利尻から新千歳までは50分程度で、離陸してシートベルト着用サインが消えたと思ったら、暫くして直ぐに点灯。あっと言う間のフライトでした。
新千歳空港からは列車で札幌まで移動して17時12分発の寝台特急「北斗星」を待ちました。
本来なら新千歳空港の次の駅の南千歳から乗れるのですが、やはり札幌から乗りたいので、わざわざ札幌へ移動しました。
出発時間まで1時間くらいあったので、お土産や車中で食べる弁当、おつまみを買って万全の準備?をして待ちました。
17時過ぎ機関車を先頭に、ゆっくりとホームに入線してきました。
そして、6号車の1人用個室ソロに乗車。ソロはB寝台扱いですので、開放式(カーテンのみで仕切られているタイプ)B寝台と同じ料金で乗れる個室寝台です。
昔ほどの人気は無くなったとは言え、夏休みのこの時期の個室はプラチナチケットです。北斗星には今回で実に23回目の乗車となります。
部屋の中はカシオペアツイン(A寝台個室)と比べると狭いですし、勿論、トイレやテレビモニターなんかも付いておりませんが、1人で過ごすには十分なスペースがあります。
やがて、ゆっくりと動き出すと札幌の街中を走って行きます。早速、キヨスクで買ったばかりのサッポロクラシックビールを開けて、北海道産チェダーチーズをつまみに一杯!
車窓を眺めながら、のんびりと過ごします。これが列車の旅の醍醐味なのです。
乗車から約1時間、苫小牧を出ると、やがで海が見えてきます。夕暮れの太平洋沿いを北斗星は進みます。新幹線とは違って程良いスピードで風景が流れて行きます。
外が薄暗くなった頃に車内販売のワゴンやってきたので、またビールを買って札幌で買った「ふらの和牛弁当」を食べました。
和牛だけあって、やわらかく酸味の効いたタレとの相性も良く美味しかったです。野菜もシャキシャキです。
途中、踏み切りの緊急停止による安全確認で20分程止るアクシデントがありました。通勤電車ではイライラするところですが、北斗星では気になりません。
むしろ遅れてくれた方が、その分長い時間“北斗星の旅”を楽しめます。
やがて、車窓に函館の街の灯りが見えてきて、20分遅れで函館に到着。
函館では機関車交換の為に7分停車しますので、気分転換でホームに降りました。
函館を出発後、暫くしてベッドに入りました。列車の揺れが心地よいです。青函トンネルに入る頃には夢の中だったと思います。
翌朝6時半ごろに郡山への到着を案内する車内放送で目を覚ましましたが、また暫く寝て7時半ごろに起きて、身支度をして食堂車へ向かいました。
北斗星の食堂車「グランシャリオ」では夕食は予約制ですが、ディナータイム後のパブタイムと朝は予約なしで利用できます。
洋食は品切れと言うことで和食を注文。
コーヒー付きで1600円と言う価格ですので、ホテルの朝食と同じくらいの相場ですが、今となっては列車の中でゆったりと食事が出来ること自体が貴重ですので、それを考えると決して高くありません。味も悪くはありません。
私が子供の頃はある程度の距離を走る特急列車には食堂車は付き物でしたが、今となってはこの北斗星、カシオペア、トワイライトエクスプレスの3列車にしか連結されておりません。
その中でも、毎日運行されている列車は北斗星だけなのです。
やがて、大宮に近づき田園風景から街中へと入って行きます。
北斗星の旅もいよいよ終わりです。
20分の遅れを取り戻して9時38分に定刻通り上野に到着しました。
やはり、列車の旅は楽しいです!