介護職員の労働条件が問題
「100歳父の殺害容疑で娘を逮捕」という見出し!とんでもない娘だ!しかし、父親が100歳ということは、犯人である娘が20歳ってことはないだろうなあ…71歳でした…。71歳になって、100歳の父親を殺さなければならなかった。どうして?「介護疲れで、無理心中しようとした」という。父親の腹部などを包丁で刺し殺害し、自分も死のうと首や腕などを刺して重傷を負ったが死ねなかった…。
78歳の男性が死亡しているのが見つかった事件で、71歳の妻が殺人容疑で逮捕された。男性は糖尿病や肺気腫を患い、自力歩行が難しくなっていた。容疑者である妻は、夜中に頻繁にトイレに付き添うなど、介護に追われていたという。容疑者は、うつぶせに横たわっていた男性の首を後ろからスカーフで絞めて殺害。殺害後自分も死のうと、風呂場へ行き、包丁で左手首などを切ったが軽傷だった。
二件の殺人事件、偶然容疑者が71歳。無理心中未遂…悲しいです。
ハインリッヒの法則を当てはめると、2件の無理心中未遂が起こったということは、今現在の日本で、「老老介護」に疲れ果て、いつ無理心中を実行してもおかしくない人たちが、58組。無理心中を考えている人たちが、600組いるということです。実際は、もっともっと多いでしょう。ハインリッヒには、「ハインリッヒ老老介護の法則」を見つけだしてもらわなければなりません。
さすがの私もジョークを言っていられません。老老介護の悲惨な結末の問題。そして、この悲惨な結末は間違いなく右肩上がり。しかも、あと30年は続く。
誰にでものしかかってくる問題です。
介護は、経験したことがない人にはその辛さが分からないものです。いつ解放されるか全く分からない。解放されたときというのは、亡くなったとき。老老介護の場合、どちらが先に逝くかわからない。介護している人が先に亡くなることもある。精神的にも、肉体的にも疲れ果てて、死んだ方がどれだけ楽か…となったとき、残された道はただ一つ「無理心中」。
どうする?あなたも通る、私も通る。みんなが通る道ですよ。
病院にお願いする?入院3週間までなら…。病院としましては、長く入院させておくと収入が、ガクンと減ります。3か月も入院させようものなら赤字になります。ですから、長くても1か月で、「退院勧告」となります。身内を入院させている人は、次の病院を探すのに躍起になっています。病院のたらい回し。
介護の施設にお世話になる…皆さんが介護施設に頼ると、日本国がやっていけなくなる。そのため国は、「自宅での介護」を推奨している・・・。
国が破綻するかも知れないということは分かる。しかしそれでも、介護施設は、強い強い味方です。
ただ…大きな問題が二点あります。
1点目は、私だけが問題だと考えているものかもしれませんが…介護を食い物にするというか、介護で金儲けをする輩の存在です。訪問介護事業の顧客数が国内最大だった「コムスン」が、介護報酬不正請求が明るみに出て、厚生労働省から介護サービス事業所の新規及び更新指定不許可処分を受けました。その後、コムスンは介護事業から手を引きました。「介護は今後ますます需要が伸びる。ビジネスとしておいしい」このような、不埒な考えで事業所を開設する。搾りとれるものは搾り取ろう。搾られるのは、「国」です(介護保険)。ということは、国民の金です。そして、単なる商品として扱われるのが、「介護が必要な人たち」なのです。もちろん、正しい道を歩んでいる介護施設もあるでしょうが・・・。腹が立ちますよ。必要のない介護の内容をどんどん増やして請求する。請求の書類が整備されておれば、何の問題もなく通ってしまう。「介護を金儲けにしてはなりません」…全く通じないでしょうね。
