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アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

金銭教育 …生徒が先生にお金を貸す…

2008年08月30日 | Weblog
   金銭教育 …生徒が先生にお金を貸す…

 学校教育に、「金銭教育」という分野があります。
 金銭教育ってどんな教育?
1 健全な金銭感覚を養い人間形成の土台とする教育
2 生きる力とその核としての「心」を育てる教育
3 人間の本質を大切にする教育
 (貯蓄広報中央委員会『こどもの金銭教育』より)

 こうして見ますと、金銭教育をしておれば、道徳教育は不要ですねえ。成熟した物質文明への対応や長寿化した人生を豊かにするためにも、金銭教育は、学校はもちろん、家庭・地域社会で必須の教育ということになります。金銭教育の重要性は分かっるのですが、学校における金銭教育はどうなってるんでしょうか…先生が生徒に授業する…金銭感覚を教え、心を育てるものですよね…。

 何が起きても不思議がない時代です。ビールの大ビン6本を飲んで運転していた路線バスの運転手が免職になった~驚かないです。ゴルフのあと飲酒して、自分で運転して帰宅する途中スピード違反で捕まった!したがって飲酒運転も発覚した校長先生~ようやるわ!あきれるけど驚きません。
 しかし、このニュースには、気が抜けてしまいました。まあ、教員の脱力系不祥事ってとこでしょうか。「先生が生徒から30万円借りていた…!」
 33歳の高校の先生が、女生徒に、「生活に困っている」と相談した。教育相談を受ける側の先生が、生徒に相談を持ちかける?逆だと思うのですが、そう思う方がおかしいのでしょうかねえ?
 女生徒が、自分の銀行口座から二度にわたり計30万円を下ろして先生に貸した。還暦過ぎの新老人(私だよ)の価値観では、30万円という金額は、非日常的なお金です。今時の高校生って、そんなにお金持ち?銀行口座も持っているの?

 金融広報中央委員会の「家計の金融資産に関する世論調査」によると…子どもの1か月あたりの小遣い額は(2006年調査)、高校生で平均6,133円。単純に日割り計算すると、1日に200円遣うことができる。その昔、「100円亭主」なる方々がおられた。出勤時に奥様から100円もらう。100円で昼食から、東京スポーツ新聞まで間に合った。現代は、「200円高校生」ってことですかね?あんぱん1個と、飲み物を買ったら200円では足りなくなります。最近の高校生は、アンパンは食べないかな?何を食べるのかなあ、ジャガリコかなあ。 

 この6,133円には、携帯電話の使用料金は入っていないでしょう。洋服代、学用品代、昼食代も無理。デートもあるでしょうし、パソコン関係の消耗品、周辺機器…6,133円には入っていませんよね。こうしてみると、無駄遣いしなくてもかなりのお金がかかることが分かります。アルバイトをしないと仮定して、高校生が、先生へ融資できる30万円以上の預金を(通年なのかどうかは解りませんが)持っていることは異例でしょう。もっとも、様々なケースがあるでしょうから…。

 今回は、貸した生徒から事情を聴いた同級生が学校側に伝えて発覚しました。生活困窮先生は、保護者に謝罪し、30万円を返済…(←都合がつけられるなら、はじめから生徒から借りなきゃ良かったのに!全国的に有名になることはできたのですが)
 生活困窮先生は、懲戒処分になりました。処分の内容は、減給10分の1(1か月)。免職にはならなかったところを見ると、「生徒から借金しただけ」と、静岡県教委が判断したからなのでしょう。
 それにしても、33歳の高校の先生が、「お金がない」というのが腑に落ちないです。バッドウイルではなく、グッドウイルの件で法律が変わり、ますます貧困が蔓延しそうな中、「学校の先生の給料」は、高いはず。生徒からお金を借りなければ生活できないなんてことはありえない…でも、現実にあった。ではこの先生、どーしてそんなにお金がないのか?通常消費ではないことで遣ったんですよ。それしか考えられません。この人に金銭教育されたくない。減給処分で、ますます生活が苦しくなってしまうんでないかな。そうなると苦し紛れにまた新傾向の事件を起こすんですよ、この種の人は!懲りないです。救いは、凶悪ではなさそうなので、少し笑いが入るってとこですかね。
 教員の不祥事と言えば、「わいせつ、交通違反、体罰」と、相場が決まっていましたが、新分野として、「生徒から借金」も入れなければ。

 生徒から借金する先生…冒頭の「金銭教育」の目的にある、人間形成、心を育てる、人間の本質を大切に…の全てに見事に当てはまらない。
 この事件を教訓とすると、「生徒が先生へ指導する金銭教育が必要」ということになります。

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