「呉汁-ごじる」
主な伝承地域 大泉町
主な使用食材 大豆、味噌、旬の野菜
歴史・由来・関連行事
農作物が豊富に育つ群馬では、風味豊かな大豆を多く生産している。県として「かぶら大豆生産者協議会」を設立し、大豆の栽培管理について指導を行うほか、新品種「里のほほえみ」を生産するなど、大豆の質向上に努めている。おいしい大豆が採れる群馬で昔から食べられているのが、大豆をすりつぶして加えた味噌汁である「呉汁」。大豆のすりつぶした汁を「ご」と呼ぶことから「呉汁」と呼ばれるようになった。大豆は「畑のお肉」ともいわれ、栄養が豊富。食料不足で肉や魚が不足していた時代に重宝されていた。また、呉汁には旬の野菜をたっぷりと入れるため、栄養をしっかりと取れる郷土料理として親しまれていたという。
食習の機会や時季
新豆が収穫される秋から冬の時期に、新鮮な大豆をすりつぶし、旬の野菜とともに楽しむ。野菜の旨味と大豆の食感が楽しめる呉汁は、特に寒い時期に、体も心も温まる料理として食べられてきた。旬の味覚をおいしく味わえるように工夫された一品と言える。ちなみに、地域によっては大豆になる前の枝豆を使用することもあり、その際は緑がかった呉汁ができあがる。
飲食方法
ねぎやにんじん、大根、ごぼうなどの野菜を食べやすい大きさに切ってだしで煮込み、すりつぶした大豆と味噌を加えて作る。汁物として食卓に並ぶことが一般的だが、ほうとうのように太い麺を入れて、主食のように食べることも。県内の学校給食では、大豆の代わりに豆乳を入れ、食べやすく仕上げることもあるという。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭で一般的に作られている郷土料理。また給食の献立としても親しまれている。また、呉汁は栄養豊富であることから、地域の健康祭りや高齢者施設の食事として供されていたこともあった。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/32_21_gunma.html より
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