アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

茶の間と世間を育てる令和3年に…!

2020年12月31日 | Weblog
 昨年は「小学生」「中学生」「現職の学校管理職」「地域にはたらく種々の委員さん」「高齢者大学の学生」…およそ1,000人を対象に、話をさせていただきました。今年は、コロナ禍及び、私の通算3か月近くの入院があり、およそ40人に話をさせていただくにとどまりました。
 内容は対象に応じて変えていますが、根本は「人権を守る」です。で、「人権を守る」は、それでいいのですが、「そのためにどのような努力をするか?」この部分をどう伝えるか…。
 今年も、殺人事件が報道されない日って数えるほどしかなかったんじゃないかなあ?殺人に、残虐さのランク付けなどありませんが、「えっ?」と一瞬ですが耳を疑う手口の殺人が増加しています。なぜ一瞬だけかといいますと、すぐに、「何でもありの時代だからなあ」と、驚きが治まってあきらめに。
  そういう犯罪者をどうすれば減らせますか?そういうことを考えてます…。

  ひところ、子どもたちに足りない三つの「間」が話題になりました。「空間」「時間」「仲間」。これ、実にうまく表現されています。
 空間がない…居場所、隠れ家、空き地…ないない。時間がない…子どもたちは忙しいんです。浦安の孫(小3)は、「水泳、空手、書道、英語(週2回)、四谷大塚(中学受験の塾)」ですから!ただ、この孫の場合、親の意向で習い事に通っているのではなく「すべて自分の意思」。いつ止めても良いという前提。本人は、鬼滅の影響からか、「剣道」も、習いたい様子。さらに、「そろばん」も…。
 空間、時間ときて、もう一つ、仲間がいない…ゲームが仲間らしい数人が屋外で遊んでいまして…。「へぇ~!今時珍しいなあ。仲間がいるんだぁ!」と…よく見ると…数人でいるにはいるが、個々がゲームをしている…!密を避けるため屋外でゲームをしているのか?
 密とはなんの関係もなく…「この家の前は、Wi-Fi OK」とか、「この家の前はダメだわ」などと、Wi-Fiの電波をさがしていたのでした。一見仲間なのですが、遊びは「個々」。

  閑話休題。最近の凶悪犯…正しく、「空間」「時間」「仲間」がないっ!三つの「間」が言われていた頃の子どもが、そのまんま成人し凶悪事件を起こす…。
  で、犯人たちには、「空間」「時間」「仲間」がないだけじゃない。「茶の間」がないし、「世間」がないのです。五つの「間」がないのです。「五つ間」は、なんという学者が指摘しているのかって?偉い学者さんの説ではありませんで、私が言っていることです。
  「茶の間」は、家族愛。凶悪犯たちには、「自己愛」しかありません。「家族団らんが憎くくて犯行に及んだ」というケースもありました。

 茶の間がある、笑いがある、歓声があがる…このような場所には、凶悪事件など起こすような隙間は全くありません。
  「世間」…これは、「社会的動物」である「人」にとって、生きる土台。世間から孤立してしまうと、恐れるものはなにもなくなってしまいます。「人を殺してはいけない」などという感覚はまったくなくなっているわけで…。

  では…どうする?これからの日本、どのように人を育てる?
 「空間」「時間」「仲間」「茶の間」「世間」…五つの間ですね!
 2021年は「五つの間」!よろしくお願いいたします。なぬ?「誰にお願いしてるんだ」って?心ある日本人の皆様へのお願いです…。

天気予報で「イグアナ注意報」?!

2020年12月30日 | Weblog
    今年のクリスマスシーズンも例年通り自粛のうちにすぎました…。コロナ禍は、我が家のクリスマスになんの影響もない。アハハ!不満はありませんがね。

 CNNのニュース、米国立気象局の予想(フロリダ州)・・・「…Brrr! Much colder temps expected for Christmas. Low temperatures in the 30s/40s and falling Iguanas are possible.…」読み返しましたが…イグアナですよね!「イグアナが降るかもしれない」と!
 フロリダでは、寒くなるとイグアナが降る?!さすがアメリカ!テレビの天気予報でショーキングなのか?…で、この予報、大まじめの本当!

