アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

違うものであってほしい、ヤクザと暴力団…

2009年06月30日 | Weblog
 「ヤクザと暴力団は、違うもの」という意識を持っておりました。しかし、その意識がガラガラと金属製の音を立てて崩れました。
 ヤクザだと思っていた、清水次郎長一家が、1966年に解散。このときは、「さすがヤクザだ!暴力団に成り下がる前に解散した。立派だぞ清水次郎長一家!」と、拍手したものです。 
 ところが、その清水次郎長の名跡を、山口組系の組長が襲名するという週刊誌の記事を見ました。その記事(2007年2月)が本当なら、ヤクザと暴力団は同じものになってしまう、そんなわけで金属製の音がガラガラ…。

 清水次郎長は、米穀商の主、今風に言えば、「社長」。人を斬ったことで、出奔してヤクザになった。諸国を旅して修行を積み、交際を広げて、「清水湊」に一家を構えた。出奔中に帝王学を学んだということでしょうか。
 次郎長の足跡は…
1 街道警固役を務めた。
2 新政府郡の襲撃で死んだ咸臨丸船員の遺体を収容し埋葬。新政府軍に咎められたが、「死者に官軍も賊軍もない」と、突っぱねた。このことに感謝した、榎本武揚、山岡鉄舟らとは、明治になってからも親交があった。
3 清水港を整備した(お茶の販路拡大、蒸気船の出入港)。
4 清水~横浜の定期航路線を営業する会社設立。
5 現在の富士市の開墾。
6 英語学校の後援。
 世のため人のためになる、弱い者の味方がヤクザ。私利私欲は全く考えない。暴力団とはむしろ正反対のもの。現在は、ヤクザはいなくなってしまったのでしょうねえ。

 新型インフルエンザの影響で、ファーマシーからマスクが消えてしまった。そんな中、マスク3,000枚を幼稚園や保育所へ寄付した団体があった。寄付したのは、神戸市の指定暴力団山口組関係者。最近の暴力団は、マスクを作っているという話ではありません。暴力団からの寄付を受けてはいけません。マスクは、未使用のまま警察が回収しました。

 マスク寄付の暴力団…次郎長のマネをしたかったのか、ヤクザになりたかったのか?

評判の良い病院も油断できない

2009年06月29日 | Weblog
隣のベッドの人は、膝から下を切断する手術をすることになっていました。私は、断裂したアキレス腱をつなぐ手術を受けることになっていました。手術順は、私が先。アキレス腱の手術なのに、T字帯を着けさせられ、手術着を着る必要はないと思うのですが着せられ、頭には手術用帽子(?)をかぶせられ…。さて手術室へ入り、背骨に麻酔を打たれているうちに、「まずい!」と思いました。
34年前のことです。手術室へ入っても患者の確認がないのです。膝から下を切断する人と人違いされ、足を切り落とされたらどうしよう!のこぎりの音が聞こえたら、「やめてくれー!人違いだぁ!」と、叫ぼうと決心し、医師達の会話に聞き耳を立てていました。下半身だけの麻酔でしたからこのように、会話も聞こえるのですが、全身麻酔だったら、抵抗など出来ません。何をされても分からない。

 その後、次々と起こる患者取り違えのミス。そのため病院では、氏名確認、生年月日確認をするようになりました。採血でも、「お名前をフルネームでおっしゃってください」「生年月日は?」
 診察に呼ばれるときも、フルネームで呼ばれる。その際少しは楽しいこともある。
 「藤原紀香さん、11番診察室へ」…待合室の目は、一斉に藤原紀香さんへ。
 「安室奈美恵さん、3番診察室へ」…待合室の目は…不可解そう?安室奈美恵がじいさまだ!?実は、「安室波平さん」だった。(これは、漫才ネタのパクリ)

 その後も、忘れた頃に時々患者の取り違え事故が起こりました。
 横浜市立大学医学部付属病院第一外科で、肺手術と心臓手術の患者を取り違えてしまった。切開してから、「ありゃ?」と、気付いた。
 4年前には、国立がんセンター中央病院で、肺がんではない患者を肺がん患者と取り違えるミスが起こった。肺の一部を摘出してしまってから気づいた。

 患者取り違え関連の事故は、2006年10月から2009年3月までで、はっきりしているものが59件。2年5か月で59件は多いでしょう!内訳は、薬剤ミス件、輸血ミス、検査ミス…手術での取り違えも3件あったという。
 34年前の私の恐怖、蘇ってきましたよ。今も、あぶないんだ!

