雪がない時期に畑沢へ行くときは、常に背炙り峠を通ります。峠に達する少し手前の右側の崖に、湧水が湧き出ています。明治時代に現在の自動車用の道が通ってから、ずっとこの場所に湧き出ています。私は、通るたびにここで喉を潤しています。ついでに落ち葉などを取り除いて、周囲をきれいにしています。これは私だけでなく、不特定多数の通行人がやっているようです。大事な湧水なのです。しかし、昔とまったく同じものではありません。当然のこととして、最初、この道路は砂利道でした。その後、一昔前に拡幅されかつ全面が舗装されました。その際に湧き水があった所の岸壁も削られ、モルタルで覆われました。湧水のところには、昔の面影を留めた窪みを作り、そこにゴム管で湧き水を誘導してくれました。
現在
作って何年間は、昔よりも大分、少ないながらも、今、流行りの「擬音語」で表現すれば、チョロチョロ程度には流れていました。それがやがて、チョロッ チョロッに変わり、今ではポタッ、ポタッまでになってしまいました。恐らく、ゴム管の中が詰まってきたのでしょう。
約40年前の湧き水
写真でも分かるように、拡幅・舗装工事が行われる前は、ゴム管ではなく岩肌に掘られた溝から、水がジャージャーと流れていました。水溜まりには、横エビが棲んでいたぐらいに水量が豊かでした。
以前に改善を試みて、細い棒でゴム管を突いてみましたが、効果がありませんでした。それでは、太めの番線を入れてみればどうかなと思いながらも、まだ実行していません。水脈が変わったとは思えませんので、必ずや解決策はあると思うのですが。