 イグアナは樹上で寝る習慣がある。体温の調節ができないため寒さに弱く、気温がおよそ7度以下になると体が眠った状態になる。あたかも死んだようになる(呼吸はしていて重要な身体機能は維持されている)。樹上で、死んだようになったら…!
 フロリダ州南部の気温は、クリスマスから年末にかけて、4度から氷点下1度程度にまで下がる見通し。ここまで寒くなると、イグアナが突然木から落ちてくる可能性があるという。なるほどと、納得。
 突然降ってくるイグアナが、木の下を歩く人や車を驚かせることもある。イグアナの成体は体長150センチ、体重9キロにも達することから、通行人が危険にさらされる可能性もある。そんなわけで、天気予報に、「晴れ、ときどきイグアナ」があるわけですね。

  アメリカの歴代大統領に、降ってきたイグアナを「身を翻してかわす(危機回避)能力の持ち主だろう」と思われる方がおられました。実際は、イグアナを避けたのではなく、別のものを避けたのですがね。
 12年前、ブッシュ米大統領がバグダッドを電撃訪問し、マリキ首相と臨んだ記者会見でのこと。イラク人記者が「犬野郎」などと叫び、ブッシュ大統領へ自分の靴を投げつけたのです。前列から3番目にいた記者ですから、大統領までの距離は、およそ5m。肩も強い!コントロールもいい(褒めてどーする)。靴は、猛スピードで的確にブッシュ大統領の顔面をとらえぇ…るかに見えた。
 しかし、ブッシュ大統領、超人的反射神経を見せた。ハイレベルのボクサーのウイービング、ローリングを見るようでした。配信された画像を検証しましたが、かわすのが0.05秒遅ければ、顔面に大きな革靴がヒットしていましたね。この攻防、さらに続いたのです。左の靴をかわされてしまったイラク人記者は、右の靴も脱ぎ、ブッシュ大統領めがけて全力で投げつけた!これも、実によくコントロールされていた。しかし、ランボーは、じゃなくてブッシュ大統領は、これまた、見事なウイービングで難なくかわした。
 
 なぬ?「大統領選挙の最終実技試験として、投げつけられた革靴を避けられるかどうかを入れるべきだ」って?
 革靴より、降ってきたイグアナを「どう避けるか?」の方が、おもしろいと思いますがね。
 だけど…心配なのは、ドナルド(トランプさん)は今まさにフロリダの別荘へ行っています。彼の別荘は、敷地が1万平米ですからね!126の部屋や、クラブ、アメニティなども兼ね備えたホテルさながらのゲストルームやスパなどもあるという。敷地内のイグアナの数は…1,000頭を越えるでしょう。つまり、ドナルドは、「毎日別荘の庭で降ってくるイグアナを避ける練習」ができるわけで…。その点で、バイデンさんは、不利かなと…。

ふんどし一丁でヒマラヤ越え?

2020年12月29日 | Weblog
 コロナ禍で国際郵便がガタガタの年でしたね。10月に、オーストラリアへ航空便で手紙を出そうとしたら、「受け付けてません」と。荷物も送りたかったので、「船便は・・・?」と尋ねたところ…。「3か月ほど…いえいえ、約束は…」でした。荷物だけ船便で送っておきました。その後は、なしのつぶて。
 「国際郵便は今年は無理だな」と、クリスマスカードの準備をせずにおりました。ところが、米国からのクリスマスカードが次々届き、ドイツからも届きまして…!慌てました。郵便局へ確認しましたところ、「通常2週間のエア・メールですが、現在は3週間…」と。復旧してるなら、連絡ぐらいくださいよ…くれるわけないよね。

 そんなこんなで思い出されるのは、「投函から、配達まで98日間」という、凄い体験。ギネスものです。
 順を追ってみますと・・・数年前の9月19日に、ブータンの首都テンプーから、2枚の絵はがきを投函しました。その2枚は、2週間後に日本で配達されました。ここまではなんの問題もない。「ブータン→日本」は、2週間かかることが証明されています。

  翌日の9月20日に、ブータン王国唯一の空港がある町「パロ」で、3枚の絵はがきを投函しました。これが、1か月経っても配達にならない。諦めかけた10月末に、二男へ宛てた1枚が配達されました。そして、またまた待つことおよそ1か月。自分自身へ宛てた1枚が配達になりました。実に投函から76日かかりました…! 
 で、残るは1枚。知人に宛てたもの。これがなかなか配達にならない。もうだめだな、99.9%諦めておりました。
 
 と、ところが、その最後の1枚が12月27日、実に98日かかって知人宅へ配達になった!
 ただただ驚きました!さすが「国民総幸福量世界一」のブータン。3枚の絵はがきについて、1枚ずつ時差をつけて配達されるように工夫してくださった。そのほうが、一度に3枚とも配達されるより幸福感を感じる…わけないね。