 宇宙で日本人が活躍している現代ですよ?どうして、そのようなミスが起こるのでしょう?「患者に名乗ってもらう」「リストバンドを見る」といった、取り違え事故防止のマニュアルがあるのに。

日本医療機能評価機構は、「事故防止ルールの風化」を挙げている。
1 定められたルールを怠った。
2 患者名は確認したものの、その後に別の患者に行う処置をした。
3 処置台などの整理の不徹底。

 医療現場はそれほどたるんでいるのか?事故ゼロの医療施設が圧倒的に多いでしょう。しかし、たるんでいるところもあります。いつ事故が起こるかハラハラ。
 新聞で、「評判のよい病院」に挙げられていた隣の市にある市立病院へかかりました。採血の所に、4人ほどの看護師がおりました。患者は私一人。
 な、な、なんと!看護師の一人(50歳代の大柄な肥満女で、顔も意地の悪いばあさんを太らせたような…)が、パチンパチンと、爪を切っているではないか!切った爪は、処置台や床に飛び散っている。いくら暇でも、勤務中に患者の前で自分の爪を切る。「評判の良い病院」って、下品きわまりないバカ看護師がいる病院なのですねえ。驚きました。こういう実態があるのですよ。患者の取り違えもまだまだ起こります・・・コワッ。

本職がふがいないから、アルバイトにコケにされる

2009年06月28日 | Weblog
 宮崎県の東国原英夫知事が次期衆院選に自民党公認で出馬する条件として、自らを党総裁候補とすることを挙げた。このことについて、自民議員の皆さん(何人かは不明)が怒っているらしい。「フザケルナ」「オチョクルのもいい加減にせえ!」という状況。

 「フザケルナ」は、こっちのセリフ。議員諸兄諸姉よ、暴行傷害倫理違反者に負けてどうする!あなた方がしっかりしないから、お笑い界出身の暴行傷害倫理違反者を担ぎ出さなくてはならないのですよ。「総裁候補なら…」について、批判できないでしょう。

 東国原さんが宮崎県知事に当選したとき、ハプニング好きの私ですら「唖然」としました。46%の支持を得て当選!たまたま諸般の事情で、追い風が吹いたということもありましたが大変な数字です。

 昔のことをほじくり返しますと…
1 講談社を襲撃(たけし軍団と共に)。暴行罪で現行犯逮捕
2 児童福祉法違反並びに東京都の青少年健全育成条例違反の容疑で経営者が逮捕された店でサービスを受けていた。「18歳未満とは知らなかった」のだそうで…。法的には、罪を免れたが、倫理的には…知らなかったでは済みませんよ…
3 後輩タレントの頭を蹴り、傷害容疑で書類送検された。
 誰のことだって?そのまんま東さんのことです。このような人を、知事にしなければならない。どーなってんだ!今度は、衆議院選に担ぎ出そうとしている。どういうこと?

 「過去のことだ」「償いは終わっている」「知事としてよくやっている。過去のことは言うな」など、擁護する人が圧倒的に多いでしょう。風向きによってもの分かりの良い人が増えますから。しかし、政治をつかさどる者に、「二度目」はない。つまり、一度悪いことをしたら、すんなり身を引く。歌手や、タレントとは違うのです。政治家の皆さん、異口同音おっしゃっておられる、「国民のため、国民のため、国民…」犯罪者は、国民のためにはなりません。

 あってはならないが、東さんが自民党総裁になり首相になったら…あの高校生のことばを借りると、「世も末」です。国際的にまずいのではないかと。
「日本は、暴行傷害倫理違反者を首相にした!さすが神秘の国、日本だ」

 今回の「党総裁候補騒ぎ」については、東さんは、悪くないです。古賀さんも悪くない。悪いのは、東批判をした連中です。
 例えばマツケン(サンバの人ではない。元チョンマゲ、今はオールバックの衆議院議員)は、「東国原くん、顔を洗ってくれたまえ」…東さんに言える立場か? 森内閣不信任案決議の時、今は亡き永田寿康議員にコップの水を浴びせた。私は見ていましたよ。国会で、ヤジ議員に水をかけるのは品のない行為だが、一番良くないのは、暴力団とのつきあいです。それでも国会議員さんを続けておられる。マツケンに限らず、人気者になりたくてもなれない議員連中が、ここぞとばかりに東さんを批判した。風見鶏!東へのうっぷんを晴らすチャンス!・・・この低レベル、そんなことだからお笑い芸人上がりに手玉にとられる。
 日本の政治…「政権よこせ、渡たさん」「解散しろ、しかるべき時期に」これだけで、半年ですよ。党首討論の2回目、「人の命より予算の裏付けが大事なのか?」こういう話をしていました。人の命が大事なのは、討論するまでもないこと。そんなことばかりやっている政治、では一体誰がこの国を進めているの?「官僚政治からの脱却」と、言いながら官僚の皆さんの働きの上であぐらをかいている。国民にとって、そんな本職の政治家より、「お笑い出身政治家のほうがいいや!」と、なって当然。

