いい一日でありました。
*
お風呂に入る。湯船で目を瞑る。
*
声が出る。
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一日は、ほんとうは無色透明。色づけは自由。
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一人一人が絵師。
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いい一日でしたと言うとそこで一日がいい一日に豹変する。
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いい一日が絵になる。美しい絵になる。その絵に感歎をする。
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こんなに美しい絵の中におれは今日を生きていたのか。
いい一日でありました。
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お風呂に入る。湯船で目を瞑る。
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声が出る。
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一日は、ほんとうは無色透明。色づけは自由。
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一人一人が絵師。
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いい一日でしたと言うとそこで一日がいい一日に豹変する。
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いい一日が絵になる。美しい絵になる。その絵に感歎をする。
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こんなに美しい絵の中におれは今日を生きていたのか。
おれはこの風景を美しいと思う。思っている。
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それでいい。
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たとい百人から否定されても、否定が意味を持たない。持ち得ない。
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おれが美しいとすれば、風景はそこでいよいよ美しさを増し加えて行く。
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おれはただただそこでうっとりとなっている。
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こんなことでエクスタシーが起きている。軽い目眩がする。
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庭の一隅に石蕗が咲いている。黄金に咲いている。日が翳ってもそこだけが妙に明るい。
この先がどうなるかは分からないけど、今現在のこの瞬間を生きている,生きていられるって、いいよね。
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いいよね、だけにする。
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透明ガラスを通して部屋中に朝の光が差し込んでいる。
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よくないこともある。あるけれど。それは当分の間、かくれんぼをさせておく。
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「いいよね」を風船にして空気入れで空気を入れてどんどんふくらませる。
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そうやって遊ぶ。ああ、いい。ああいい。いいよね。うん、たしかに。たしかにいい。
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何がいいのか、そんなことはどうだっていいのかもしれない。
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おれが今日を生きている。窓の外には秋の青空が広がっている。
一杯の朝の味噌汁がおいしい。とろりとした里芋の味噌汁。味噌汁に浮かんでいる小葱が青い。白菜の間引き菜も加えてある。
一杯の朝の味噌汁がおいしい。湯気までおいしい。こんなにおいしく食べていいだろうかと思うほどに。
畑の高菜を間引きして、日に干して、それを一夜漬けにしてもらった。白いご飯の上にそれを載せる。これもおいしい。香りまでがおいしい。
おはようございます。2022年11月27日、日曜日。午前7時。わたしには初めての今日。
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初めて会って二度と会うことがない日、今日。与えられた一度きりの今日を、では、わたしはどう生きるか。
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よろこんでいたい。にっこりしていたい。悲しい目をしていたくない。寂しいこころに沈んでいたくない。
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今日を生きなさい、と青空が言う。あなたの好きなように今日を生きていいのですよ、と風が言う。あなたの傍でわたしも生きています、と着飾った山が言う。