アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

1兆円を超える「米対策」 これでいいのか農業振興?

2009年04月10日 | Weblog
  減反も、転作も廃止してどんどん米を作ってもらう

 三木のり平なのか大村昆なのか?「大村昆だろう!」という人が圧倒的に多いでしょうが、「三木のり平」です。何のことか?桃屋のCMのオリジナルキャラクターです。「ごはん」といえば海苔の佃煮。もう、それだけで2~3杯のごはんが食べられます。

 「悟飯(ごはん)ちゃ~ん!御飯よ~」と、ブルマが叫んでいました。ドラゴンボールの孫悟空の息子は、「孫悟飯」。
 そんなわけで桃屋は、人気商品「海苔の佃煮 ごはんですよ!」のCMに「ドラゴンボール」の新シリーズ「ドラゴンボール改」を使用し始めました。CMには、孫悟空、孫悟飯、クリリン、ブルマ、亀仙人などが登場しています。そして、大村昆ではなく、三木のり平も堂々の登場!
 桃屋は、じみな商品ラインナップのわりには、斬新なCMを使います。ゲゲゲの鬼太郎と、三木のり平の珍妙コンビのCMもありましたから。

 「米」を、美味しいと感じたのは、米不足の時でした。それまで外国米を阻止してきたのですが、米不足になってしまって、米国からの米はもちろん、東南アジアの米まで輸入しました。そのとき、「日本の米はこんなに美味しいものだったのか!」と感じました。人間は、中にいたら分からないこと、気づかないことが、外へ出ると気づくものです。

 佐賀市では、「シシリアンライスを御当地グルメに」ということで、PR活動を進めているという。4月4日が「シリアンライスの日」…シシリアンだから。「シシ(4、4)は分かるが、「リアン」はどう説明するんだぁ?
 「シシリアンライス」というからには、「シチリア島の御飯」ということ。と、なると、どんな御飯なのか?「マフィアが日頃食べているもの?」シシリアンという映画で食べていた御飯?パエリエ?炊き込み御飯?シチリア島のトマトの品種に、「シシリアンルージュ」というのがあるから、「トマトを使った御飯?」…

 佐賀市の「シシリアンライス」とは、「御飯に、焼き肉と生野菜を載せ、マヨネーズをかけたもの」なのだそうで…。早い話が、焼き肉定食を、一つのどんぶりに盛ったものですね。それのどこが「シシリアン」なのか?佐賀市観光協会は、「ネーミングの由来は不明」とのこと…。

 「ごはんですよ」も、「シシリアンライス」も「米を食べる」ということが基本になっています。米は、縄文時代の終わりに日本へ入ってきたもので、いまは北海道から沖縄まで全国で作られています。食生活が変わってきたとはいえ、「ごはんは食卓の主役」です。これは歓迎すべきことだと思うのですが…
 
 問題は・・・米の需要は減る一方ですが、生産技術の進歩と品種改良で、一反あたりの収穫は良くなる一方。反収が上がるのは良い事なのですが…何が問題かというと、「米の生産力が需要量を大きく上回ってきた」ということ。生産調整をして、需給バランスを保たなければならなくなった。税金を使っての減反制度。米作農家は、休耕したり他の作物を作ったり…

 減反政策で、米の収穫を減らしてきたのですが・・・事実として、日本の食料自給率は、40%そこそこ。先進国の中で最低の数字となっています。

 それにも関わらず、追加経済対策でも生産調整を奨励…農業振興(転作で新たに米粉用、飼料用米を生産する農家への奨励金)に1兆302億円。転作(麦・大豆)交付金も積み増し。このほか農業分野の雇用創出、農地集積事業(高齢農家が担い手農家に農地を貸し出す)にも手厚い。
 …こうまでして、米の生産を減らしたい?

 日本の米の問題の解決法。米作農家には、減反しろとか、転作しろとか言わずに、「好きなだけ米を作りなさい」とする。そして、奨励金も交付金もなしにする。畑作農家や酪農家には、そのようなお金は渡らないのですから文句ないでしょう。
 生産された米は、全て買い上げる。補正で、1兆円もつける余裕があるのですから、簡単なことです。国内消費分以外は、飢餓で苦しんでいる国へ届けてあげる。これだけやっても、1兆円でお釣りが来ます。地球的規模で見ると、毎日膨大な数の人が「餓死」しているのです。米のほかに「ごはんですよ」も届けてあげるとさらによい。三木のり平は、届けなくてもよい。