとウミウシの ぬいぐるみ。ホッと安心するひととき。。



水族館の外にはレストランやおみやげ屋さんが集まっていて、深海魚の料理も食べられます。ぬえは普通の鉄火丼を頼んだけど。水族館の入場券の半券を見せると10%割引になるお店もあります。



水族館の向かいには沼津港。巨大な展望型の水門「びゅうお」があります。津波対策として、水門の扉は9mもあるそうですが。。水門の脇から流れ込んだ場合はどうするんだろう、と やっぱり考えちゃう。。



こちらの水族館、まずは深海魚の水族館として素晴らしいレベルですね。西伊豆にはもう1カ所、古い深海魚水族館はあるのだけれど、展示されているのは標本ばかりで、どうもイマイチでしたから、最新技術で生きたまま展示しているのが秀逸です。

で、もうひとつ ぬえがこの水族館について気になっていたのは、関係者さんの中にずう~っと以前ですが ぬえが伊豆の子ども能で教えた子どものご家庭があるからです。あの子、ぬえが教えた頃はだいぶ小さかったけれど、いまはもう高校生くらいにはなっているかなあ。子ども能のよしみで、シーラカンスの巨大ぬいぐるみ、プレゼントしてくださいませんか~~??

沼津深海水族館

伊豆~河津七滝

2010-05-05 23:39:47 | 雑談

ゴールデンウィークもいよいよ終わりですね~。基本的にお客さんが集まりにくくて催しが少ないこの時期、能楽師はヒマなことが多いですが…ぬえも確かに催しはなかったこの1週間でしたが、稽古に出たり、結婚式に出演したり、間近に近づいている催しの地謡を覚えたり、その合間に溜まった事務仕事をこなしたり…と、なんだか普段よりも忙しかったです。

今日の話題は、そんなゴールデンウィークに入る前…で申し訳ないのですが、先日伊豆に行った際にちょっと足を延ばした「河津七滝」についてです。

ぬえ、こう見えても伊豆には10年以上通っているのですが、その行き先は長岡の周辺に限られていまして、その先となると、なんと修善寺にさえ行ったことがありませんで…いや、かつては能舞台を持つ修善寺の旅館での催しなどで修善寺という町を知らないわけでもないですが、催しのために訪れるとなると実際上は舞台にしか行かないわけで…

で、今回は稽古までの時間があったので、ずっと行ってみたかった「河津七滝」に行って来ました。「七滝」と書いて「ななだる」と読むのが特徴的ですが、いや、実際に行ってみるとなかなか見応えのある滝でした。

タイトル画像は七つある滝の一つ、初景滝(しょけいだる)という滝です。『伊豆の踊子』の像が建てられていて、観光名所として完璧な構図ですね~。ん~、『伊豆の踊子』には ぬえ、ヨワイなあ。

じつは ぬえ、学生時代は国文学を専攻していまして、卒論は「川端康成と大正モダニズム」というものでした。意外でしょう? 古典文学ももちろん好きだったし、ぬえが能を学生時代に初めて見たきっかけも『平家物語』だったのですが。じつは大学1年から卒業までずっと「近代文学研究会」に籍を置いておりました。当時の先生とは今でも交流がありますし、図書館の使い方や論文の探し方を身につけたのは大学時代の大きな収穫でしたね~。もっとも「枕草子研究会」にも「準会員」のような格好で時折参加していまして、こちらでは主に変体仮名の読解を学びました。これもその後とっても役に立っています!

そんなわけで川端康成にはちょっとヨワイ ぬえなのでありました。川端康成の代表作の一つの『古都』は京都の美しい情緒と人を描いた小説ですけれども、それが短編の『片腕』と同時進行で書かれていたことを知ったとき…その衝撃は忘れられません。あのへんからかなあ、人間の奥深さについて強く興味を持ったのは。

ちと脱線しましたが、これが河津七滝のうち最大の「大滝」です。この滝は上流に遊歩道があって、滝壺に向かって流れ落ちてゆく水を上から眺めることもできます。近くには有名な「河津ループ橋」もあって、見どころは尽きませんね。この日は朝早くに行ったので、観光客もほとんど まばら。静かに見て廻ることができました。



