捨て身の戦法で、反撃してきた理由に・・・
【新規の考案でない証拠がある】
【特許申請日以前に、雑誌取材の中で公開しているので無効だ】
という証言を証拠として、提出してきた
しかし、その雑誌の発売日は、特許申請日の翌年の春
『周知の事実』・・・雑誌に掲載されているので特許にならない
無茶苦茶な理由と思ったが・・
その主張に反論する為には、その証人が嘘をついている証拠を、証明しなければならない
非常に難しい判断を、せざるを得なくなった
結果、特許は無効になった
その敗北で得たものは、無い
正論を曲げる知恵は、弁護士の入知恵だろう
逆の立場では、受け難い入知恵だけど
さて、ハリ造りは簡単なものではない
先ず、針金を直線にし、ハリの号数の長さに切断・・
次に尖頭(先頭)、切断した針金の両端を尖らす・・
次に成型(曲め)、ハリの形に曲げる・・
次に熱処理、焼入れ・・焼き戻し処理・・
次に研磨(磨き)、ハリの表面を研磨・・
次に表面処理、熱処理で焼色処理・・
次に検査作業、人力によりハリの形状検査・・
次に包装作業、基準の本数を包装・・
それぞれに技術が、必要になる
特に、熱処理は気候変動に伴い、温度調整が必要になる
この調整が、難しい
高温になればなるほど、経験が必要となる
伝承は、色を見て温度を知る
湿度の影響で900度を示した温度計が、実際は860度程度しか上がっていない場合もある
その温度では、熱処理は不完全になる
このように、数字ばかり当てにしてはならない
見る眼が、必要となる
人も機械も見た眼でなく、真実の眼で見る必要がある
眼を鍛える!・・難しい永遠の課題だ