2点目は、介護・福祉に直接携わる…ケアマネジャー、社会福祉士、介護福祉士、ホームヘルパーなどの待遇の悪さです。NHKの朝のドラマ「だんだん」の主人公が、「介護福祉士になる!」と、言っています。これで、介護福祉士を目指す若者がすこしは増えるかも知れません。若い人が「介護福祉士に」というのを聞くと、凄く暗い気持ちになります。夢が叶って、介護福祉士になり、1年も勤めると、辞めてしまう。「重労働と、薄給に耐えられない」というのです。辞めたところで、次に採用してくれて、優遇してくれる職場などありません。ただブラブラ、そのあとは、軽微な犯罪からはじまり…、という実態を見ています。ですから、「そうか!介護福祉士になりたい!そりゃあいい。ガンバレ」などとは、間違っても言えません。あまりにも無責任ですから。2009年度から、介護職場で働く人たちの処遇が改善されることになりました。「常勤で、月2,000~3,000円の給料アップになるかどうか」、小規模事業者は、「あまりにも少ない、職員の賃金に反映できない」と、言っていますが。
仕事の肉体的なきつさや労働実態に見合わない「低収入」から、介護福祉士の志望者減に歯止めがかかりません。「間尺に合わない」と考えるのは、私だけではなかったようです。養成校で大幅な定員割れが続いている…。
大学・短大、専修学校など国が指定する介護専門職養成校の定員に対する入学者の割合は…
2006年・・・・・72%
2007年・・・・・64%
2008年・・・・・46%
低下の一方です。2004年に約100万人だった介護サービスの職員数。2014年には140万~160万人が必要とされています。現状では、全く無理。そのため、外国人を採用する発想がでてきたのですが・・・。
世の中にある数少ない平等の一つ「老化」。ピンピンコロリと行けばいいのですが、そうは行かない。あなたも私も、介護していただかなければならないかも知れない。
無理心中は何とか逃れたい。
施設で、一商品の扱いをされたくない。
施設で、介護してくださるのが、外国人…。人種国籍を問わず、親身に介護していただければ万々歳です。
今年も暮れていきます。生きて終えられそうです。
5月から始めた本ブログ、積算で、約7万人の方に閲覧していただきました。新年は、還暦ではなくなるので現在の、「還暦パパ」では、「タイトル偽装」。タイトルを変えるか、スパッと打ち切るか、正月休暇中に考えます。「毎日休日のくせに、正月休暇はないだろう!」って?自分でも心苦しいです。次回は、平成21年1月5日に書きます。
「100歳父の殺害容疑で娘を逮捕」という見出し!とんでもない娘だ!しかし、父親が100歳ということは、犯人である娘が20歳ってことはないだろうなあ…71歳でした…。71歳になって、100歳の父親を殺さなければならなかった。どうして?「介護疲れで、無理心中しようとした」という。父親の腹部などを包丁で刺し殺害し、自分も死のうと首や腕などを刺して重傷を負ったが死ねなかった…。
78歳の男性が死亡しているのが見つかった事件で、71歳の妻が殺人容疑で逮捕された。男性は糖尿病や肺気腫を患い、自力歩行が難しくなっていた。容疑者である妻は、夜中に頻繁にトイレに付き添うなど、介護に追われていたという。容疑者は、うつぶせに横たわっていた男性の首を後ろからスカーフで絞めて殺害。殺害後自分も死のうと、風呂場へ行き、包丁で左手首などを切ったが軽傷だった。
二件の殺人事件、偶然容疑者が71歳。無理心中未遂…悲しいです。
ハインリッヒの法則を当てはめると、2件の無理心中未遂が起こったということは、今現在の日本で、「老老介護」に疲れ果て、いつ無理心中を実行してもおかしくない人たちが、58組。無理心中を考えている人たちが、600組いるということです。実際は、もっともっと多いでしょう。ハインリッヒには、「ハインリッヒ老老介護の法則」を見つけだしてもらわなければなりません。
さすがの私もジョークを言っていられません。老老介護の悲惨な結末の問題。そして、この悲惨な結末は間違いなく右肩上がり。しかも、あと30年は続く。
誰にでものしかかってくる問題です。
介護は、経験したことがない人にはその辛さが分からないものです。いつ解放されるか全く分からない。解放されたときというのは、亡くなったとき。老老介護の場合、どちらが先に逝くかわからない。介護している人が先に亡くなることもある。精神的にも、肉体的にも疲れ果てて、死んだ方がどれだけ楽か…となったとき、残された道はただ一つ「無理心中」。
どうする?あなたも通る、私も通る。みんなが通る道ですよ。
