知名度はそれほどでもないが、北京のシンボルとの評判を聞き出かけたのが天壇公園。期待していなかっただけに、「行って良かった」と、思いました。
早朝からこの公園へ集まってくるのは、退職したと思われる人々。平たくいうと「老人」または、「シニア」。「三々五々」ならず、「三十三十、五十五十」集まってくる。朝8時には、広い公園内が人で埋まる。人々は、太極拳、バドミントン、ダンス、トランプ、中国のよく分からんゲーム、古典楽器(胡弓や琴)の演奏、カラオケ、合唱サークル、重りに羽根を付けて、蹴鞠(けまり)のように遊ぶ・・・とにかく思い思いのことをして楽しんでいる。見ているだけで楽しい。麻雀もやっていると聞きましたが、現場は発見できませんでした。
天壇は、明清代の皇帝が天に対して祭祀を行った宗教的な場所。もちろんユネスコの世界文化遺産。敷地面積は約273万平方キロメートル。北京市がいかに広いか!皇帝が天を祭るための儀式…早い話が、「豊作祈願」と「雨乞い」をしたところ。
天壇でもっとも有名な建物が、「祈年殿」で、天安門や紫禁城とともに北京のシンボルとなっている。「祈年殿」は、中国最大の祭壇といわれています。直径32メートル、高さ38メートルですから!ビルディングです。宝頂は金メッキ!屋根は瑠璃瓦葺きの三層。
天壇の美しさには驚かされましたが、天壇公園では、「老後の暮らしの一コマを見る」のが楽しかったです。
太極拳は飛び入り自由。いくつものグループに別れて、練習?演武?一生懸命にやっている。太極拳は素手でやるのかと思ったら、棒を持ったり、扇子を持ったり、ヒモを持ったりもしていた。奥が深いんだわ。
バドミントンは、ラケットを二本もって二刀流で遊んでいる爺さんが何人もおられた。二刀流爺さんから一本借りて遊べば良い。彼らのバドミントンは、毎日そればかりやっているので、実に上手い。とっくに70歳を過ぎていると思われる人たちが、強烈なスマッシュの応酬ですよ!ネット?そんなものありません。二刀流の凄いところは、一人で時間差攻撃が出来るというところでしょうか?
ダンスのグループは、社交ダンスです。あっちで30組、こっちで20組といった感じで踊っています。早朝からの社交ダンス…重いような気もしますが、どのペアも笑顔。
屋根付きの回廊がトランプの会場。一組の対戦にギャラリが6~7人。その塊が延々と続く。トランプゲームの種類は不明ですが、ババヌキでないことは確か。おばあさんも興じていたから。
中国老齢科学研究センターの統計によると、現在、中国の60歳以上の人口は1億4400万人で、全人口の11.3%を占める。これが、2045年までにはその比率が30%になると見込まれているのだそう。中国はすでに老齢化社会に入り、どの家庭にとっても老後の問題は直面しなければならない社会問題となっているわけです。
天壇公園で遊ぶ老人は、皆自宅で老後を過ごしていると思えます。中国に限らず、どこの国でも、自宅で老後を過ごすのは、最も理想的な姿であると思います。
中国で問題なのは、「一人っ子政策による、老後の過ごし方の弊害」です。
…「一人っ子である両親が定年を迎える」→「子ども夫婦が自分たちの子どもの面倒だけでなく、4人の両親の面倒を見ることになる」月給、2~3万円で、7人を養えますか?
