昨日は伊豆の国市で子どもたちのお稽古。旧・大仁町時代からもう9年も続いている「狩野川薪能」に出演させる地元小・中学生のためのお稽古です。じつは3月の初旬から稽古には伺っていたのですが。。なかなか問題も多くて、ちょっとブログにて報告するのをためらっていたのです。それらの問題も無事クリアされ、それどころか子どもたちのご父兄から、子どもたちと稽古を積み重ねながら薪能に向けて一緒に進んでいくに当たって素晴らしいアイデアを頂きまして、昨日の稽古では実行委員会ともそれについて話し合うことができ、さらに関係者にご挨拶に伺って、この見事なアイデアはついに実現することが決まりました。ん~~なんとも幸せな日でした~~
もう ぬえが携わってから今年で9年目を迎える「狩野川薪能」。今年は8月23日(土)に開催されます。地元民話を題材にして新作し、出演者もすべて地元小中学生という“子ども創作能”『江間の小四郎』をはじめ、小学生の連調や連管、中学生の仕舞も演じられるという盛りだくさんの番組です。併せて能楽師による能と狂言も上演され、今年は ぬえ、『嵐山』を勤めさせて頂くことに致しました。
『嵐山』には「勝手明神」「子守明神」という二人の子方、またはツレが登場するのですが、ぬえのポリシーとして、当地では毎回必ずこのプロの能にも子方として地元小学生を登場させています。しかし。。『嵐山』の子方はちょっと素人の小学生には荷が重すぎたかもしれません。。じつはこれまでに2回すでに稽古は始めていたのですが、『嵐山』の子方の一人に抜擢した綸子(りんず)ちゃんの出来があまり良くありませんで。。
まあ。。サシ込もヒラキも知らない小学生にいきなり相舞をさせるわけですから、多少無理があるのは分かっていたので、だからこそもう一人の子方は チビぬえに勤めさせ、綸子ちゃんには事前に能を録画したDVDやら、詳細に書き付けた型付けのプリントやらを大量に送っておいたのですが。。どうやら ちんぷんかんぷんで手も足も出なかったらしい。
まあ、わからないでもないです。。去年の「狩野川薪能」では『一角仙人』の子方~龍神~を二人の小学生に勤めさせましたが、それもかなり子方としては難易度の高い役でした。しかし今年の『嵐山』は基本的に「戦い」を演じる『一角仙人』の龍神とは違って「舞」を演じる。。しかも二人の型がシンクロしていなければならない、という難しさ。ある意味では『一角仙人』とは比較にならない難しさがあります。
が、しかし、子方を勤めることを本人が承諾してお稽古を始めたのだし、型がよくわからないのは自明なので、はじめのうちは がむしゃらに、馬鹿になって、ただ決められた動作だけを覚えて演じるしか方法はないのです。型を覚えれば、そのあとで洗練させることはできる。そうすれば型の意味もわかってくる日が来る。でも型の順番を覚えてきていないのでは ぬえはお手上げです。遠方の伊豆に ぬえが出かけて稽古できる日数は限られているし、ぬえがいない普段の生活の中ではDVDやプリントを先生にして精進するよりほかに道はないのです。正直に言って、2度の稽古でまったく進展がなかった時には、かなり厳しい意見を本人にもご父兄にも申し上げました。「今日の稽古は。。悪いけれど0点だよ」とまで言い放った ぬえ。
ところが。昨日の稽古では綸子ちゃんは見違えるように型を覚えてきていました。いやはや、これはもう前回の稽古とは別人です。ご両親も「必死でした」と仰っておられましたが、まさに飛躍的な進歩と言えるでしょう。前回、「今日の稽古は0点なのだから、次回は今日の分も含めて200点取らなくてはいけない」と言った ぬえでしたが、この日の綸子ちゃんには300点をあげました~ (*^_^*)
それでもまだまだ綸子ちゃんは子方の型としては全体の半分までしか進んでいないし、それを全部覚えてから型を洗練させていって、さらには二人の子方の型をシンクロさせなきゃならない。そのうえに袖を返すなど装束の扱いも覚えなきゃならない。まだ道のりは長いです。でも ぬえは薪能での子方の役は綸子ちゃんは立派にこなすのではないかな~、と、まだ確信ではないかもしれないけれど手応えを感じた稽古でした。
