日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



「明日の広告」 変化した消費者とコミュニケーションする方法(当ブログ2008-01-18 感想アップ:現役感バリバリのコミュニケーション論)に続く、佐藤尚之氏の、期待の新刊。
今回はSNS、ソーシャル・ネットワークに特化した内容。


一言で感想を言うと....

それは、DO OR DIE
別の言い方をすると「分水嶺」か。

この本を、するすると感覚的に読めるか、難解に感じるか。
この差は大きい。
特に今回の本はその傾向が強いと思う。
自分的には、あまりにするすると読めてしまうので、まるでそばを食っているように感じた(笑)



自分的に刺さった部分・ワードを以下メモ。
(カッコ内は自分のコメント)

ソーシャルグラフに自動的かつ半自動的に拡散していく(P.82)
(いかにも、今、進行していることだねえ)

人びとは「自分のことをよく知っている友人・知人から、情報やオススメ商品を教えてもらうのがいかに便利で有益か」に気づき、
「友人・知人のつながりという古くからある関係性こそ幸せの鍵」ということを理解した(P.114)
(うん、そうそう)

ソーシャル・メディア上の流通貨幣は「共感」(P.115)
(貨幣ってえのがなつか楽しい響きで面白い)

受け身で待っていたら勝手に向こうから有益な情報がやってきたのである。
これはたとえばテレビと一緒である。
テレビも受動的に待っていると勝手に向こうから情報がやってくる「受動メディア」である。
それと一緒なのだ。
これはネットが受動メディアに変わった瞬間だ(P.123)
(確かに。検索の優先順位が後退した瞬間、とも言う)


で、なぜ私の一言感想が上記のようになったかをちょうど説明している部分があるので、そこも引用。

まずはどっぷり浸かって使いこなすことだ。
使いこなせもしないのに、「メディアはメディア/売り物の特性を理解していれば十分」と嘯いている人がたまにいるが
マスメディアのような一方通行ならまだしも、生活者同士のやり取りが発生するソーシャル・メディアに関してはそれはありえない。
やりとりを体験し、生活者がこのプラットフォーム上でどう動くかの肌感覚を理解し、そのうえでコミュニケーションを設計して
いかないと、生活実感からズレた企画になっていく(P.111)

ここの危機感が、DO OR DIE となる。
コミュニケーションを司る仕事をしている者の「分水嶺」なのだ!


あと要望をひとつ。
言いたかったことを筆者が書いているので、それを引用しながら。

ソーシャル・メディアはまだまだ成長過程にある「なまもの」だ。
まだふにゃふにゃと変化中でまったく得体が知れない。
数年後、いや、1年後には違うものになっている可能性もある。
そんなものを扱うときに、「SIPS」のような公式的なものを当てはめて
考えるだけでは、成長や変化に柔軟に対応できないのである(P.110~1)

この感覚って大事だと思う.
のだけれど、先日拝聴したある講演会では本にも登場する方だったがそこで説明を受けた「SIPS」は、やや教条的な響きが印象に残り、違和感が残った。
筆者本人は上記のように書いていることなので、周囲の方たちもその感覚を大事にすべきだろう。



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