2月20日、渋谷勤労福祉会館で開かれた「復帰『50年』を問う・・・関西の沖縄人運動」の話を聞きました。講師は奈良から来られた浜崎さん。復帰前にパスポートをもって日本に留学してきた団塊の世代で普天間基地のある宜野湾の出身である。貧困のなかで、平和憲法のある日本にあこがれてやってきたという。しかし、平和憲法の形骸化と沖縄への差別を怒り、仲間とともに差別に抗するたたかいを取り組んでいった。大阪の沖縄部落に対する立ち退きに抗するたたかいや、差別のなかで事件を起こした山口さんを支える会、「平和の島ー沖縄の会」結成など取り組んできた経過が話された。そして、「復帰50年」を契機に軍事要塞化が進み、再び「捨て石」にされようとしている今こそ、反植民地主義解放運動の潮流を作っていきたい、琉球・沖縄の自己決定権を勝ち取っていこうと訴えられた。
また、部落解放運動も取り組んできた中から「にんげん」に掲載された沖縄の記事をめぐっての話をされた。1969年解放教育読本「にんげん」に「沖縄がといかけるもの」が掲載されたが、その取り下げを屋良主席や沖縄選出の国会議員、大阪沖縄県人会などが要請した部落に対するあからさまな差別であった。それに対し、掲載に賛同する兵庫沖縄県人会や「関西・沖縄県人差別問題を考える会」などは、部落も沖縄も朝鮮も同じ差別であり、日本人の問題だ、教育で差別をなくすことが必要だとの差別に抗する声もあがったという。
ともに連帯し、差別を許さない、植民地主義を許さないたたかいをともに広げていこうと訴え、大きな拍手がわきました。
寒い中、参加されたみなさん、お疲れさまでした~
戦没者の遺骨の含まれる土砂を辺野古の埋立てに使わせてはなりません。
ガナフヤーの具志堅さんの強い訴えもあり、昨年5月沖縄県は、熊野鉱山(沖縄県南部の鉱山)の開発事業者に対し、遺骨の有無について沖縄県と連携しながら取り組むよう自然保護法に基づく措置命令をだしました。
しかし、業者は、国の公害等調整委員会に取り消し請求を行い、第1回審理が昨年12月16日に行われました。そして、第2回目の審理が3月24日予定されています。もし、取り消しの裁決がだされると南部地区の沖縄戦跡公園内の20数か所の鉱山開発が進められ、遺骨の入った土砂が辺野古の埋立てに使われてしまいます。
「遺骨の土砂」自治体意見書採択は全国自治体の1割を突破し、206団体で可決されているそうです(沖縄県が29団体・県外が177団体 2月8日現在)。
平和をつくり出す宗教者ネットから、公害等調整委員会に公正な審議を求める要請文をファックスで送ってくれるよう取り組みのお願いがありました。
「遺骨の入った土砂」を米軍基地の埋立てに使うことは人道的にも許されません!
「遺骨の混じった土砂を使うな!」と以下の文章を参考にして3月24日までにファックスを送りましょう!
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2022年 月 日
公害等調整委員会委員長様
沖縄県糸満市での鉱物掘採に係る措置命令に対する取消裁定申請事件の公正審査を求める要請
<要請人>
住所:
氏名:
(もしくは団体名)
電話:
日々、公害紛争の解決や、鉱業・採石業と一般公益との調整等にご尽力いただいていることに敬意を表します。
さて、現在、公害等調整委員会では、沖縄県糸満市での鉱山開発に係る沖縄県の措置命令に対する取消裁定申請事件の審査が行われています。
沖縄県の南部地区では、先の大戦で多くの住民を巻き込んだ戦闘が行われ、悲惨な死を遂げた人々の遺骨が未だ残されています。特に今回、問題となっている鉱山周辺は、「魂魄の塔」をはじめとする慰霊碑が多く並んだ米須霊域に接しており、我が国唯一の戦跡国定公園の中央部の聖域ともいえる一帯です。
本件取消裁定申請事件について、下記の要請事項を配慮され、公正な裁定をされるようお願いします。
記
1.沖縄戦跡国定公園は、「戦跡を保護することにより、戦争の悲惨さ、平和の尊さを認識し、20万人あまりの戦没者の霊を慰めるため」に指定されました。自然公園法第33条2項の「風景」の解釈にあたっても、この点を考慮する必要があります。沖縄県は「戦跡国定公園としての風景」、糸満市は「歴史の風景」と表現しましたが、「風景とは通常外観を指す」というような狭い解釈ではなく、戦跡としての風景の保護に配慮してください。
2.先の大戦の跡が今も残る現地の状況を確認するためにも、本件鉱山を含め、沖縄戦跡国定公園の現地視察を実施してください。
3.(その他、要請事項)
以上