 さて、最後の1枚、98日間も、どこでどうしていたのでしょう?
  私自身へ送ったものは、76日間かかって届いたのですが、その絵はがきを見て、「もしや?」というある思いが浮かびました。
  宛先を日本語で書き、余白部に「to Japan」と、書いた。絵はがきなので、文面は日本語で宛名面の下半分に書いた。切手は、有名なブータンの切手…ブータン人以外には、おもちゃの切手に見える…。消印はかすれて判読不能。
  つまり、日本までは順調に届いたとしても、日本国内の郵便局員が、「これ?誰かおもちゃの切手でいたずらに投函したんじゃないのか?」と、考えたのかも知れない。
  こうなった場合、局員が個人の意思で廃棄処分はできない。そこで、詳細に検査し、ブータンに問い合わすなどして問題のない郵便物であることを突きとめた。
 3枚は、日本国内で何度か振り分けられ、その都度、局員の目にとまり…郵便局がそれぞれ精密検査をするもんだから、確認できる期間に差が出てくる。
 こんなことを考えました。他に考えられない…。なぬ?「だったら、2週間で配達された最初の2通の説明がつかんだろう」って?ま、まっ、そうですね…。
 
 76日かかって我が家へ絵はがきが届いたときのカミサンの意見は、「航空便じゃなくて、船便で来たんじゃないの?」でした。ブータンには、海はありません。川はありますが、「魚釣り」をしない国なので舟は…ないでしょう?なぜ魚釣りをしないかって?殺生しない国だから。魚を殺すなどとんでもない。もっとも、舟を浮かべるような緩やかな流れの川はありませんけどね。船便説はぁ…ないね。
 98日かかった最後の1枚についてカミサンは、「飛脚で来たのかなあ?」と。あ、あのね、…いくら幸福の国でも、飛脚で日本まで絵はがきを運ばないでしょう…。飛脚って、浮世絵で見る限り、「ふんどし姿」ですよね。「ふんどし一丁」で、ヒマラヤを越えるのはぁ…寒いですよ。

1億2,571万人に、1億2,571万通りの「普通」あり

2020年12月28日 | Weblog
 「応援したいから、応援にいかない」…ポスターのコピーにもセンスが光っています。第97回箱根駅伝(来年1月2、3日)まで、あと6日。
 私にとって、家族のこと以外で、1年で一番楽しみにしているのが「箱根駅伝」です。で、5年前に、不朽の名作と評判(もちろん、自己評価)の人権教室のスライドショー教材「30mの箱根駅伝」を作成しました。実話を元にしたぁ…というか実話100%のお話。モデルがおられるわけで、彼の人生に合わせて、ストーリーをリニューアルしております。

 ストーリーのあらましは…
1 全国高校駅伝で世羅高校が優勝したときのメンバーだった大盛く ん(仮名)。関東の大学へ進学し、箱根駅伝に出場するという夢を抱いた。
2 夢の実現のため、日新製鋼に就職し、大学4年間の経費(およそ500万円)を貯めた・・・人権を「楽しく安心して暮らす権利」と、するならば、「自分の人権を自分で拓く」のも、人権を尊重する生き方。
3 首尾良く、順天堂大学に合格。3年生の時、箱根の候補になったが故障で出られなかった。
4 4年生でも、故障があり…9年間追い続けた「箱根駅伝出場の夢」は、途絶えた…かに見えた。そのとき、順天堂大学の7区を走る、稲田翔威選手(4年生22歳 当時)が大盛くん(4年生27歳)に…「大盛さん、ぼくの給水係をお願いします」と。
   そして1月3日。大盛くんは、給水係として稲田選手とともに30mだけでしたが、箱根駅伝を走ったのでした。
   詭弁のようですが、夢の叶え方って「こころ」ですよね。
 大盛さんの次の夢は、「高校の体育教師になる」でした。30m走ってから5年。アンティークマンの必死の追跡で、大盛さんの今が明らかになりました。大盛くんは、夢を叶えておりました!結婚もしております。

  で、「30mの・・・」で、何を子どもたちに訴えたいか?
 「目標に向かってひたすら努力を重ねる。しかし、目標を実現できないこともある。挫折を回避するには、努力しなければ良い。だけどそれでは、何も生まれない」
  このテーマに近い意見を持っている有名人は、結構おられる。そんな中で、私が感心するほど、テーマに合致した考えを持っている人を発見!どんな考えか・・・

 「人生の前半は努力すれば夢は叶うでいいと思う。でもどこかのタイミングでそれを客観視しないと人生が辛い。努力すれば夢は叶うという夢から抜けられない人は、挫折したとき、自分を許せなくて何かを呪って生きていく」
  これ、凄いでしょう!ドキッとさせられたのは、「何かを呪って生きてゆく」です。
 一体誰がこのような素晴らしいことを言っているか?本人がいやがるかも知れませんから名前は出しませんが、元陸上選手。
 なぬ?「ヒステリックな正義の人であってはならない」という主張で物議を醸した人だろう」って?そ、その通りです。
 