 「大衆的人気が沸いて少し思い違いをしているんじゃないか」(伊吹文明さん)
 →だったら、そういう思い違いの人に出馬の要請をすんなよ。
 「まさにブラックジョーク。地方分権を主張するなら、知事を任期いっぱい務める姿勢がなければ正しくないし、県民への裏切り行為だ」(山崎拓さん)
 →あのね、県民を裏切らせようとしたんでしょ、あなたたちが!山崎さんも、償いが終わっちゃったのかな?人のことを言えるようになったんだぁ!
 「いきなり党総裁なんてお笑い的な発想だ。国民を愚弄するにも程がある」(自民党の人)
 →お笑いが本職なのですから。国民は、「もっとおもしろいこと言え」と思っていますよ。

 「党総裁候補なら…の発言」は、深い考えなどありません。断言して大丈夫かって?これまでに外した推測・憶測・予言は、金正日の後継者だけ、大丈夫です。
 ・・・東さん本人にとっても、急な要請だったので心の整理がついていなかった。しかし、お笑い芸人としては、「気の利いた応答」をしたい。見栄を張らなければなりません。子供が親に、「学習塾へ行きなさい」と言われ、「携帯電話を買ってくれたら、塾へいってあげてもいいよ」と言い返す。これと、全く同じレベルで、総裁候補…を持ち出した。
 「それは可哀想だべ、東はもっとしたたかだべ」と、するならば…
 ・・・第二案…衆議院議員という美味しいものにすぐに飛びついたら、「東はやっぱり小物だった」という批判にさらされる。それならば、総裁候補を条件に掲げることで、自民が党総裁候補について承諾しないかぎり、知事職を簡単に放棄することはないといういい子ちゃんメッセージを打ち出した。自民党にあきれられ知事を続けるにしても、「東は、よく頑張った。宮崎県民は喜んで迎えるよ」と、好感度倍増。したたか、したたか。

 東さん、ブログで「ワーキングプア」を自称している。高額所得者(2007年度の推定所得は約4,110万円)なのですから、ワーキングプアの看板は下ろした方がいいと思いますよ。

神様はバランスをとる

2009年06月27日 | Weblog
「褒めて育てる」これ、日本の常識。家庭教育も、学校教育も、「褒めろ!褒めろ!」の大合唱。確かに、大人でも褒められると悪い気はしない。「褒める」は、特に今始まったことではない。江戸落語にも、上方落語にも、「子ほめ」というのがある。

 江戸落語の、「子ほめ」は…
 八五郎は、仲間の竹さんに赤ん坊が生まれたので、祝いに行けば酒をおごってもらえると考えた。八五郎は御隠居に、「赤ん坊のほめ方はどうすればいいか」質問した。
 御隠居は、「これはあなた様のお子さまでございますか。あなたのおじいさまに似て御長命の相でいらっしゃる。栴檀(せんだん)は双葉(ふたば)より芳し、蛇は寸にしてその気を表すと言います。私も早く、こんなお子さまにあやかりたい」と、言えば良いとアドヴァイスした。
 自信満々の八五郎は、竹さんを訪れた。しかし、いざ褒める段になって台詞が出てこない。
 「おじいさまに長命丸飲ませたそうですね。洗濯は二晩でも乾かず、ジャワスマトラは南方だ」
 この落語のオチは…
 パニックになった八五郎、年齢を尋ねて、「若い!」と褒めよう、最後の手段だ。 「で、お子さまは、おいくつですか?」竹さんが、「一つ(数え年)」と答えた。そこで八五郎、「一つにしちゃあ若い、どう見てもタダだ」

 悪気はないのであろうが、お産のお祝いに行って、「鼻がつぶれてる」「しわくちゃだね」「鼻の頭の黄色のブツブツは、なに?」「頭の形、おかしくない?」などと感想を述べる人がいる。生まれて間もない赤ん坊は、皆、鼻がつぶれて、しわくちゃで、鼻の頭にブツブツがあって、頭の形が長ひょろいのです。猿っ子のようでも親は、「可愛くて、可愛くてしょうがない」のです。猿っ子って、フィギュアスケートの技かって?それは、「サルコウ」、織田選手の得意技。織田選手がサルコウ(猿公)だなんて言ってません。

