映画監督が自分の青春時代を描きたい、は「アメリカングラフィティ」をはじめ、よくあるプロット。
今回はマイク・ミルズ監督がそれに挑戦。
タイトルにもあるように、時代は20世紀。
しかもピンで1979年、ときたもんだ。
物語が始まりまず気づくのが音楽。
ちょうど商業ロックに対抗し、ニューウェーブと呼ばれる音楽群が次々と。
トーキング・ヘッズがまず登場。しかもファーストアルバムのマイナーな曲!
そしてボウイ、スーサイド、DEVO、バズコックス etc…と続く。
当ブログ的には、ついにこの年代にまで、青春時代映画が及んだなという感覚。
どんな音楽を聴くか、が自分のアイデンティティを表す、が「反抗」な時代。
なので、主人公の母親(アネット・ベニング:写真中央)は息子15才(写真:右端)が理解できず、彼女は迷う。
ここに絡むのが居候のグレタ・ガーウィグアビー(写真:右から2人め)と、息子の友達 エル・ファニング(写真:左から2人め)
つまり、(1)迷う母 (2)居候のお姉さん (3)ぶっ飛んだガールフレンド(だがつきあってはいない)
そう! 主人公の青春は、年代の違う3人の女性が周りにいて、彼女たちに翻弄される運命!
特に主人公(ルーカス・ジェイド・ズマン)を惑わすのが、エル・ファニング。
美女の彼女は毎晩彼のベッドに泊まりに来る(WOW!)
だが其方の関係はなく、ただ添い寝するだけ(笑)
生殺し!
こういう青春映画らしく、物語の起伏はあまりない。
ので、カルフォルニアとこの時代の空気感を楽しみつつ、出演陣の演技を味わう。
やはり評判通りにいいのが、母親役のアネット・ベニング。
彼女は昔から演技に定評があったが今作では特に光っていて、50代の女性を等身大で演じる。
ということでタイトルが、20センチュリー・ウーマン、となるわけだ。
結論:1979年、ニューウェーブ、アネット・ベニング。