日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



"ドグマ95"の創始者の一人、トマス・ヴィンターベアが監督というだけで身構えてしまう。
カンヌから追放された「あの」ラース・フォン・トリアーが属する一派だけに(笑)

ただ、"ドグマ95"の本質は、もともと リアリティを追求。
「手持ちカメラ」「ロケーション」「照明不使用」他、10の"純潔の誓い"という制約の中で撮影する手法、というかグループ。
前作「DEAR WENDY」は現代劇?西部劇風?だったが、今回は監督の出身地、デンマークで。

ここで大きく"ドグマ95"の手法が生きることになる。
幼少のトラウマから逃れられない兄弟2人の、苦しみの連鎖をえんえんと描く。
デンマークの「底辺生活」を見せられ、暗たんたる気持ちになる。

しかも、この2人の間のコミュニケーションの「途切れ」がさらに不幸を加速することを、淡々と見せつける。
時間差で描いていることで(原始的な手法のようで、これはこれでアリだなと)現象をリアルにみせ、実に重苦しい。

多少の救いはラストにやってくるが、この一貫した「重さ」につきあえるか、どうか。
その価値観の違いで、観賞後の感想に大きく違いが出るだろう。
少なくとも、デートには圧倒的に向かないことはお約束、する(笑)
明日、公開。



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