 私は、お産のお祝いで、赤ちゃんを褒める時には、親が気に障る表現をしないように心がけています。え?皆さん同じだって!無神経な人もいるんです…。
 し、しかし、BUT!ベトナムでは、1歳未満の赤ちゃんに対して、「カワイイ」「キレイダ」などと褒めるのはタブーになっている。
 ど、どうして?
 小さい頃、人から褒められていい思いをすると…
 「神様が、運・不運のバランスをとるために、将来その子に不運をもたらす」と、考えるためだという。私は、初耳のような…ともあれ、新鮮に驚きました。結構知られていることらしく、家人も興奮する私をいぶかしげに見て、「神のバランスでしょ」と、あっさり。神様って、バランスをとるんだあ!それなら、私の現状はバランスの結果のものなのか…子供の頃褒められすぎたからなあ…

 ともあれ、お産祝いに行って赤ちゃんを褒めてきた私は、とんでもないことをしてきたことになる。ベトナムへ行ったら、赤ちゃんを褒めないようにしなければ…。

臓器をめぐる骨肉の争いも…

2009年06月26日 | Weblog
 脳死を人の死とし、15歳未満の臓器提供に道を開く臓器移植法改正案(A案と名づけられたもの)が、衆院で可決された。このあとどうなっていくのか…すんなり、「A案に決定」とはならない様子。D案有力説が大勢を占めていただけに、参院の否決からD案で再度…という図式も考えられる。

 衆院で、A案可決の瞬間の傍聴席…喜ぶ人と、悲しむ人の両極端に分かれていた。「脳死が人の死か否か」これは、国会で決めることは出来る。しかし、「正しいか、間違っているか」は、誰も決めることは出来ない。
 確かなことは、臓器を提供してもらえれば、まだまだ生きられる人がいるということ。かかわって、日本人が、海外に臓器を求めてきたということ。

 脳死状態のため人工呼吸器をつけて自宅にいる子どもさんの母親は、「脳死から8年、身長も伸びた。この子は延命しているのではない。こういう生き方をしている」と述べている。A案に決定したとして、すぐにこの子どもさんをどうこうしなければならないということはない。しかし、「生き方」を認めてもらえないということは起こる。

 人口は減少の一途、しかし、臓器の移植が必要な人は増加の一途。臓器は足りなくなる。「死の線引き」が変わると…
 10年ほど前に、徳山大学の粟屋剛教授が臓器売買について詳細な調査をした。その結果には正直愕然としました。臓器売買がビジネスになっている。身体髪膚への毀損について反対の私でも、臓器移植は「亡くなった人が、これからの人を生かす」こととして認めます。しかし、ビジネス…これは…今後、予想出来ない問題が次々と惹起してきます。

 「LOST」というアメリカのテレビ映画の一挿話に、次のようなものがありました…。
 ジョンは、生まれてすぐに里子に出された。成長し善良な市民として暮らしていたジョンの前に、母親が現れた。母親は、事業に成功し大金持ちになっていた父親について語った。ジョンは、父親に会いに行った。お金を無心するのではなく、純粋に自分の父親に会いたかったから。父親は、守衛付の大邸宅に住んでいた。ジョンを大歓迎してくれ、狩に誘ってくれるなどした。それはそれは優しい父親であった。
 ある日、11時に狩へ行く約束をした。ジョンが時間通りに邸宅を訪れると、父親は人工透析をしていた。父親は、「約束の時間は、12時だ。私は、御覧の通りでもう長くはない。私が生きる道は、腎臓移植しかない」と言った。
 ジョンは、自分の腎臓を父親にあげた。父親は、退院直後から態度を豹変させ、ジョンと会うことを拒否した。ジョンは、狡猾で冷酷な父親に、腎臓を騙し盗られたのです。気づいた時はすでに手遅れ、摘出され父親の体内に治められた腎臓を取り戻すことは出来るはずもない。
 「適合性」という点で、肉親の臓器がもっとも良いでしょう。今の日本、尊属殺人が珍しくなくなった。臓器をめぐる残酷な事件が起こらないことを祈るしかありません。
 さらに懸念されるのは、手術をしていないのに、診療報酬を不正に受給する病院の増加。大和郡山市の病院は、カルテの手術記載欄の右上に、架空の手術をした場合は黒で、実際に手術した場合は赤で印を付けていた。ほかにも数種類の色を使っていた。色分けしなければならないほど頻繁に不正を行っていた。こういう病院が臓器移植に係わると、移植していないのにしたことにされ・・・。事件が起こらないことを祈るしかありません。

生きるのか?生かされるのか?