 ヒステリックな正義の人の例・・・
1 「400メートル障害」ではなく「400メートルハードル」と言ってほしい。
 →「障害」という言葉を使わないのが良い。そうかい、そうかい。運動会の「障害物競走」も、「ハードル競争」に改称すれば世の中平和になるだろうね。きっと。
2 「障害」ではなく「障碍」、「障がい」と表記してほしい。
 →「害じゃないのに、害という字を使うな」だって。「障碍」「障がい」という表記にすれば、障がいを持つ人が暮らしやすくなるか?そこで立ち止まっている「愚」に気づいてほしいが、ヒステリックな正義の人には気づく力などない。
 
 中学生の人権作文で障害者について書いた作品の一説…
 「障害を持つ人の普通と、持たない人の普通は違います。それに、優劣をつけることなどできません」
 素晴らしいです。「障害の表記はダメ」「障碍がいい」「障がいでもいい」という人たちより、「普通の基準は、皆違う。『普通というものに』優劣をつけるな」…なんと素直で温かいことか!

日本語の「絆」と中国語の「絆」…意味が違う

2020年12月27日 | Weblog
 2021年1月2・3日の箱根駅伝で、2年連続6度目の優勝を目指す青山学院大学が学内からオンライン壮行会を開いた。「オンライン壮行会」ってんだから、コロナ禍の今年ならでしょうね。で、原晋監督は、恒例の作戦名を「絆大作戦」と発表。その理由は…「今、大学では多くがオンライン授業になっている。学生との絆、大学全体が一体感を持てないのも事実。この駅伝を通して青山学院全体の絆を結びつける走りを部員全員で行っていきたい」。などと決意を話した。

 「絆」といえば、(2011年)3.11、日本中を席巻したのが絆でした。「絆」ではなく、「大和魂」「復活」「結束」「底力」「連帯」でもよかった!?それらでも良かったのかも知れませんが、今思えばやはり「絆」が良かったですね。

  漢字について頼りになるのが、広辞苑やら常用字解やら。私の「虎の威」です。広辞苑で、絆の意味を調べてみると…
1 馬・犬・鷹など、動物をつなぎとめる綱
2 断つにしのびない恩愛。離れがたい情実。ほだし。係累。繋縛。
 絆の第一の意味は、「動物をつなぎとめる綱」。それが転じて、第二の意味ができた。
   本家筋の中国語では、絆は、「邪魔をする」「束縛」という意味。「絆」と染め抜かれたTシャツを着ていると、中国人からは、「アイツは、意地悪なやつなんだなあ」と、思われるわけです。良くない意味です。
 日本語の意味でも、「ほだし」は、「人の身体の自由を束縛するもの」ですから、良い意味とは言えません。

  なぬ?「だから何なんだ!絆を批判するのか」って?き、き、絆を批判する人がどこにいますか!3.11について言うならば、家族や友人を失い、家を失い、古里の風景を失って、それでもなお去りがたい思いによって人を故郷につなぎとめるもの。その感情を「絆」と呼ぶのなら、これほどふさわしい言葉はありません。

 「絆」を手書きするとき、旁をどう書きますか?「半」ではないような…?
 「判、伴、畔…」これらの旁は、「半」です。しかし、「絆、袢、(あまり目にしないけど、胖、拌)…」の旁は、半の上部左右の点が、カタカナの「ハ」のようになっています。判も伴も畔も、元々の旁は、「カタカナのハ」。これが、常用漢字ができて、常用漢字に入れられたものは、旁が「半」となった。表外漢字(早い話が、常用漢字以外)の旁は、昔のまま(半の上部左右の点が、カタカナの「ハ」)。
  なぜ常用漢字表に入れるときに、「ハ」だった部分を「ソ」にしたか?それについては、正反対の諸説があり…解説不能です。個人的には、「ハ」は末広がりで、縁起がいいと思いますがね。
 「絆」を手書きする時にはどう書くか?「絆」と書いてもいいし、旁を「半」にしてもいいです。好きなように書いてください。入試で×にならないかって?「キズナという漢字を書け」という問題は、入試には出ません(常用漢字外だから)。
 なお、原晋監督は、作戦名「絆大作戦」を、表外漢字で書いておられました。

