著者は2人。
藻谷 浩介氏と、山田 桂一郎氏
と、2人とも地方創生では有名人、またの名をカリスマ?(笑)
実は当ブログ、藻谷 浩介氏にはテレビ番組を制作した際、お世話になっている。
本日放送「地方創生がニッポンを変える」 番組の目玉は 石破 大臣、岡田 武史(元日本代表監督)出演!
藻谷さんの印象は、本の最後に山田 桂一郎氏が述べている内容に近い。
<判断の根拠とするのは、実際に自分の目で見、耳で聞いて確認したことと、
<統計数字の推移などの客観的なデータだけ。
<その事実を、他の現場での事例などと比較しながら、論理を組み立てていく
確かに藻谷さんは全国津々浦々を行脚することが「所業」のように動き回っていた。
そのかたわら組み合わせた FACT から生まれたのが「デフレの正体」「里山資本主義」他だと理解。
その藻谷さんの「所業」の迫力が大いに 発揮されるのは、第二部=「観光立国」の裏側(汗)
ちょろっと列挙してみると、
・エゴと利害が地域をダメにする
・「地域のボスゾンビ」たちが跋扈
・「団体・格安・一泊二日」の旧来型モデルに安住
・「本当の金持ち」は日本に来られない
・「おもてなし」は日本人の都合の押しつけである etc…
一方で第一部の山田 桂一郎氏 の 第一部 もさすがの迫力。
観光立国スイス、の中でも成功したツェルマット在住かつ観光を創造してきた立場からの指摘の数々。
一言にいうと、各団体のエゴを捨て「エリアでリピーターを獲得する」を基本戦略に据えることがマスト、と説く。
こちらは「ボスキャラ」という言葉が印象的。
=「既得権にどっぷり浸かっていて、いまの情勢を理解しようとせず、新しいことをやろうとしている若い経営者たちの邪魔ばかりする人」
そう この怒りが、藻谷さんとともに増幅し 爆発するのが、この第二部だったのだ!
結論:日本の観光産業をダメにしている、いわゆる「日本的」な悪慣習を斬る、痛快な一冊。