さて能のお話も少し。この河津という場所、能の『小袖曽我』や『夜討曽我』と縁の深い場所なのです。要するに能というよりその本説たる『曽我物語』の舞台なのですね。『曽我物語』は、十郎祐成・五郎時致の曽我兄弟が父の敵である工藤祐経を頼朝主催の有名な富士の巻狩りの折に討ち果たす、という物語で、近世に赤穂浪士の仇討ち、いわゆる「忠臣蔵」の事件が起きるまで、仇討ちといえばこの『曽我物語』の方が人口に膾炙していたのではないかと思います。そんな影響下で能の中にも「曽我物」と呼ばれる一連の能が作られ、曾我兄弟はシテやツレとなっているわけですが、じつは兄弟が名乗る曽我という姓は、夫を殺されて幼い兄弟(幼名を一萬、箱王といった)を抱えた母が再婚した先の姓なのですね。殺された父は河津三郎祐重で、当地の出身であったそうです。今となっては『曽我物語』のあらすじも ほとんど知られていないでしょうから、謡のお稽古をしてる方も初めて『小袖曽我』の詞章を見ると ちんぷんかんぷんだったりするらしいですね~

ちなみに五郎の名「時致」は烏帽子親である北条時政から一字を頂いたもの。また、能『小袖曽我』で晴れて敵討ちに出かける兄弟が母の前で相舞を披露しますが、原作では十郎が笛を吹き、五郎が一人で舞っています。

こうして中伊豆の山の中を進んでいくと、ついには海に出ます。ここは東伊豆にあたりますが、だいぶ下田に寄ったところで、今井浜というあたり。南に進むと、なぜかそこだけ白砂の美しい海岸があって有名な白浜がありますが、このあたりは夏には渋滞で大変~。それを過ぎると下田、そして伊豆半島の最南端には絶景で知られる石廊崎があります。

伊豆で車中泊

2010-05-01 03:16:11 | 雑談

先日もちょっと書いたのですが、このたび ぬえ、長年親しんだ車を買い換えました。

この度手放した ぬえの愛車は…なんと15年も乗っていまして、走行距離も当然のように15万km! (O_o)WAO!!!

さすがにそろそろ限界が見えてきたので買い換えを決意したのですが、いや、まだまだエンジンは快調でして。故障ひとつ起こしたこともありませぬ。いまどきの日本車のエンジンは丈夫なのねえ…ぢゃなにが限界なのかというと、それは内装だったりします。あちこちのクロスが毛羽立ってきたりはがれたり…わははっ!σ(^◇^;)

そんで、恥ずかしながら楽屋で走行距離の話題を出したところ、あちらからは「え? オレはもう16万kmだよ?」「こちらからは「オレは21万km~」「日本車は10年目からが本調子だろう?」…正直、能楽師がこんなに物持ちがよいとは知りませんでした~σ(^◇^;) もちろん高級外車を乗り回している人もいるのですが、反面、こんな人たちも大勢いるのを知ってちょっとビックリしました。

そんなら15万kmにビビらずにもっと乗ろうかな~? とまで考えた ぬえでしたが、さすがにあちこちに微妙に「あぶないかもよ~」というサインも感じるし、第一、こんなに古い車に乗っていると、今度は税金が高くなるんだそうです。これだけ乗っていると修繕費が高額になって大変~、と思われるかも知れませんが、それはほとんどありませんでしたが、税金が高くなるのは困る~。そんなこんなで、ついに車を買い換えることにしたわけです。古い車もちゃあんと走るとわかった ぬえが買った車は安いぞ~(^◇^;)

これまでの車は装束を積むのに苦労していたので、今回は荷物が積める車に換えました。よ~し、この車で最初に行く仕事は伊豆だな~、と漠然とスケジュールを眺めていたのですが。ところが、たまたま見ていたテレビ番組で、いま「車中泊」というのが流行っているんだとか。車中泊! (O.O;) …やってみよう…(^^ゞ

それで、稽古だけの予定だったのを「釣り」まで予定に組み込んでの伊豆旅行にしました。いろいろ検索したところ、はあ~、今は「車中泊グッズショップ」なんてものまであるのねえ。そこで情報を得て近所のホームセンターで寝袋などを手に入れて。

…雨でした。

しかも釣果は…ボウズ。伊豆のサカナは頭良すぎです。(-_-メ)

まあ、それでも見てください、この光景! これは稽古を終えた帰りに伊豆スカイラインで撮ったものです。
キレイだね~…

山に咲く桜に目を見張ったばかりの ぬえでしたが、やはり伊豆の風景は美しい。いつも新しい発見があります。
次に行くのは来週。楽しみです~(^^)V

と思ったらゴミ箱に異常が…

2010-02-09 12:15:55 | 雑談
ようやくファイルの修復を成功させた ぬえではありましたが、ん…? なんかPCに異常が…

ゴミ箱になにか入っているアイコンがあるので削除したのですが…アイコンは相変わらず「ゴミがありますよん」(^^)V を示しています。んん…??