クリスマス…日本が豊かになったお祝い

2020年12月26日 | Weblog
 15年前に買った我が家の車、カーナビは当時のまま。エンジンをかけたら、「メリークリスマス!」。15年前の日本、すでにこの時期は、「メリークリスマス!」だったことがうかがえます。
 日本は、本当にいい国だとつくづく思います。仏教・儒教・神教・キリスト教・イスラム教・・・何でもござれ、自由自在に適応・対応している。こういう国って、ほかにないんじゃないかなあ。日本が誇ってもいい文化です。
  このことについて批判する輩もおられます。
 「花祭りも知らず、クリスマスを祝うのはおかしい」
 「深い信心がないことの証」
 「葬式は坊さんに頼み、初詣は神社へ。キリスト教徒でもないのにクリスマスを楽しむ。これでいいのか?」
 「仏教徒なのに、キリスト教の教会で結婚式を挙げる…?」
  「宗教に対する無節操ぶりは目に余る」
  このように「おかしいぞ日本人」と、合唱しながら…クリスマスケーキ食ってんじゃないの!?おかしいと思うなら、ひたすら自分の宗教を貫けばよい。世の中を憂いて批判する必要は何もない。
 なぬ?「そういう人たちの批判をアンティークマンはしているじゃないか」って?
 わ、私の場合は、独断・偏見・少精義・平妥ですから、…いいのです。「少精義」と「平妥」は、ワープロの変換ミスじゃないかって?少精義は、「とりえなし」、平妥は、「くだらん」です。

  日本人とクリスマスについて、評論家、似非評論家、受け売り評論家などなど、このテーマは大賑わいです。
 一般的には、日本人の宗教観から真面目に論じられているものが多いです。お坊さんのお経の最後は、「・・・恐み恐みも白す(カシコミカシコミマヲス)」と、なっています。この部分は、黙って聞いていると分かります。ほかは、返り点なしで読むものですから…私には分かりません。
 「カシコミカシコミ…」は、神主さんのセリフ。七五三のお祓いでも言います。ということは、お経と、のりと(祝詞)に共通部分がある。そうなんです。日本の仏教は、「崇仏VS廃仏」の抗争を経て、神道と融合・共存させ、「独自の仏教」として発展してきたのです。

 このあたりから、日本人は異宗教に対して「寛容」になっている…。また、研究者の中には、神道は「八百万神(やおよろずのかみ)」つまり、多神教。山海草木に至る迄、ありとあらゆる物に「神性」を見いだす。仏教は、多種多様な如来・菩薩を信仰するわけで…キリスト教、イスラム教・・・に全く抵抗がない。このような見方もあります。
  よって、何の抵抗もなく、クリスマスを祝う。私のまとめ方も上手いが(あ、自分で自分を褒めちゃった)、論として興味深いものがあります。
  「日本人が、クリスマスを祝うのはいかがなものか」これ自体、すでに間違っています。
  祝ってなどいません。口では、「メリークリスマス!」そんなものカーナビでも言う。みんなが言うから言うのであって、クリスマス本来の意味で言うのは日本人の1%でしょう。
  では、なぜ日本人はこの時期張り切るのか?日本人が、クリスマスをかくも盛大な行事に仕立てたのは、戦後20数年経ってからです。わざわざ聖徳太子の、「崇仏」までさかのぼらなくてもいいのです。

  終戦後、オギャーと生まれたアラカン世代は、とにかく「食うもの」がなかった。所謂、「粗食」に甘んじなければならなかった。ただ、粗食が実は、換言すれば「豪勢な食」だったのですが…。言っていることが分からないって?本題から逸れますが、何をもって粗食とするかです。「イモとカボチャ」の昼食と、「彩りよく、おかずの品数が豊富、楽しい楽しいコンビニ弁当」の昼食。どっちが粗食でどっちが豪華?
  還暦前まで、イモやカボチャは、貧乏人の食い物で質素、だから粗食。一方、夢一杯のコンビニ弁当は、豪華、贅沢!と…?今は、違います。なぜ、半病人の私が…ではなく全病人の私が還暦まで生き長らえたか?それは、体の基礎基本を作る時期に、「イモ、カボチャ」を毎日食べていたからです。つまり、粗食が実は、大変贅沢な食事だったのです。現在のカラカンが、アラセブンテイになってもアラエイテイになっても強いですよ。イモ、カボチャという豪華・贅沢で育っていますから。その点、アラフォーより若い世代は、健康での長生きを期待できない人が増えますよ。贅沢な食事をせず。インスタント食品、酸化防止剤たっぷり食品、コレステロールてんこ盛り食品、高カロリー食品、偽装食品…分類がめちゃめちゃですが、これらを食べている可能性が高いですから。