2009年06月25日 | Weblog
倉本聰さんの「歸國」を観て、あらためて「延命」について考えさせられました。
 死が迫っている人への治療は、どのように決定したらよいか…
1 本人が元気なころの意思表示が文書に残されている場合、それに従うべきか?
 亀田総合病院(千葉県鴨川市)の男性患者が「意思疎通が出来なくなった時は人工呼吸器を外してほしい」とする要望書を提出していた。その後の報道は見損ねたか?なかったか?外すと犯罪ですから…
2 本人の意思は、日々どころか数分後には変化するものではないか?心は、コロコロ変わるから、「コロコロ→ココロ」となった。変わって当然です。亀田総合病院の患者の場合は、全身の筋肉が徐々にマヒする難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)。両手足とも動かず、ほおの動きを電気信号に変えて、パソコンを通して意思を伝えることができるという…。十二分に強い意思です…。
3 本人の意思が確認できない場合は…
 (1)家族の判断で、延命を中止してもいいか?
 (2)医師の判断が入る余地はないのか?
 現行法では、人工呼吸器を外すのは殺人罪に問われる可能性がある。病院側としては、罪に問われたいはずがない。よって、「延命」し続ける…でしょうね。

 「人工呼吸器を付けないという判断と、途中で引き抜くという判断は同じ」という医療関係者の言葉も話題となりました。
 「医師は、人工呼吸器の取り外しを単に何かを外すようにしか思っていないという現実がある」「人工呼吸器を付けないことと取り外しを同列に置くこと自体が無理」などなど、この種の問題は、正解・不正解がない。何とでも言える。ただ、下品ですが、「自分に火の粉がふりかかって来ない場所で、好き勝手なことを言っている」という感じがしてなりません。
 
 私に死が迫っていたら…当然、「人工的な延命は望まない」人間死ぬときは、必ず誰かに迷惑をかける。人工的な延命は、多くの人に多大な迷惑をかけることになる。生きている人を大切にしなければなりません。
 ただ…現行法では、人工呼吸器を付けないのも、外すのも殺人罪に問われる可能性がある。

 「歸國」の中で、老婆と少女の場面があった…
 人工呼吸器をつけられ、生かされているだけの老婆がいた。隣の病室には、寿命が残り少ない少女がいた。老婆は、少ししか動かなくなった顔の筋肉をようやく動かし、少女にお願いをした。
「私の意識が無くなり、ただ呼吸しているだけになったら、人口呼吸器のスイッチを止めてね。約束だよ」少女は…
「分かりました、おばあちゃん」…約束した。
 そして、老婆の意識はなくなった。少女は、人工呼吸器のスイッチを切った。
 少女は、人工呼吸器のスイッチを切ったことで、「どう責められてもいい。どうせ私もすぐにおばあちゃんのところへ行くから」。
 死に直面した老婆と少女。「もうすぐ死ぬ人」にしか、人工呼吸器のスイッチを切ることが出来ないのか。この場面で見る限りは、老婆も、少女も幸福であることは間違いありませんでしたが。
 「歸國」の中で、現代の日本について唯一英霊が感謝したのは、この少女の行為(人工呼吸器のスイッチオフ)でした。


英霊は、今の日本の何に腹を立てるのか

2009年06月24日 | Weblog
 棟田博の小説、「サイパンから来た列車」をもとに、倉本聰さんが7年ぶりに脚本を書き下ろした。題名は、「歸國」(富良野演劇工場で、6月17日から7月5日まで上演)。小説は、昭和30年発表なので、サイパン島で玉砕した師団の兵士の幽霊が10年ぶりに東京へ帰ってきた話になっている。「歸國」では、60年ぶりに帰って来たという設定。

 英霊達は、8月15日の終戦記念日の深夜、東京駅のホームに1両の軍用列車で到着。東京の親類知人を訪ねて回る。発想が奇抜だが、ストーリーは、むしろ平板。

 倉本さんは「今の発展した日本を英霊たちが見たらどうだろう。安心するだろうか。僕はがっかりするのではないかという気がしてしようがなかった」「英霊の側の視点に立ったとき、今の日本の何に腹を立てるのか。それを探っていった」と…。

○ 金に狂い、倫理観を失った日本人
○ 近くにいてもメールで会話する日本人
○ 崩壊した家庭
○ 乱開発で喪失した故郷
○ 使えるもの、食べられるものが廃棄されているゴミ処理場
○ 病院の生命維持装置で生かされる人間

 これらの日本の現状を、英霊たちは歓迎し、感心し、安心して南の海へ帰るか?
 戦後60年間で変貌した日本人への批判…ともとれるが…私としては、批判ではなく、現状は現状として受け入れ、「これでいいのか?忘れているものはないのか?」と、再考、熟考を促しているととらえました。
 ありがたかったのは、英霊が出てきているにもかかわらず反戦を出さず、人物に焦点を当てていること。観ていて気楽でした。「靖国神社」も出てきますが、なんらの主張も入れずに現状を伝えていました。
 「反戦」は、敢えて強調する必要はないのです。なぜなら、日本人の全員が、「戦争反対」ですから。分かっているのに「反戦」を言われると、「ハイ、ゴメンナサイ」と謝るしかありません。それは、重くてめんどうくさい。父の日に何でこんな目に遭わされるんだって感じになりますよ。

