-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

日本一の花

2013-06-03 19:21:09 | 自然

 これは、朴の木の花です。何が日本一かと言うと、大きさです。「朴」は、モクレン科の植物でコブシ、タムシバの仲間です。この科の花はどれも大輪の花を咲かせ、特に朴の木は、大きい花を咲かせます。朴の木は、高木になりますので、遥か上に咲き近くで花を見ることでできません。私たちも、その大きさに気付かないでいました。

 今年は花は、まだまだかと思っていましたが、6月1日に畑沢で満開でした。既に山桜、カタクリ、タムシバ、キクザキイチリンソウの花は終わり、早くも第二段階の花が咲いていました。言わば初夏の花ともいえるものかもしれません。朴のほかにもタニウツギ等も花盛りでした。

 ところで、朴の木には思い出が多くあります。やはり、学校帰りの道草でのことです。当時、小学生の男の子は「肥後の守(ひごのかみ)」というナイフをポケットに忍ばせていました。何も人を傷つけたり脅したりするためではありません。あくまでも工作用にしか使えない構造です。このナイフで朴の木を切り取り、遊び道具を作ります。初歩的なものとしては、まず風車です。朴の木は、同一の円盤状に10枚程度の葉が生えます。葉を手でちぎって、風車に加工し、次に葉の中心部に軸となる木の棒を差し込めば、早くも完成です。直ぐに道路を走ります。いくら作り方が下手でも、何とか回ります。そのため、朴の木を私たちは、「風車の木」と読んでいました。正しく畑沢語で発音すると、訛(なま)りが入りますので、「カザグルマヌギ」となります。

 もう一つの遊び方は、朴の木の特徴ある枝の伸び方を活用したものです。朴は、先ほど書きましたように、葉を先端にまとめて円盤状に生やしますので、枝の途中に葉がありません。すらっと直線状の枝が伸びます。しかも朴の若い樹皮は、木質部から簡単に剥がれます。そこで、まっすぐな枝をナイフで切って棒をつくり、刀づくりの準備をします。柄と鞘の境界部分をナイフで樹皮を切り、鞘になる方の樹皮を手でしごいて、樹皮が剥がれやすいようにします。後は鞘になる部分を木質部から抜けば、鞘付きの刀のでき上がりです。そこからは、家に着くまで、ちゃんばらごっこです。

 朴の葉と言えば、普通は朴葉味噌などの風流な料理の道具になりますが、畑沢では朴葉味噌はしなかったようです。覚えているのは、大きなおにぎりを包む道具にしてたことぐらいでしょうか。よその家では、豆を炒ったものを入れていたような気がしました。食べさせてもらったことはありませんでした。果たしてどんな味だったのでしょう。今でも羨ましく思っています。

 話が大きく変わります。隣の細野村では、6月2日に大平山(ホウズヤマ)登山をしたようです。この地区では、以前から「清流と山菜の里ほその村」として、交流が活発に行われています。この活動の会長(6が1日に荒町で会いました。)によりますと、細野を出て遠くで暮らしている方々も、この日のために続々と集まってくるそうです。私も誘っていただいたのですが、残念ながら畑沢で用事があったので参加できませんでした。畑沢の将来を考えますと、是非とも細野の方々のお力を借りいと思っていますので、別な形で細野の方々とも交流を深めたいと思っています。隣の村で元気に活動していることは、畑沢にとっても大変に心強いことです。

コメント
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