  戦後の日本は、世界が驚く復興を遂げてきた。どんどん豊かになった。イモとカボチャの昼食は、インスタントラーメンに変わった。(これが日本の失敗だったのですが)アメリカから入ってくるものは、皆、きらびやかで、あこがれるものばかりだった。
  サイフにゆとりができはじめると、「年に一度くらい無駄遣いしてもいいんじゃないか。昔は貧乏だったもの」という風潮が席巻し始めた。海外を経験する日本人も増え始め、「クリスマス」が広められた。

  昭和36年(1961年)には、コカコーラの登場。「オレ、コーラ飲んだぞ!」が、自慢になった。高校生でも、年に数回コーラを飲めるほど豊かな国になってきた。コーラの空きビンなど、お部屋のインテリアでした。コカコーラで弾みがつき、日本のクリスマスの内容は怒濤のごとく進化発展。「ケーキを食べて、トリの足を食って、炭酸飲料を飲んで、みんなで騒ぐ」…日本独自の文化となってきた。年々新趣向が加わり、現在に至っている。

 名前はクリスマスですが、宗教は全く関係なく、「日本(人)が豊かになり、無駄遣いできるようになったことをお祝いする行事」です。それでは名前が長すぎるので、「クリスマス」と呼んでいますがね。「クリスマスとキリスト教の関係を知らない女子大生」が話題になりました。それでいいのです。日本の行事ですから。

「そば」命名の由来は…

2020年12月25日 | Weblog
   「皇室御用達のそば」を今年も頂戴しました。(値段が)相当高いと、思われます。自家用では決して買わない代物。ここ数年、毎年いただいて食しておりますので、初めて食べたときの感動は薄れてしまっておりますが、確かに、「旨いっ!」。
  小市民が、天皇陛下と(おそらく)同じ「そば」食べている…畏れ多いが、旨いものを食べると、目が円くなります。目を三角にして、そばを食べる人はいない。

  今年は中止でしたが、「そば打ち愛好会」の市民講座ってのがありまして…。私は、「素人には十割そばは無理」と、決めつけておりました。自分でそば粉を買ってきて、つなぎを入れずに打ったら、「ボロボロ」のそばができあがったという経験があるからです。
 市民講座のとき、指導の方のおっしゃるとおりに打っていたら、「十割そば」が見事にできました。「長年培われてきた文化」に畏敬の念さえ覚えました。そのとき、参加していた人の中には、「そば粉の量も、水の量も適当にやって」、そばをダンゴにした人がおりました。指導員は、「目をそばの実」のように三角にして怒っておりました。

  ところで、「そば」は何語?「蕎麦」という漢字があるので、中国から来たのか?「そば」は、日本のもののはず?漢字があっても中国伝来ではない。「中華そば」なるものもあるが、そば粉は使っていないから、「そば」を名乗るのはいかがなものか。「ソーキそば」も同様で、そば粉は使っていない。しかし、市民権を得ているので、「そば」を名乗ってもいいことにしますかぁ。沖縄への忖度。
  で、そろそろ本題。前置き、長っ!

 大野晋さんは、なぜ、「そば」を「そば」と呼ぶかを考えた。
 大野晋さんには、日本語のルーツでお世話になっているんです。日本語のルーツはインドのタミールにあるという説。私が、日本語に最も近いと思うのは、「ゾンカ語」。そのゾンカ語を話す人を求めて、はるばるブータンへ行った話は書きました。今でも、ゾンカ語の数字の読みは、「いち、にい、さん、し、ご、ろく、しち・・・」でした。ただし、消えかかっている言語なのです。ブータンの学校教育は「英語」。ゾンカ語を話す年寄りは、自然減。

 そばの実の形は、ほぼ三角形(三角錐)で、角ばっています。物の角が尖ったことを「稜(そば)」といいます。
  大野晋さん、源氏物語から、「御仲そばそばし」を見つけた。藤壺と弘徽殿が、桐壺帝をめぐって対立し「仲が悪い」状態だった。これが、「そば」のルーツだなと考えたわけ。ほかに、「そばみ合ふ(お互いに背を向けとげとげしい様子)」、これも「そば」のルーツ。耳を「そばだてる(傾ける)」、傾けるわけだから、普通じゃない状態。これも、「そば」のルーツ。えっ?大野晋さんが本当にそんなことを言っているのかって?だいたい、このようなことを言ってますねえ。

  「そばそばし」「そばみ合ふ」「そばだてる」…これらの共通項は、「そば」。
 その昔、日本人は円や四角は良しとするが、三角を嫌ったらしい。そこへ持ってきて、(そばの)実は三角形!その三角形の実から作った、「麺」をなんと呼ぼうか?
 「そばと呼ぼう!」と、いうわけで、あのたべものが、「そば」と呼ばれるようになった。