 英霊達は、帰り際に、「自分たちの犠牲を犬死にしないでくれ」と…どうしたらいいでしょうか?この答えは、私の持論の十八番です。
 「日本人が、高い倫理観と高い学力を身につけること」です。

 私が、「歸國」から得た素晴らしい言葉があります。「貧幸(ひんこう)」です。広辞苑には載っていません。この言葉との邂逅は衝撃的です。「貧しい幸せ」「貧しくとも幸せ」「貧しいことが幸せ」…どのように捉えてもいいでしょう。

 「日本は豊かになったが、日本人は貧乏になった…」日本人も豊かにならなければ!そのためには、高い倫理観と高い学力を身につけなければなりません。
 「便利」とはどういうことか?「サボルこと」。つまり、便利を求めると人間は貧しくなっていく…。

仲良し家族…強盗も躊躇 

2009年06月23日 | Weblog
 倉本聰による7年ぶりの新作舞台「歸國(きこく…旧字体の帰と国)」・・・父の日のプレゼントで、「歸國」観劇とあいなった。富良野演劇工場へ向かう途中のこと… 田園地帯を走っている私の車の前を、路線バスが走っていた。

 バス停で、路線バスから一人の老婆が降りた。大きめの荷物を持ち、確かな足取りで、発車したバスを追いかける方向へ歩きだした。カーブにさしかかりバスは見えなくなった。その時、老婆は、いきなり車道に上半身を投げ出すように進行方向を見た。進行方向から、10歳ぐらいの少女が、両手を上げて老婆を迎えに駆けてきた。私は2人を追い越した。少女の家の前を通ったとき、家を見ると少女の母親が、窓からバス停方向をのぞいていた。
 ただこれだけの話ですが、「いいものを見せてもらった。『歸國』を観なくてもいいかな」とさえ思いました。

 還暦まで生きてきた私は、この老婆、少女、母親の今朝からの様子が手に取るように分かるのです。再現してみますと…
 老婆は、嫁いだ娘と孫(女の子)に会うために、路線バスで出かけました。車で送ってもらうのではなく、自力で行ける「路線バス」を利用…時代を遡上しているような懐かしさがあります。前日、孫への土産に、スーパーで袋菓子を数種類買った。「かりんとう」「かっぱえびせん」「板チョコ」…老婆の年代では、菓子といえばかりんとう。あと、今流行のかっぱえびせん。おばあちゃんでも、ハイカラなお菓子を知っているところを見せなければね。板チョコは…戦争を体験している老婆にとって、特別のもの。孫は必ず喜んでくれる。
 家を出る前に電話した。
「11時のバスで行くから」
 孫は、落ち着かない。老婆がバスに乗った時刻から、玄関を出たり入ったり。ワクワクドキドキ、すっかり有頂天です。
「まだ、着かないから!(家に)入ってなさい」母親が台所から叫んでいた。母親は、お昼に一緒に食べる料理の下ごしらえをしていた。日曜日の昼食は麺類が主体だが、この日は「イカメシ」を作ることにした。イカは昨日から、小ぶりで新鮮なものを用意していた。
 そして、少女の家の前をバスが通過していった。
「あ!バスが行った。婆ちゃん降りたね。迎えに行ってくる!」少女は、小走りにバス停へ向かった。母親も、台所から手を拭きながらでてきて、老婆(自分の母親)を迎えるべく窓から顔をだした。
 日本に、このようなあたたかい三代(母・娘・孫)がある。ぽつんと一軒だけある、裕福とは思えない農家。たとえ金銭的に貧しいとしても、この日はこれから世界一幸せな時間が訪れるのです。

 タイトルは忘れてしまいましたが、太宰治に次のような小説がありました。
 灯台守の家へ侵入しようとしていた強盗がいた。窓から中の様子をうかがうと、一家3人が楽しそうに食事をしていた。強盗は、「この楽しそうな空間を乱してはいけない」と、一瞬侵入をためらいました。そのとき、大波にさらわれ、強盗は死んでしまいました…。

 楽しい団らん、仲良し家族は、強盗にさえ犯行を躊躇させる力があるのです。
 私も強盗同様、「あたたかい三代」を乱すつもりはありません。嬉しかった。おじゃまして一緒にイカメシを食べたかったです。

サイフ付ビーチサンダル 使えます!

