中田(英)が引退を表明しました。
日本代表から身を引くという話はありましたが、現役を引退すると言ったことで少しビックリしました。確かに中田らしい決断だとは思いますが・・・。
個人的には日本においては今でもトップ選手であるので、勿体無いと思いますし、代表を退いてもプロとしてプレーして欲しいと思いました。そして、ジダンやフィーゴのように改めて代表に復帰して・・・なんて言うシナリオも思い浮かべていました。
本人が決めたことですから仕方ないのでしょうが、残念です。
中田を只者ではないと感じたのは、アトランタ オリンピックの予選のときで、当たりの強さやラストパスの正確さを見て、この選手は本当に凄いと感じました。しかし、当時のオリンピックチーム監督の西野氏と対立して、先発を外されたこともあったりして、その当時から個性も強かったようです。当時は事情を知らなかったので、どうして中田を使わないの?と思っていました。
W杯フランス大会の予選でも大活躍して、日本のW杯初出場にも貢献しましたし、W杯後セリエA(イタリア)のペルージャへ移籍したときにも大活躍して、イタリアで一番有名な日本人となりました。当時、新婚旅行でイタリアを訪れたときにイタリア人から「NAKATA」と良く声をかけられたのを憶えています。
その後はセリエAのローマ、パルマ、フィオレンティーナなどで活躍しましたが、ペルージャ時代ほど活躍は出来ずに、プレミアリーグ(イングランド)のボルトンへ移籍し、そのボルトンが最後のチームとなりました。
ローマ以降は中田にとって不本意なサッカー人生だったと思います。世界で十分通用することは証明できましたが、個人的にはもっと凄い選手になれたと思います。日本においては間違いなくトップに君臨する選手ではありますが、世界の超一流選手と比べると・・・。
もっと、自己表現が上手ければチャンスも沢山あったと思いますが、これも中田らしさなのでしょうね。日本代表でも他の選手に何かを伝えようと必死に頑張りましたが、空回りしていましたし・・・。他の選手たちと上手くコミュニケーションをとってリーダーシップを発揮できれば、W杯はこんな結果にならなかったと思います。
良くWBCの代表チームのイチローとW杯代表チームの中田を比較する人がいますが、この2人を比較するのは無理だと思います。イチローと言う選手は確かにマスコミに対してはあまり多くを語りませんが、チームメイトなどに対しては非常にフレンドリーです。一方、中田は自分にも厳しい選手ですが、チームメイトに対しても厳しい要求をします。(中田がフレンドリーではないと言っているわけではありませんが・・・)自分に対して妥協を許さないのはイチローも中田も同じですが、イチローは自己表現の仕方を良く分かっています。
また、イチローは野球の最高峰と言われるメジャーリーグでも超一流のトップ選手ですが、中田はトップリーグの1つのセリエAやプレミアリーグでもレギュラーの座を確保できない選手でしたので、この点は決定的に違います。
ただ何度も言うようですが、中田には今でもヨーロッパのトップリーグの中心選手として活躍できる力はあると思いますが・・・。やっぱり、勿体無いです。
本人が引退を決意した以上、「お疲れ様でした!」と言いたいです。