みんなちがっていい…それぞれの師走

2020年12月23日 | Weblog
 食品庫を整理していたら、お供え餅を発見。今年のお正月にお供えしたもの。つまり、このおよそ12か月間食品庫の片隅で忘れられていた。それなのに、カビが生えていない。真空パックの威力か?はたまた、大量の防カビ剤の使用か?前者だと思いたいが。

  スーパーには、令和3年用のお供え餅が売られている…まてよぉ…1年前のお供え餅に異常がないのだから、それをこのお正月も使おうか…。それをやっちゃあお正月の神様に叱られそうなのでやめておきますかぁ。そこまで節約しなくても暮らしていける。ただぁ…その昔は、「陶器のお供え餅」があって、半永久的に使えたものですが…。なぬ?「陶器のお供え餅は、今でも売っている」って?そ、それは失礼いたしました。世間との繋がりが殆どないものですから…。

  今年も残すところ、1週間。師走は、学校の先生(教師)が走り回らなければならないほど忙しい。師が走るので師走。この説が正しいと思い込んでいる人が多いような気がしますが。実際は、教師は12月になってからあくせく走り回ることはありません。よって、教師が走り回るので「師走」という説は、「あながち正しいとは言えない」でしょう。

   ほかにどんな説があるか?
1 「教師じゃないんだ、お坊さん(師匠)が忙しく走るんだ」と、いう説がある。平安時代の書物に、師匠がお経をあげるため、町内を「馳せる月」で「師馳(しは)す」。これは説得力があります。
2 一年の最後の月なので、この年に為すべきことを為し終える月。「為果つ(しはつ)」
3 貝原益軒が著した日本歳時記には、「春夏秋冬の四季が果てる」で「しはつ(訛ってしわす)」。いかにも、日本歳時記的。
4 同じ四季がらみで、四季が極に達する月。「四極(しはつ)」
5 一年の苦労の、シワが発生する月。「皺発(しわはつ→しわつ)」。これは誰の説かって?こんな事を考えるのは、私しかいないでしょう!アハハ!
6 ウルトラマンがやってくる月・・・「シュワッチ→しわす」。この説の弱いところは、どうしてウルトラマンが12月に来るかという理由が述べられていないところですね。発案者のアンティークマンによーく指導しておきます
 さて、皆さんの師走は、どんな語源でしょうかな?

コロナ対策とは別のマスク効果

2020年12月22日 | Weblog
 出先のトイレでは、どこの誰が使ったか分からない便座に座らなければならないことがあります。マサカ、尻の皮膚から得体の知れない菌が侵入するとは思えませんがね。「面の皮(つらのかわ)の厚さ」が、1cmの私ですら…公衆トイレの便座には躊躇があります。

 誰が調べたか分かりませんが、訪問先のトイレで便座に触れることに半数が抵抗を感じ、トイレットペーパーで便座を拭く人が4人に1人なんだとぉ。便座に敷く紙を用意しているケースや、便座を消毒する薬品が備えてあるトイレも。
 公衆トイレの個室の場合って…無人でも「密」ですよねぇ?仮に、利用した人が新型コロナウイルスが「プラス」で、咳をして去った。その後の利用者…感染しませんか?便座を消毒している場合じゃない。
 
 1年前は、不潔大好きだった人も、コロナ禍のあおりを受けて抗菌グッズを買うんだろうなあ。世の中、「無臭、潔癖志向」だもんね。加齢臭など、かぐわしいと思うんだけど、若者は近寄ってこないもんね。その点、幼児、児童はカワイイです。加齢臭など全く気にせずまとわりついてくれます。
 
 さて、何でもかんでも抗菌の現代。抗菌は、殺菌でも滅菌でもないという。殺菌・滅菌は、菌を死滅させる。抗菌は除菌とも違うみたい。菌の世界も面倒くさいようです。
 抗菌というからには、細菌の増殖を抑制する…菌と抗争するんですよね?つまり、負けちゃうこともある。
  抗菌テーブル、抗菌机に始まって、電車では抗菌つり革、病院には抗菌スリッパ、エレベーターには抗菌ボタン。家電製品のほとんどが抗菌。抗菌砂場砂(砂場の砂に抗菌加工してある)まで。世の中、見渡すと、抗菌製品だらけですね。抗菌猫、抗菌犬…そのうち抗菌人間も出るんじゃないか?