2009年06月22日 | Weblog
警察官に車を止められ、「下りてください」と言われる。「スピードは大丈夫だし…シートベルトもしていたし…どうして下ろされるのかなあ?」下りたところが…「サンダルですね」というわけで、サンダルで運転して罰金を取られた人、いるでしょう。私は、サンダル運転の習慣がないので心配ないです。その昔は、下駄履きで運転して、ブレーキペダルの下に下駄が入ってしまって冷や汗をかいたことがありました。柔道の足払いの要領で、ペダルの下の下駄を払い出し、事なきをえました。柔道は車の運転にも役に立つ。

 40年前の学生時代は、ビーチサンダル(早い話が、ゴムぞうり)が流行って…安いし、流行の先端(?)だし、毎日履いていました。欠点は、足が黒くなる(汚れて)ことと、釘を踏んだら、簡単にゴムを突き抜け足に刺さること。足に釘を刺したら、石やカナヅチで一生懸命に叩かなければなりません。何のためにって?子供の頃からそう教わって…確か、血を出してばい菌を一緒に出す…何の疑問も持ちませんでした。ビーチサンダル、数百円でした。足は化膿しなかったかって?20分ほど叩き続けたので、大丈夫でした。

 化粧品会社がサンダル業界へ殴り込みをかけた!「そんなはずはないだろう!」と、相手にしなかったところ、証拠の品を見せられた。
 サンダルで?美白効果?!…化粧品会社も、「外側から塗る」から「内側から美しく」へと進化したのか?と、思ったら、違いました。

 ソフトな履き心地の「やわらかクッションサンダル」なのだそう(美白とは関係なかった、ガッカリ)。長時間歩いても疲れにくい設計なのだそうで…扁平足の人には特に効くらしい。そんなにいいものなら、サンダルだけでなく靴も同じ設計にして売ればいいのに。なぜサンダルだけなんだ?で、お値段は、14,490円。アノネ!私の一番いい革靴でも、9,800円なんですけど!

 POLAのサンダルのように、足の疲労を軽減するサンダルなら、「ムーンスター」でも製造しています。「ムーンスター」を知らない?昔、「月星化成(つきぼしかせい)」と名乗っていた靴のメーカーです。素晴らしいネーミング!どこが素晴らしいかって?「月星化成」つまり、「月・星・火星」ですから…。漢字の会社名をカタカナに変えて現社名に。「月星」は「ムーンスター」でしょう!「わかりやすい社名変更コンクール」というものがあれば、私は「金賞」に推挙します。

 サンダルの裏が、栓抜きになるものも売られている。ビーチでビールビンの栓を抜くときに大活躍…空手バカ一代の大山倍達なら、サンダルの底を使わなくても素手でビンごと切ってしまうのですがね。

 ゴルフ用サンダルも!表面が人工芝感触(意味があるのかコレ)。鼻緒にグリーンで使う「マーカー」と、ペンが収納(?)出来るようになっている。サンダル履きでゴルフする時代か?

スウォッチは、ビーチサンダル付きの腕時計を売っています…キーホルダーもついている…値段は、普通のスウォッチと同じ…ビーチサンダルの原価って…タダか?

ビーチサンダルで、かかとの部分が開いて、中にお金やカードを収納できるものが発売された。「ビーチで財布を持ち歩かなくてもいい」…そう来たか!
 私は、この会社にアドヴァイスがあります。「マラソンシューズを製造しなさい!」なぜか?マラソンに出場し、途中棄権した場合バスか電車で家へ帰らなければなりません。お金を持っていなければ、乗れません。サイフをぶら下げてのマラソンは、走りづらくてしょうがない。シューズのかかと部分に小銭が入れられたら、サイフを持って走らなくても良い。こりゃ走りやすいです。制限時間を気にせずにマラソンに出られますし、腹が減ったら途中で買い食いも出来る。

オタマジャクシ前線北上中

2009年06月21日 | Weblog
 ホント、日本は平和だと実感する!砲弾ではなくオタマジャクシが降ってくる。平和平和!
 原因は、…「イタズラだ」「竜巻だ」「つむじ風だ」「鳥が吐き出した」…例えオタマジャクシ降下についても、自分の考えというものを持たなければなりません。まず、諸説についての私の意見は…

 イタズラ説…七尾市、白山市を除けば、つまり広島県、静岡県、岩手県のオタマジャクシはイタズラで正解。
 竜巻説…竜巻を知らない人の説。竜巻が、オタマジャクシとフナだけを巻き上げますか?
 つむじ風説…竜巻説では説明ができないと諦めた人が持ち出した説でしょう。「ありかな?」と思わせる説。では、この説支持者に問いたい。「今年に限ってつむじ風が、石川県、広島県、静岡県、岩手県で起こり、オタマジャクシとフナだけを巻き上げるのはなぜ?」オタマジャクシとフナがいるところには、イモリも、タニシも、ウグイも、ドジョウもいますよ。
 鳥が吐き出した説…吐き出したということは、一旦、胃袋に納まったか、食道付近でうろうろしていたかでしょう。と、いうことは、吐き出されたものはまとまっていますよ。パラパラと落ちてくることはありません。

