「発掘!あるある大事典Ⅱ」でデータがねつ造された件が大きな問題となっています。データねつ造されたのは納豆に関する物で、納豆にダイエット効果があるように架空のデータを番組内で紹介していたそうです。
私はこの問題の番組を見てませんが、この放送以来、スーパーなどで納豆が品切れになって、大手メーカーがお詫び広告を出すくらいまで話題になっていましたので、ちょっと過熱しすぎでは?と思っておりました。
実は私は十数年前まで某大手納豆メーカーに勤めていましたので、納豆には詳しいのです。
確かに納豆は低カロリー、高タンパクでビタミンやミネラル、繊維も豊富ですので、とても体に良い食品ですが、劇的なダイエット効果があるか?と言えば、そうではありません。また、納豆には血栓を溶かす効果や、血液をサラサラにする効果などがあると言う論文なども発表されていますけど、これも劇的な効果が見込める訳ではありません。
ダイエットについても、肉などの代わりにタンパク源として納豆を食べた場合にはカロリーが低いので効果はあると思いますが、あくまでも長期間に亘って食べ続けないと、目に見える効果は期待できないと思います。
テレビで ある食品が健康に良いと紹介されると、その食品が爆発的に売れるケースが多いのですが、ほとぼりが冷めると殆どの場合は、また元の鞘に納まるようです。納豆の場合も尻すぼみで終わって行くだろうと思っていましたが、今回はねつ造問題の発覚で納豆の売り上げは急降下してしまったようです。
売れ行きの急増によって増産態勢で臨んできた納豆メーカーにとっては「寝耳に水」のような出来事です。納豆と言うのは発酵に時間が掛かる為、仕込んでから出荷できる状態になるまでには2日程度掛かるので、急に要らないと言われても生産をストップすることができないのです。また、賞味期限も7~10日程度ですので、長期間在庫することも不可能で不良在庫も多くなると思います。
そんな訳で今回の件では納豆メーカーは大きな損害を受けることになると思います。不二家のように自らの不祥事なら仕方ありませんが、メーカー側には全く落ち度はありませんからお気の毒です。
話はテレビに戻りますが、そもそもテレビの内容を100%信じること自体も如何なものかと思います。テレビ番組というものには昔から「やらせ」は付き物ですし、バラエティーはもちろんのこと、ドキュメンタリーや情報番組でも「スレスレの演出」みたいな物はありますから・・・。冷静に見れば分ります。