もう一度削除を試みると…「”Windows”を削除しますか?」と言われてしまいました。なにっ??
これは…システムに深刻なエラーが起こっているのかも知れない…先日導入した ぬえの救い神のファイル修復ソフトがなにかシステムとコンフリクトでも起こしているんかいな…これ、削除しちゃったらもうPCが起動しなくなっちゃうとか?…去年PC壊れて新しいのを買ったばかりなのに~(×_×;) もともとパソコンについてはバカな ぬえですんで、とお~~っても焦りました。

ゴミ箱を恐る恐る開いてみると…ありゃファイルなんてありません。ゴミ箱はカラ…ああ、もう、どうなっちゃってるの~~?

しばらく考えて…データは外付けHDDに入れてあるのでPCが壊れてもデータまでは壊れないだろう…と考えて、ええい、ままよっ! と、”Windows”を削除してみました…結果は…やっぱり「ゴミがありますよ~~ん」(*^。^*)V

削除できないじゃん。というかファイルはないじゃん。ないファイルのくせにエラそうに勝手に ”Windows”なんて名乗るんじゃな~い。(~_~メ)

で、どうしようもなくなって検索かけてみました。あれ? あるわあるわ、み~んなこの問題に悩んでいるのですね~。

そうして質問に対する回答が、これまたPCバカ のぬえには何がなんやら… (×_×;) どうしてまた、PCに詳しい人ってのは こんなにスゴイのかしらん。ぬえ、尊敬してしまいます。「セーフモードで再起動」「レジストリをいじるしかない」「やるなら自己責任で」…ああ~っ、ぬえにその決断をしろと?

…こうして1時間あまりも検索を続けていたところ、あれ? これは…
「壊れたファイルがあって、それが削除できないのかも」

あ!これだ。身に覚えがある事例です。「マイコンピュータのプロパティを開いて」「壊れたファイルをゴミ箱に捨てたなら、その元のファイルがあるボリュームのプロパティを開く」「ツールタブからエラーチェックを選んで…自動的に修復・回復の両方にチェックを入れて実行」「チェックには場合によっては数時間かかるかも」

やってみました。外付けHDDのチェック。

をを~っ、HDDにはデータしか入っていないからか1時間もかからずにチェックは完了して、そうしてゴミ箱もカラになりました~。

あなありがたや。文系の ぬえは こういう専門知識を持った方に支えられて生きてをります~。m(__)m

ああ、どうやってご恩返しをしたらいいだろう…ん~と、ん~と。
しかたがないから歌でも詠むか。


埋もれ木の 人知れぬ身なれどぬえどりの のどよふ声に誰か答えむ
あらたまの 年はふれども曇り夜の 迷ふ心に照らす光よ


あ~やっぱり ぬえって文系… (O.;)

イノシシと鹿、頂きました~、と…苦労して作った稽古用プリントが~!!!!

2010-02-06 00:16:49 | 雑談
世の中にはいろんな方がおられるもので…

先日 地方に稽古に行きましたところ、ずっとお休みになっていて久しぶりにお稽古に見えた生徒さんがおられましたが、帰り際に ぬえにプレゼントをくださいました。それが…

イノシシ肉 と 鹿の肉! …とさらに どっさりの果物~

果物は畑で採れたものなのだそうですが、イノシシと鹿は…お宅の山(!)にワナを仕掛けて捕らえたものだそうで… すごい…「イノシシは牡丹鍋で、鹿はお刺身でもいけますが~」と、この方はおっしゃっておられました。

イノシシ肉を使った牡丹鍋は、例の、元旦の深夜に兵庫県・丹波篠山で行われる師家の恒例行事「翁神事」の際に毎年 現地で戴くので、ぬえには特に違和感はありませんが、まさか個人でイノシシを捕る人がいるなんて。冷凍された塊の肉を頂いて、ん~、しかし自宅で牡丹鍋を作るのは大変そう~~

