7年前になりますが、北海道で、堆肥用コンポストの中から老夫婦が遺体で見つかるという事件(事故?)がありました。夫婦の死因は窒息。生ゴミを捨てに行った妻が、誤ってコンポストに頭から転落。助けに行った夫も頭から落ちて狭い場所で身動きできない状態になって窒息…。事件に巻き込まれての死や、事故死に、「いい死に方」も「悪い死に方」もありませんが…お気の毒すぎます…。
我が家にもコンポストがあります。生ゴミを入れておくと、良質の堆肥ができます。難点は、ネズミが地下道を掘ってコンポストの底から進入し、生ゴミ食い放題。我が家のコンポスト、蓋の蝶番(ちょうつがい)が壊れたので、蓋が飛ばされないように石を乗っけてあるのですが…
この度全貌が解明されたのですが…大人のキツネの場合は、石を飛ばして蓋を開け、心ゆくまで生ゴミを食べ、蓋を元に戻さず去る…どしょーもない奴です。
若いキツネは、蓋を開けるところまでは学習しています。が、コンポストの中に入り込むことについては、「(中が深いので)入ったら出られない」と、本能的に危険を察知するのか、中を覗くだけでおしまい。キツネは悔しいのですが、「あの生ゴミは、まずいから食べないんだ!」と、捨て台詞を残して去ります。なぬ?「イソップ物語か」って?懐かしいでしょ!
この度全貌が解明されたのですが…大人のキツネの場合は、石を飛ばして蓋を開け、心ゆくまで生ゴミを食べ、蓋を元に戻さず去る…どしょーもない奴です。
若いキツネは、蓋を開けるところまでは学習しています。が、コンポストの中に入り込むことについては、「(中が深いので)入ったら出られない」と、本能的に危険を察知するのか、中を覗くだけでおしまい。キツネは悔しいのですが、「あの生ゴミは、まずいから食べないんだ!」と、捨て台詞を残して去ります。なぬ?「イソップ物語か」って?懐かしいでしょ!
で、我が家のコンポスト、円筒の裾を広げた形状。直径(口径)およそ60センチメートル、高さは、70センチメートルほど。前述のように、蝶番が壊れた蓋がついている。
そして先日・・・。外でガタガタと賑やかな音が…。しばらく止んで、またガタガタ。裏に住む90歳を超えるご婦人がなにやら始めたのか?このご婦人、救急車で運ばれた翌日、元気に畑仕事をしておりました…。ガタガタと音を立てるぐらいは、朝飯前?
次の日、午前中で仕事を終えて帰宅したカミサン…緊張の面持ち…。
「あ、あの、昨日ガタガタと音がしたよね。今、家の周りを一回りしてみたら、コンポストの蓋が飛んでいて…。中を覗いたら…キツネがうずくまって…」
「ええ~っ!生きてるの?死んでるの?コンポストに入り込んで、もがいても出られずに一晩経ったんだから、死んでるねきっと」
「死体は、どこかに穴を掘って埋めようか?」
「市役所に連絡したら、引き取ってもらえないかなあ?『暮らし支援課キツネ係』とかあるんじゃないの。とりあえず、生死の確認してみるから」…私は外に出た。
「ええ~っ!生きてるの?死んでるの?コンポストに入り込んで、もがいても出られずに一晩経ったんだから、死んでるねきっと」
「死体は、どこかに穴を掘って埋めようか?」
「市役所に連絡したら、引き取ってもらえないかなあ?『暮らし支援課キツネ係』とかあるんじゃないの。とりあえず、生死の確認してみるから」…私は外に出た。
「うおぉ~っ!」と、大声を上げてしまいました。なんと、コンポストから、子ギツネが顔を出していたのです!死んでいるとばかり思っていたので、それはそれは驚きました。顔は出せても、出られない。私は、子ギツネを逃がすために、スコップでコンポストを横倒しにしました。当然子ギツネは、自由の身になりまして…ヨタヨタと歩きましたが、逃げない。子ギツネは社会経験が乏しいので、人間を怖いとは思っていない様子。私の顔をしげしげと見て、「遊ぼうよ」と…。目と目で会話しているうちに情が移って…一瞬ですが、「飼ってあげようかな」と、思いました。エキノコックスの心配があるので、飼えるはずもなく…。
子ギツネにとって、命に係わる大変な経験だったわけでぇ…。私どもも、田舎暮らしながらぁ…なかなかない「野生との距離1m」に、興奮させていただきました。思えば、共生していたんだよねえ。