はああ~~安堵。いやいや、今回の稽古でも進展がなければ、次回は午前中から特訓をする予定だっただけに、なおさら気持ちがラクになりました。綸子ちゃんがんばって~
もう ぬえが携わってから今年で9年目を迎える「狩野川薪能」。今年は8月23日(土)に開催されます。地元民話を題材にして新作し、出演者もすべて地元小中学生という“子ども創作能”『江間の小四郎』をはじめ、小学生の連調や連管、中学生の仕舞も演じられるという盛りだくさんの番組です。併せて能楽師による能と狂言も上演され、今年は ぬえ、『嵐山』を勤めさせて頂くことに致しました。
『嵐山』には「勝手明神」「子守明神」という二人の子方、またはツレが登場するのですが、ぬえのポリシーとして、当地では毎回必ずこのプロの能にも子方として地元小学生を登場させています。しかし。。『嵐山』の子方はちょっと素人の小学生には荷が重すぎたかもしれません。。じつはこれまでに2回すでに稽古は始めていたのですが、『嵐山』の子方の一人に抜擢した綸子(りんず)ちゃんの出来があまり良くありませんで。。
まあ。。サシ込もヒラキも知らない小学生にいきなり相舞をさせるわけですから、多少無理があるのは分かっていたので、だからこそもう一人の子方は チビぬえに勤めさせ、綸子ちゃんには事前に能を録画したDVDやら、詳細に書き付けた型付けのプリントやらを大量に送っておいたのですが。。どうやら ちんぷんかんぷんで手も足も出なかったらしい。
まあ、わからないでもないです。。去年の「狩野川薪能」では『一角仙人』の子方~龍神~を二人の小学生に勤めさせましたが、それもかなり子方としては難易度の高い役でした。しかし今年の『嵐山』は基本的に「戦い」を演じる『一角仙人』の龍神とは違って「舞」を演じる。。しかも二人の型がシンクロしていなければならない、という難しさ。ある意味では『一角仙人』とは比較にならない難しさがあります。
が、しかし、子方を勤めることを本人が承諾してお稽古を始めたのだし、型がよくわからないのは自明なので、はじめのうちは がむしゃらに、馬鹿になって、ただ決められた動作だけを覚えて演じるしか方法はないのです。型を覚えれば、そのあとで洗練させることはできる。そうすれば型の意味もわかってくる日が来る。でも型の順番を覚えてきていないのでは ぬえはお手上げです。遠方の伊豆に ぬえが出かけて稽古できる日数は限られているし、ぬえがいない普段の生活の中ではDVDやプリントを先生にして精進するよりほかに道はないのです。正直に言って、2度の稽古でまったく進展がなかった時には、かなり厳しい意見を本人にもご父兄にも申し上げました。「今日の稽古は。。悪いけれど0点だよ」とまで言い放った ぬえ。
ところが。昨日の稽古では綸子ちゃんは見違えるように型を覚えてきていました。いやはや、これはもう前回の稽古とは別人です。ご両親も「必死でした」と仰っておられましたが、まさに飛躍的な進歩と言えるでしょう。前回、「今日の稽古は0点なのだから、次回は今日の分も含めて200点取らなくてはいけない」と言った ぬえでしたが、この日の綸子ちゃんには300点をあげました~ (*^_^*)
それでもまだまだ綸子ちゃんは子方の型としては全体の半分までしか進んでいないし、それを全部覚えてから型を洗練させていって、さらには二人の子方の型をシンクロさせなきゃならない。そのうえに袖を返すなど装束の扱いも覚えなきゃならない。まだ道のりは長いです。でも ぬえは薪能での子方の役は綸子ちゃんは立派にこなすのではないかな~、と、まだ確信ではないかもしれないけれど手応えを感じた稽古でした。
はああ~~安堵。いやいや、今回の稽古でも進展がなければ、次回は午前中から特訓をする予定だっただけに、なおさら気持ちがラクになりました。綸子ちゃんがんばって~