定年後は、病気にもなるし、介護が必要にもなる。これでは、老後を自宅で過ごすのは難しい…たとえ孝行心が厚くても。…北京に滞在しているうちに情が移り、他人事とは思えず、ついつい心配してしまいました。
紫禁城の4倍の面積を持つ天壇公園。シニアのほか、観光客が来るので物売りも多い。百数十人いました。話半分としても、「一人の観光客がものを買ったところ、物売りが次々と群がり、百人にふくれあがった」という嘘のような本当のような話も聞きました。周囲は全員物売りという状態ですから。物売りは、一日頑張っても売り上げゼロの日のほうが多いでしょう。それでも、生きている…。そして、間違いなく物売りの皆さんも老いる。死ぬ間際までシニア物売りとして売り続けるのかなあ、「千円、千円!」と。
早朝からこの公園へ集まってくるのは、退職したと思われる人々。平たくいうと「老人」または、「シニア」。「三々五々」ならず、「三十三十、五十五十」集まってくる。朝8時には、広い公園内が人で埋まる。人々は、太極拳、バドミントン、ダンス、トランプ、中国のよく分からんゲーム、古典楽器(胡弓や琴)の演奏、カラオケ、合唱サークル、重りに羽根を付けて、蹴鞠(けまり)のように遊ぶ・・・とにかく思い思いのことをして楽しんでいる。見ているだけで楽しい。麻雀もやっていると聞きましたが、現場は発見できませんでした。
天壇は、明清代の皇帝が天に対して祭祀を行った宗教的な場所。もちろんユネスコの世界文化遺産。敷地面積は約273万平方キロメートル。北京市がいかに広いか!皇帝が天を祭るための儀式…早い話が、「豊作祈願」と「雨乞い」をしたところ。
天壇でもっとも有名な建物が、「祈年殿」で、天安門や紫禁城とともに北京のシンボルとなっている。「祈年殿」は、中国最大の祭壇といわれています。直径32メートル、高さ38メートルですから!ビルディングです。宝頂は金メッキ!屋根は瑠璃瓦葺きの三層。
天壇の美しさには驚かされましたが、天壇公園では、「老後の暮らしの一コマを見る」のが楽しかったです。
太極拳は飛び入り自由。いくつものグループに別れて、練習?演武?一生懸命にやっている。太極拳は素手でやるのかと思ったら、棒を持ったり、扇子を持ったり、ヒモを持ったりもしていた。奥が深いんだわ。
バドミントンは、ラケットを二本もって二刀流で遊んでいる爺さんが何人もおられた。二刀流爺さんから一本借りて遊べば良い。彼らのバドミントンは、毎日そればかりやっているので、実に上手い。とっくに70歳を過ぎていると思われる人たちが、強烈なスマッシュの応酬ですよ!ネット?そんなものありません。二刀流の凄いところは、一人で時間差攻撃が出来るというところでしょうか?
ダンスのグループは、社交ダンスです。あっちで30組、こっちで20組といった感じで踊っています。早朝からの社交ダンス…重いような気もしますが、どのペアも笑顔。
屋根付きの回廊がトランプの会場。一組の対戦にギャラリが6~7人。その塊が延々と続く。トランプゲームの種類は不明ですが、ババヌキでないことは確か。おばあさんも興じていたから。
中国老齢科学研究センターの統計によると、現在、中国の60歳以上の人口は1億4400万人で、全人口の11.3%を占める。これが、2045年までにはその比率が30%になると見込まれているのだそう。中国はすでに老齢化社会に入り、どの家庭にとっても老後の問題は直面しなければならない社会問題となっているわけです。
天壇公園で遊ぶ老人は、皆自宅で老後を過ごしていると思えます。中国に限らず、どこの国でも、自宅で老後を過ごすのは、最も理想的な姿であると思います。
中国で問題なのは、「一人っ子政策による、老後の過ごし方の弊害」です。
…「一人っ子である両親が定年を迎える」→「子ども夫婦が自分たちの子どもの面倒だけでなく、4人の両親の面倒を見ることになる」月給、2~3万円で、7人を養えますか?
定年後は、病気にもなるし、介護が必要にもなる。これでは、老後を自宅で過ごすのは難しい…たとえ孝行心が厚くても。…北京に滞在しているうちに情が移り、他人事とは思えず、ついつい心配してしまいました。
紫禁城の4倍の面積を持つ天壇公園。シニアのほか、観光客が来るので物売りも多い。百数十人いました。話半分としても、「一人の観光客がものを買ったところ、物売りが次々と群がり、百人にふくれあがった」という嘘のような本当のような話も聞きました。周囲は全員物売りという状態ですから。物売りは、一日頑張っても売り上げゼロの日のほうが多いでしょう。それでも、生きている…。そして、間違いなく物売りの皆さんも老いる。死ぬ間際までシニア物売りとして売り続けるのかなあ、「千円、千円!」と。