 抗菌は、新型コロナウイルスに効果が期待できるのか?「富士フイルムは、銀系抗菌剤を使った除菌クロスやスプレーに新型コロナウイルスの活動を抑える効果があるとの研究結果を発表した」殺菌・滅菌・除菌の表示がなく、単に「抗菌」でもそれなりに効果があるみたい。

  抗菌…菌と抗争しているところを見たいんだよねえーっ。抗菌テーブルの上にこぼしたものを食べたら、体内に、「抗菌菌(抗菌加工の菌)」が入って、副作用を起こすんじゃないか…。よくわからんものがはびこっていますなあ。
 防臭剤だって、健康によいとは思えないんだよなあ…。加齢臭は生きている証拠なんだから、あえて戦いに引きずり出さなくてもいいのにね…結局ここかぁ。
 外出するとき、カミサンに「(私の)加齢臭はどうかね?」と、チェックを依頼しました。即座に回答がありました。
 「みんなマスクしてるから、大丈夫!」…マスクは、コロナ対策のほかに、加齢臭対策もあった!

売り上げに協力するのが謝意の表現?何様ですか?

2020年12月21日 | Weblog
 カミサンが、10種類ほどのせんべいを買ってきました。
「せんべいばかりこんなにたくさん?どしたの?」
 「私にできることは、これくらいのことで…」(せんべいを買ったのが自慢らしく、鼻の穴が膨らんでいる)

 大雪による大規模な交通障害が発生していた関越自動車道に、他の車と共に立ち往生した魚沼運輸のトラックがあった。積み荷は、岩塚製菓の「せんべい」。岩塚製菓は、積み荷のせんべいを、立ち往生している車の人々に提供することを急遽決定。連絡を受けた運転手さんは、周囲の車に配布した。

 この岩塚製菓のせんべいを受け取った人が、受け取った「黒豆割りせん」「えび黒こしょう」などの写真と共に、Twitter投稿で…
 「関越道で立ち往生して22時間が経ちました。支援は一度もきていません。その代わりトラックの運転手さんに、会社から承諾を得たからとお煎餅をいただきました。岩塚製菓さん運転手さんありがとうございます」と感謝の言葉を書き込んだところ、大きく拡散され、各メディアでも報じられた。

 このニュースに感動したカミサンが、郵便貯金をおろして、岩塚製菓のせんべいをたくさん買ったというわけ。ただ、カミサンはおっちょこちょいなので、岩塚製菓以外のせんべいの方が多かった。それを指摘すると悲しむでしょうから、一切触れませんでしたよ。

 岩塚製菓は、新潟県長岡市に本社を置くせんべい屋さん。この度の対応の早さでも解るとおり、ただのせんべい屋さんではない。経常利益の大部分は、株式(中国株)の受取配当金で、22億円を超える(2019年度)という。
 なぬ?「な~んだ、せんべいじゃなくて株で儲けているのか」って?そ、そうなんですが、そこへ行き着くまでの経緯を説明するためには、40年近くも遡らなければなりません。岩塚製菓の創業者の一人が、中国の食品会社ワンワンチャイナ(中国旺旺)で、せんべいつくりの技術指導をしました。それがきっかけで、ワンワンチャイナの5%の株を持つ大株主に。「お金儲け目的」で、ワンワンチャイナに技術指導したのではないっ!懇切丁寧、血の通った技術指導が、中国の人の心に響いたのです。
 そういう会社だから、積み荷のせんべいを、立ち往生している車の人々に提供することを急遽決定した!

 なお、「話に感動して、岩塚製菓に小市民からの謝意を伝えるべくせんべいを買ったカミサン」に、感動を増幅させてあげようと、「ワンワンチャイナ」の話をした。さらに感動して、またぞろ追加のせんべいを買いに走るかと思いきやぁ…「ドッグフードなの?中国では、犬にせんべいを食べさせるの?」と…。「ワンワン=犬」という鉄壁のステレオタイプから抜け出すなんてこと…カミサンに期待するほうが無謀でしたぁ。

 大雪などで立ち往生したときに、積み荷の食料を配るという「神対応」の元祖は、ヤマザキパンですね。私の知れる限りでは、2度(2014年と2018年)。一昨年、北陸地方を襲った大雪の影響で、福井県内の国道8号で起きた車の立ち往生の時には、およそ、4万6,900個のパンを配ったという。なぬ?「トラックに4万6,900個のパンを載せていたのか」って?たまたま、物流拠点が国道8号沿いにあったこともあり、十分なパンを用意できたという。
 「非常時に食べ物がなくて困っている人がいて、本来のところに届けられないパンがあるということがあるならば、活用しようというのは当然の判断になります。賞賛の声なども出ていることを把握しておりますが、特別なことをしたというようには考えておりません」
 私の胸にある「日本人像」は、まさしく、このような考えができ、実践できる人なんですけどね。