読後評：ユニクロ進化論 他の本にない迫力で、リーダーシップとは何かを問う。

日本発の、世界ブランドになりつつある、ユニクロ UNIQLO。
アジアのまだユニクロが発売されていない国では、日本から業者が店頭で購入し、持ち込まれた商品が売られていたり、そのコピー商品が売られているそうな。。。
このユニクロUNIQLOの発展を、もともと記者として１０年以上にわたり、立ち合ってきた作者による、大いなるUNIQLOの、進化史の「補足」。


その「補足」で最大のものは、例の世代交代したはずの柳井社長が、当時のトップ玉塚社長を実質更迭し、陣頭指揮をとることにした2007年。
その直前の状況が以下のように綴られている。

おかしい。なぜだ。
商売が上擦りしている。
リスクが張れない。
分業制になり、官僚化、大企業病に陥っている。。。
この緊急事態に、まずは「どこがうまくいっていないのか」すべてを見直す必要があった。


こうして緊急にオーナーが緊急に現場復帰し、意思決定のスピードを迅速化することに注力。
リスクを張って単品大量生産の手法をこれまだ以上に強化し企画・生産・販売・プロモーション他のベクトルをそろえる経営を実践した、


この判断が正しかったことを、現状の発展が裏付けていると、今では万人が理解できるだろう。
これだけでなく本全体を通して、柳井社長がどんなリーダーシップを日々発揮してユ二クロを引っ張っているのかが、他の本にない迫力で伝わる本として、貴重な１冊といえる。


インパクトある内容が多かったが、これまたうけちゃったのがラスト。
毎年新年に掲げられるメッセージにも、柳井社長のリーダーとしての勝れた資質が現れていると関心した。

のだが、今年2010年最新のメッセージに最大のショックを。
それは、

「民族大移動」

これメッセージというか、凄いコピー（笑）