そういえば丹波篠山には「猪肉専門店」というものもあって、ときには東京へのお土産用に猪肉…これはスライス肉ですね…を買って帰ることもあるのですが…。が、しかし、なぜか猪肉ってとっても高価! そうそうは何百gも買えるわけではありませぬ。やっぱり狩猟によって1頭ずつ仕留める手間が掛かっているんでしょうか。ついでながら「猪肉専門店」には鹿肉や熊肉も売ってま~す。

ちなみに丹波篠山地方で牡丹鍋は名物ではありますが、べつに観光用に開発されたものでもなんでもなく、一般の家庭でも普通に牡丹鍋…つまり猪肉を食べるのだそうですね。今年の正月に丹波篠山に伺った際には当地の「能楽資料館」館長の中西薫さんとご一緒に牡丹鍋屋さんに行ったのですが、帰省中の中西氏の大学生のご長男がご一緒で、いろいろな話を聞かせて頂きました。で、彼は北陸地方の大学に通っているのですが、丹波地方を離れて暮らしてみて、はじめて他府県では猪は普通は食べないことを知って驚いたのだそうです。そんなものですかね~、「え? みんな、イノシシ、食べないの?」と言われた彼の友人の方がとっても とっても驚いたと ぬえは思ふ。

さて丹波篠山で見る牡丹鍋のレシピですが、まず材料は猪肉。脂身が多く、やや厚めにスライスした(ハム 2~3枚分ぐらいの厚さでしょうか。自宅でスライスするならば半解凍状態で切るのですが、この薄さでは無理かも。これよりやや厚めで仕方ないでしょう)を花のように盛りつけたさまがボタンの花のように見えるところから「牡丹鍋」と呼ぶのだそうです。あとは普通の鍋と同じような野菜(白菜、ネギなど)や、豆腐、キノコ類、蒟蒻と、それから丹波名産の「山の芋」という巨大で粘りのある芋をスライスして使います。

鍋に水を張り(出汁かも)、大きな昆布を入れて煮たてます。煮たってきたところで、ここが大切! の味噌を入れます。4人用の鍋で、入れる味噌はどんぶり1杯! これでもかっというくらい味噌を入れるのですね~。

そして最初に野菜を入れて…かと思いきや! 牡丹鍋では最初に猪肉を入れるのですよ! じつは猪肉は、煮込んでも固くならないのです(!)。それで、肉の味も溶け出すように、最初に肉を入れるのですよね~。山の芋は煮えにくいので肉と前後して入れます。これで鍋に蓋をしてしばらく待ちます。煮えてきたら、ほかの野菜などを入れて、もう一度蓋をして、野菜が煮えてきたら出来上がり! これを すき焼きと同じように溶き卵につけていただきま~す (*^。^*) あ、そうそう、山椒をたっぷりふりかけるのも忘れずに~

で、問題は味噌なんです。丹波篠山の牡丹鍋屋さんで見る味噌はドロッとして真っ黒な味噌で、これはいろんな工夫で作られたものでしょうね~。「猪肉専門店」では同じような味噌をくれるのですが、これは小さなパック入りのものなので、「もっと たくさん下さいな!」とお願いします。一度、自宅でこの小さなパックだけで牡丹鍋を作ったことがありますが、味噌が少ないと情けない味になります。家庭で作る場合は赤味噌ベースに酒やみりんを入れて調整するほかはないか…やっぱり山椒を入れてみたらどうでしょうね。

ぬえ家では明日! 牡丹鍋に挑戦してみます~

というわけで、自作の稽古プリントのファイルが壊れた~、という話題はまた明日をお待ちください~

伊豆で影奉仕(かげぼうし)活動に参加してきました~

2010-02-02 02:13:19 | 雑談
これまたちょっと古い話題でご容赦くだはい。。

先日 伊豆にお稽古に行った ついでに、現地…伊豆一帯で広く活動されているボランティア活動「影奉仕」に参加してきました。

「影奉仕」=かげぼうし=読んで字の如く、影ながら社会奉仕をしよう、という試みで、その内容は、要するに「ゴミ拾い」です。(^◇^;) 伊豆地方で始まった清掃活動がNPO団体「サプライズ」にまで発展し、そうして伊豆を中心に定期的な清掃奉仕活動を行っている、というもので、まあ これだけならば それほど目新しい活動ではないのかもしれないのですが、活動はそれにとどまっていません。