 佐賀新聞は、原因追及を放棄したらしく…(新聞批判ではありません。為念)
 「…この世には科学の目でも見えないものがあるということでもある。政治も経済も社会も閉塞感漂う中、人の心もかさかさ渇いてしまうようだが、こんな罪のない現象はミステリーのままの方が心慰められるようである」ね!原因追及放棄でしょ!
 北海道新聞は…
 「謎めいているとはいえ、ものには道理がある。(中略)ありふれたことなのに、誰も気に留めていない。だから騒ぎが起きる。オタマジャクシの不思議には、案外こうした要素が含まれているようにも思える(後略)」この文章を書いた人は、原因追及を試みたがニッチもサッチもいかなくなり…「きっと、簡単なことなんだ…」というところまで迫ってギブアップ。
 今の日本、皆さんオタマジャクシがどこから来たか、推理を楽しみ…「考えても分からないということが分かると開き直る」平和日本ですから、勝手に推理して、勝手に開き直ればよい。

 さて、私の子供のころ、今ごろの時期の遊びは、「オタマジャクシすくい」でした。子供なので、魚は簡単にはすくえない。しかし、オタマジャクシは、「タケノコの缶詰の空き缶」に溢れるほどすくえた。しかし、100匹以上のオタマジャクシ…すくったところでどうします。家へ持ち帰っても、絶対に褒めてもらえない。…捨てるしかないのです。さて、どこへ捨てるか?ここからがポイント。
 子供ながらに、「オタマジャクシを元の沼へ返しに行く」という選択肢はなかった。何となく後ろめたかったし、オタマジャクシすくいの時間が、無駄な時間になってしまうような気がしたから。
 人目につかないところへ捨てる…この選択もない。折角の獲物ですから、なんとしても誰かの目に触れさせなければならない。それなら愉快犯じゃないか!って?愉快犯の定義は、「社会や個人を恐慌におとしめて、あわてふためく様を陰から観察したり、想像して喜ぶ行為を指す」…確かに愉快犯かも。しかし、モノがオタマジャクシですから、法に抵触しませんね。
 選択の結論は、「道路へ捨てる」です。道路は、人目につくので愉快犯的行為に絶好の場。また、不特定多数が利用するので犯人の特定が難しい。駐車している車があれば、屋根や、窓にもまき散らしてあげました。期間限定の遊びなので、毎日のように、道路や車にオタマジャクシをぶちまけましたが、マスコミで話題になることはありませんでした。よい子にとって、至極普通の遊びでした。

 この度の、オタマジャクシ事件の原因に対する私の意見は次のようになります。
 第一段階・・・子供達が、「すくった大量のオタマジャクシ」の処分に困り、「道路、駐車場、車の屋根等へ捨てた」これが、「空から降ってきた」と話題になった。(空から降ってくる様を見た人は、誰一人いないのです)子供達の罪としては、「生ゴミの不法投棄」でしょう。
 第二段階・・・広島県、静岡県、岩手県のイタズラ好き(年齢、11歳から45歳くらいまでの男子)が、オタマジャクシが話題になっていることを知った。ふと見ると、自宅周辺でオタマジャクシが泳いでいるのを見つけた。すくって、道路などに撒いた。これは、愉快犯的犯行。(犯罪とまでは言えないでしょうから、「的」を付けときました)
 第三段階・・・秋田県のイタズラ好きもやってしまいました!また、石川県宝達志水町のイタズラ野郎も、流行に乗り遅れまいと、初めてのオタマジャクシ事件からおよそ2週間経ってから実行。数で目立とうと、約200匹のオタマジャクシを撒いた。
 「宝達志水町」は、そのまんま、「ほうだつしみずちょう」と読みます。4年前に合併して、この名になりました。縄文時代・弥生時代の遺跡が発掘されていることで名が知られるべきなのですが…オタマジャクシで有名になっちゃいかんぞなもし…。
 第四段階・・・これは今後起こります。予言です。北海道のイタズラ野郎がオタマジャクシを撒きます。どうしてそうなるか?オタマジャクシは、いつまでもオタマジャクシではありませんで、どんどんカエルになってしまう。石川県→秋田県と、オタマジャクシ前線は北上する。次は津軽海峡を渡って北海道です。