病院にお願いする?入院3週間までなら…。病院としましては、長く入院させておくと収入が、ガクンと減ります。3か月も入院させようものなら赤字になります。ですから、長くても1か月で、「退院勧告」となります。身内を入院させている人は、次の病院を探すのに躍起になっています。病院のたらい回し。
介護の施設にお世話になる…皆さんが介護施設に頼ると、日本国がやっていけなくなる。そのため国は、「自宅での介護」を推奨している・・・。
国が破綻するかも知れないということは分かる。しかしそれでも、介護施設は、強い強い味方です。
ただ…大きな問題が二点あります。
1点目は、私だけが問題だと考えているものかもしれませんが…介護を食い物にするというか、介護で金儲けをする輩の存在です。訪問介護事業の顧客数が国内最大だった「コムスン」が、介護報酬不正請求が明るみに出て、厚生労働省から介護サービス事業所の新規及び更新指定不許可処分を受けました。その後、コムスンは介護事業から手を引きました。「介護は今後ますます需要が伸びる。ビジネスとしておいしい」このような、不埒な考えで事業所を開設する。搾りとれるものは搾り取ろう。搾られるのは、「国」です(介護保険)。ということは、国民の金です。そして、単なる商品として扱われるのが、「介護が必要な人たち」なのです。もちろん、正しい道を歩んでいる介護施設もあるでしょうが・・・。腹が立ちますよ。必要のない介護の内容をどんどん増やして請求する。請求の書類が整備されておれば、何の問題もなく通ってしまう。「介護を金儲けにしてはなりません」…全く通じないでしょうね。
2点目は、介護・福祉に直接携わる…ケアマネジャー、社会福祉士、介護福祉士、ホームヘルパーなどの待遇の悪さです。NHKの朝のドラマ「だんだん」の主人公が、「介護福祉士になる!」と、言っています。これで、介護福祉士を目指す若者がすこしは増えるかも知れません。若い人が「介護福祉士に」というのを聞くと、凄く暗い気持ちになります。夢が叶って、介護福祉士になり、1年も勤めると、辞めてしまう。「重労働と、薄給に耐えられない」というのです。辞めたところで、次に採用してくれて、優遇してくれる職場などありません。ただブラブラ、そのあとは、軽微な犯罪からはじまり…、という実態を見ています。ですから、「そうか!介護福祉士になりたい!そりゃあいい。ガンバレ」などとは、間違っても言えません。あまりにも無責任ですから。2009年度から、介護職場で働く人たちの処遇が改善されることになりました。「常勤で、月2,000~3,000円の給料アップになるかどうか」、小規模事業者は、「あまりにも少ない、職員の賃金に反映できない」と、言っていますが。
仕事の肉体的なきつさや労働実態に見合わない「低収入」から、介護福祉士の志望者減に歯止めがかかりません。「間尺に合わない」と考えるのは、私だけではなかったようです。養成校で大幅な定員割れが続いている…。
大学・短大、専修学校など国が指定する介護専門職養成校の定員に対する入学者の割合は…
2006年・・・・・72%
2007年・・・・・64%
2008年・・・・・46%
低下の一方です。2004年に約100万人だった介護サービスの職員数。2014年には140万~160万人が必要とされています。現状では、全く無理。そのため、外国人を採用する発想がでてきたのですが・・・。
世の中にある数少ない平等の一つ「老化」。ピンピンコロリと行けばいいのですが、そうは行かない。あなたも私も、介護していただかなければならないかも知れない。
無理心中は何とか逃れたい。
施設で、一商品の扱いをされたくない。
施設で、介護してくださるのが、外国人…。人種国籍を問わず、親身に介護していただければ万々歳です。
今年も暮れていきます。生きて終えられそうです。
5月から始めた本ブログ、積算で、約7万人の方に閲覧していただきました。新年は、還暦ではなくなるので現在の、「還暦パパ」では、「タイトル偽装」。タイトルを変えるか、スパッと打ち切るか、正月休暇中に考えます。「毎日休日のくせに、正月休暇はないだろう!」って?自分でも心苦しいです。次回は、平成21年1月5日に書きます。