まずは清掃活動で集められた「ゴミ」を選別してリサイクルすること。たとえば集められた牛乳パックは紙パルプとなって、障害者施設にて しおりやうちわ、ランプなどの製品となるそうです。またプルタブは車椅子を作るために集められ、ボトルキャップはアフリカの子どもたちにワクチンを送る事業に貢献するのだそう。なんと1台の車椅子を作るのにプルタブ約800kg、1本のワクチンを送るために800個のボトルキャップが必要なのだそうで、んん~これは大きな活動にならなければ 達成するのは困難ですね~

また、清掃の活動力を良心のみに依存して期待するだけでなく、「対価」のあり方を模索されているのも面白いことだと思いました。これは「サプライズ」で「ボランツーリズム」と呼んでいるもので、簡単に言えば余暇がある人に「観光」という対価をもって奉仕活動をしてもらう、という発想です。「観光」というものを名所訪問などにとどまらず広く「体験」~「自己の経験値を上げる」と捉えているのが独創的。現状で具体的には、伊豆の老舗旅館(=建物は国の文化財指定)に宿泊させて頂く代わりに旅館の清掃活動をする、などのアプローチが試みられています。これも旅館という小さな閉ざされた空間への奉仕と対価というよりは、将来的に人と人との地域間交流を目指しておられるそうで、すなわち奉仕活動そのものがこのNPO団体にとどまることなく社会的常識になることを期待しておられるのですね。

ぬえも清掃活動を一緒に行いながらお話を聞きましたが「なによりもこの活動中にあるコミュニケーションが一番大切なんですよ」というお言葉に感心しました。それが広がって、最近は外国にまで賛同者が現れているとか…

さて、ぬえはお稽古している伊豆長岡の りんちゃんからこの活動を聞きました。お嬢さんで やはり仕舞の稽古をしてくれている小学5年生の み~ちゃんともども、長岡の「影奉仕」に毎回参加されているそうで、それならば!と ぬえも参加してみたわけです。事前にみ~ちゃんに毎回参加しているの? と聞いたところ、「うん!だって友だちがたくさん来てるし」と嬉しそう。

それで集合時刻の午後6時に伊豆長岡の中心にある「アクシスかつらぎ」の建物…ここは『狩野川能』で毎度使わせて頂いている、ぬえにも思い出深いホールですが、ここの前に集合してみると…ありゃ? こんなに大勢集まるものなの? この日は総勢20名の参加で、み~ちゃんの言葉通りキッズの参加者も7~8名もいます! サプライズのロゴが入った青いベストを着て(←これ、折り畳めば普段はエコバッグになるんですって。伊豆の国市ではレジ袋は有料化されていますので便利かも)、反射板のついたタスキも用意され、交通事故などに遭わない配慮も行き届いています。ぬえだけ真っ黒なコートで浮いていました~…し、それが原因になって交通事故でも起こったら迷惑だったなあ…集合したところで氏名や住所も申告を求められたのですが、これも市からの助成による保険が掛けられているためなのだそうです。なるほど準備万端。

一方、集まった子どもたちは清掃活動が始まるまでアクシスの階段で「グー、パー、ジャン!…チ・ヨ・コ・レ・-・ト」と懐かしい遊びを…(^_^;)

そうして子どもグループ(もちろん引率者あり)と大人グループに分かれて、約1時間の清掃活動をします。決められたコースを1グループ10名ほどで一緒に行動するので、それじゃあ先頭に立つ人以外にゴミは拾えないんじゃないの? と思って ぬえも大人グループに混じって始めたのですが、1時間後にはポリ袋に一杯のゴミが集まりました。へえ、こんなにゴミってあるのねえ。

こうして1時間後にもとのアクシスの前に戻ってきたのですが、残念ながら ぬえはここで時間切れ。翌日は東京で用があるため失礼しました。残った参加者は、温泉につかるのだそうです。なんと、聞けば 伊豆長岡では温泉旅館さんがこの活動に協力してくださっていて、持ち回りで「影奉仕」参加者に無料で温泉への入浴を招待してあげているのですって。ははあ、これも「ボランツーリズム」というヤツですね。少なくとも当地では定着しつつあるようで、なんだか頼もしく感じたのでした。

「サプライズ」って、「サプラ伊豆」なのね。(^◇^;) この団体はもとより伊豆の小さい地域で始まった活動なのですが、「同じ時間 同じ空の下 同じ汗を流そう」ということを目標に持っておられ、それが今や海外にまで発展していこう、という勢いのようです。どうか みなさんも賛同してくださると幸甚です~ (^^)V

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